🌺海と風のダイアリー vol.3
🌺海と風のダイアリー vol.3
「カメと過ごした午後」
午前中のボートが戻り、少し遅めのランチを終えたころ。
南の風がやわらかく頬を撫でて、海面はゆらりと鏡のように光っていました。
そんな午後、カメに会いたくなって、いつもの入り江へ。
エントリーして数分、静かな砂地を泳いでいると、
岩陰からゆっくりと顔を出すアオウミガメがいました。
こちらに気づいても慌てる様子はなく、
まるで「今日も来たの?」とでも言いたげに、穏やかに目を細めています。
その姿に合わせて私も呼吸を整え、ただ一緒に漂う時間。
息をするたびに、泡が光の粒となって浮かび上がる。
音も言葉もいらない、静かな交わり。
10分ほどして、カメはゆっくりと泳ぎだし、
青く透き通った海の奥へと消えていきました。
その背中を見送るとき、いつも少し胸があたたかくなる。
「また、会えるよね」と心の中でつぶやく。
浮上後、太陽が傾きかけた港で器材を洗いながら、
風の匂いが少し秋めいていることに気づきました。
季節は変わっていくけれど、
この海の穏やかな呼吸は、今日も変わらずここにある。
🌿あとがきメモ
カメとの出会いは、いつも心をリセットしてくれるような時間。
「今ここにいる」という感覚を、海がそっと教えてくれる。