第7回:宅建勉強、意外と現場で役立つ件。
第7回:宅建勉強、意外と現場で役立つ件。
宅地建物取引士(宅建)の勉強をしていることを話すと、
友達からはよく「難しそう」「法律って眠くならん?」と言われます。
正直、その気持ちはよく分かります。
僕も最初は“試験に合格するための勉強”だと思っていました。
でも、不動産屋でバイトを始めてから、
「あ、この知識、現場でめっちゃ使う!」
と感じる瞬間が増えてきたんです。
今日は、勉強と仕事がつながった“実感”について書いてみます。
■ 「建物の構造」を知っていると、お客様の不安に答えられる
あるお客様に、木造と鉄骨造の違いを聞かれたことがありました。
以前なら「えっと…たぶん…」と曖昧に答えてしまっていたと思います。
でも授業で習った内容が頭に浮かび、落ち着いて説明できました。
- 木造:温かみがあり、家賃も比較的抑えめ
- 鉄骨造:音が響きにくく耐震性も高め
お客様が「分かりやすかった、ありがとう」と笑ってくれたとき、
知識が人の安心につながるってこういうことか、と胸が温かくなりました。
■ 契約書や重要事項説明書が“暗号”じゃなくなる
バイトを始めた直後は、
契約書に出てくる言葉が、まるで別世界の言語のようでした。
「敷金」「礼金」「更新料」「管理費」
知っているようで、ちゃんと理解していなかった言葉。
宅建の勉強を進めていくうちに、
法律の背景や意味が分かってきて、書類の内容がスッと入ってくるようになりました。
店長にもこう言われました。
「知識があると、言葉に説得力が出る。
相手はそれで安心するんよ」
試験のための暗記が、
“人に伝える言葉”へと変わっていく感覚が嬉しかったです。
■ 「知らないまま接客することが、一番失礼なんや」
店長から言われて、一番印象に残っている言葉です。
「分からんことを分からんまま案内するんは、
お客さんに時間を無駄にさせるのと同じやけんな」
その言葉があってから、
知識を増やすことは“自信の材料”以上に、
お客様に誠実であるための準備だと思うようになりました。
■ 勉強と現場は、別々じゃない
勉強中は、ページ数や過去問の量に追われて苦しくなる時もあります。
でも、バイト中に
「この条文、あの問題で出たやつだ」
とつながる瞬間があると、嬉しさが倍になります。
試験の文字が、現場で“誰かの役に立つ言葉”に変わっていく。
その実感が、勉強を続ける力になります。
今日の学び:
知識は覚えるだけじゃなく、人を安心させる“言葉の支え”になる。