水と都市の関係性
地図を見ると、大規模な都市の多くは大きな河川の近くにあります。
ロンドンにはテムズ川、パリにはセーヌ川が流れています。ドナウ川沿いには数多くの都市があり、チグリス川・ユーフラテス川沿いにも都市が発展してきました。もちろん、東京や京都も水と深い関係があります。
水をいかに確保するか。それは、都市にとって重要な要素の一つです。
14世紀に書かれた『歴史序説』には、次のような記述があります。
「都市にとって有益なものや便宜的なものを採り入れることについては、多くのことが考慮されねばならない。まず水について、都市は河に沿っているか、あるいは真水の豊富な泉に面していなければならない」※1
今も昔も、水の確保を考えずに都市計画を成り立たせることは難しかったといえるでしょう。
さて、ここで歴史と現代のつながりが少しずつ見えてきました。
現在のようなポンプがなかった時代には、水を運ぶために自然流下に頼らざるを得ませんでした。その痕跡は、古代ローマの遺跡や雨が降った際のペトラなどで、現在でも見ることができます。また、イスタンブールにある遺跡として有名な地下宮殿も、ビザンツ帝国時代に造られた地下貯水施設と言われています。
では、使い終わった水は、どのように処理されていたのでしょうか?
そして、人間の生活から出たゴミは、どのように処分されていたのでしょうか?
※1 イブン・ハルドゥーン, 森本公誠訳『歴史序説2』岩波文庫, 2001, 428頁.