廃墟不動産投資を長く続けていると、一般的にはお金を出して購入するものでも、別の方法で手に入れられる可能性があることに気づきます。
空き家もその一つです。所有者にとっては管理や維持が負担になっている建物でも、別の人にとっては必要な住まいになることがあります。
最近、この考え方を不動産以外にも広げてみようと思い、サロンの会員の方とある企画を実施しました。
目的は、「使われなくなった船を無料で譲り受けること」です。
結論、今回は実際に船を手に入れることはできませんでしたが、これまでの経験を別の分野に応用する、新しい試みとなりました。
きっかけは、友人との船の話
そもそものきっかけは、友人と自分たちの船を持ち、音楽のパーティーなどをして遊べたら面白いという話をしたことでした。
船を所有するとなれば、当然ながら購入費用がかかります。1,000万円、2,000万円という価格の船もあり、気軽に購入できるものではありません。
しかし、船を手に入れる方法は、本当に購入することだけなのか。
そう考えたとき、使われなくなった船の存在が頭に浮かびました。
例えば、長年漁業を営んできたものの、高齢になって漁に出なくなった方もいるでしょう。
以前は頻繁に使っていた船でも、生活や仕事の変化によって必要なくなることがあります。船は所有しているだけでも維持費がかかります。
使う予定がなくなった人にとっては、持ち続けること自体が負担になる場合もあります。
それなら、船を使わなくなった人を探し、無料で譲ってもらえる可能性もあるのではないか。
そうした発想から、今回の企画が始まりました。
実際に船を探しに行ってみた
今回はサロンの会員の方と一緒に、船を無料で譲り受けることを目指して現地へ足を運びました。
あらかじめ譲渡が決まっていたわけではなく、使わなくなった船を手放したい人がいないか、実際に探してみようという試みです。
結果として、今回は船を譲り受けることはできませんでした。
ただ、こうした取り組みは、必ず何かを手に入れられると分かってから始めるものではありません。
そもそも、船を必要としていない所有者がどこにいるのか、その人が譲渡を考えているのかは、探してみなければ分からないことです。
廃墟不動産投資でも、空き家を見つけたからといって、必ず借りられるわけではありません。所有者にはそれぞれ事情があり、建物の状態や今後の予定も異なります。
船についても同じように、相手の事情とこちらの希望が合う機会を探していく必要があります。
今回は実現しませんでしたが、実際に行動する企画そのものにも意味があったと感じています。
空き家と船に共通する、所有者の事情
私が長年取り組んできた廃墟不動産投資は、空き家を所有者から借り、住まいを必要としている人に貸すという方法が基本です。
一般的な不動産投資とは異なり、必ずしも物件を購入する必要はありません。所有者にとって、使っていない空き家は管理の手間や費用がかかる存在です。
しかし、その建物を借りたい人がいれば、活用できる可能性が生まれます。
今回の船も、基本的な発想は似ています。
船を使わなくなった人がいる一方で、自分の船を持ってみたいと考えている人がいる。両者が出会うことで、新しい使い道が生まれるかもしれません。
もちろん、船と不動産では必要な手続きや管理方法が異なります。
無料で譲り受けられたとしても、修理や保管、維持にかかる費用までなくなるわけではありません。
それでも、所有者にとって必要なくなったものが、別の人にとっては価値のあるものになるという点は共通しています。
使われなくなったという理由だけで、そのものの可能性までなくなるわけではないのだと思います。
実際に船を無料で譲り受けた人もいる
今回の企画には、これまでに聞いてきた実例も背景にあります。
私が教えてきたコンサル生の中には、実際に船を無料で譲り受けた人がいます。
しかも、なかなか良い船を手に入れた事例でした。
通常であれば購入費用が必要な船でも、所有者の事情によっては無償で譲り受けられることがある。
そうした実例を知っていたことも、今回の企画を試してみようと思った理由の一つです。
ただし、誰でも同じ方法で船を手に入れられるわけではありません。
所有者が手放すことを希望しているか、譲り受けた後に適切に管理できるかなど、成立するための条件はあります。
大切なのは、無料で手に入ることを前提にするのではなく、購入以外にも方法があると知っておくことです。
身近なものにもある「譲り受ける」という選択
この考え方は、船や不動産のような高額なものに限った話ではありません。
例えば、引っ越しによって住まいが狭くなり、それまで使っていた大きな冷蔵庫が不要になることがあります。
家族構成が変わったり、転勤が決まったりして、まだ使える家具や家電を手放す人もいるでしょう。
そうしたものを、知人から譲り受けたり、マッチングサービスを通じて手に入れたりすることは、今では珍しくありません。
以前なら新しく購入することを考えていたものでも、誰かが使わなくなったものを譲ってもらうという選択肢があります。
それが住宅や車、船のようなものにも広がっていけば、これまで高額な買い物だと考えていたものとの関わり方も変わるかもしれません。
私が興味を持っているのは、単に購入費用を抑えることだけではありません。
お金をたくさん持っていなければ実現できないと思われていたことにも、別の方法があるかもしれないという点です。
不動産の枠を超えて、可能性を探していく
欲しいものがあれば、仕事をしてお金を貯め、購入する。それも一つの方法です。
ただ、すべてをその方法だけで考える必要はないと思っています。
収入がそれほど多くない人でも、自分の船を持てる可能性がある。
購入するには高額な車や住宅でも、別の形で手に入れられる場合がある。
そうした選択肢を知ることは、何かを諦めていた人にとって、新しい希望になるのではないでしょうか。
今回の船の企画も、最初から大きな事業にしようと考えていたものではありません。
友人との会話から、自分たちの船を持てたら面白いという話になり、それなら使わなくなった船を譲ってもらえないかと考えたことが始まりです。
廃墟不動産投資を通じて経験してきたことが、こうした趣味や遊びの世界にもつながっていく。その広がり自体に面白さを感じています。
今回は船を手に入れることができませんでしたが、購入する以外の方法を探すという発想は、ほかにも応用できるはずです。
家だけでなく、船や車など、使われなくなったものを必要としている人につなげていく。
これからも不動産という枠にとらわれず、そうした可能性を探していきたいと思います。