クルージングヨット教室物語178
Photo by Dylann Hendricks | 딜란 on Unsplash
「私は、ヨットのこと全然わからないからね」
麻美子は、ラッコが出航すると、ラットを握っている香代に言った。
「香代ちゃんが、全部周りを見て、皆に指示するのよ」
「香代ちゃん、もうベテランだものね」
雪が、香代に言った。
香代はヘルムをとっていて、香織と雪がメインシートとかシート類の準備をしていた。
「保田に行くんだよね」
「そうよ」
麻美子に言われて、香代は横浜の根岸港を出港すると、観音崎に船を向けた。
貯木場、間まもなくオープン予定の横浜ベイサイドマリーナ周辺までメインセイルも上げずに、ラッコはエンジンだけでたどり着いてしまっていた。
「もう貯木場に着いちゃった」
香代は、麻美子に言った。
「速いね、さすが上手な子がラットを握っていると」
麻美子は、香代の頭を撫でていた。
「あれ、もうセイルを上げているよ」
香代は、麻美子に頭を撫でられながら、アクエリアスの方を眺めると、アクエリアスはメインセイルを上げ終わって、メインセイルとエンジンで機帆走していた。
「そうよ。大分前からセイルを上げていたわよ」
その前からアクエリアスがメインセイルを上げたことに気づいていた麻美子が言った。
「うちは上げないの?」
「上げるの?」
逆に、麻美子が香代に聞き返した。
「香代ちゃんが上げるタイミングとか指示してくれないと、皆いつ上げたり良いかわからないでしょう」
麻美子に言われた香代は、人に指示をするのが苦手で、麻美子に甘えているだけだった。
「上げる?」
香代は、麻美子に聞いた。
「私はヨットのことはわからないよ。香代ちゃんが皆に決めてあげないと」
麻美子に言われて、香代はどうしようか迷っていた。
「そろそろメインセイルを上げようか」
見かねた香織が、香代へ助け舟を出した。
「うん、上げたい」
「そうね。保田までずっとエンジンだけで行くkわけにもいかないものね」
雪も言って、雪と香織でメインセイルのハリヤードを操作して、メインセイルを上げた。
主な著作「クルージングヨット教室物語」「ジュニアヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」「文筆のフリーラン」「魔法の糸と夢のステッチ」など
東京国際ボートショー開催中の横浜マリーナではクルージングヨット教室生徒募集中!