〜第1章〜 飲食店もITも、マネージャーの仕事は本質的に同じだ
最近とある飲食店の活気ある雰囲気を見て、ふと自分の仕事との共通点に思い至った。
一見、料理を提供するマネージャーと、システムを管理するマネージャーでは、やっていることは真逆に見えるだろう。
しかし、両者の仕事は、扱うものが「料理」か「コード」かの違いでしかない。目指すアウトプットの根幹には、たった一つの共通点がある。違いは「アウトプット」と「環境」だけ。まず、両者の明らかな違いを挙げてみよう。
【飲食店マネージャー】
アウトプット: 最高の料理、心地よい接客、快適な空間。顧客の五感に直接訴えかける、物理的で即時的な体験を提供する。 環境: 現場は常に臨機応変な対応が求められる。食材の仕入れからテーブルの回転まで、全てがリアルタイムで動いている。
【ITマネージャー】
アウトプット: 安定したシステム、直感的なUI、業務効率化。顧客の課題を解決する、論理的で継続的な価値を生み出す。 環境: プロジェクトの計画から開発、テスト、運用まで、段階を踏んで進めることが多く、多くはデジタル空間で完結する。
このように、アウトプットの形式も働く環境も全く異なる。では、その根底にある「本質」とは何なのだろうか。
共通する「たった一つの本質」それは仕組みと人だ。
結論から言えば、優れたマネージャーが最も大切にしているのは、「最高のチームを作り、最高の仕組みを構築すること」だ。
料理の質やコードの品質は、突き詰めれば個人技だけでは成り立たない。
飲食店マネージャーは、スタッフ一人ひとりが最高のパフォーマンスを出せるよう、役割を最適化し、完璧なオペレーションという仕組みを創り上げる。
ITマネージャーは、エンジニアが創造性を発揮し、質の高いコードを継続的に生み出せるよう、開発プロセスやコミュニケーションの仕組みを設計する。
どちらも、「人を活かし、最高のパフォーマンスを引き出すシステム(仕組み)」を構築することに注力している。そして、その最終的な目的は、顧客に最高の満足を提供することに尽きる。
まとめ
手段は違えど、目指すは「最高の顧客体験」
私たちはITの力で課題を解決しようとしているが、それは「より良い仕組み」を通じて、より多くの人々に価値を届けるためだ。
扱うものは違えど、顧客満足を追求し、そのために最高のチームと仕組みを創り上げるという、本質的な考え方は同じなのだ。
この考えに共感し、共に「最高のチーム」を創り上げてくれる仲間を探しています。