こんにちは、PMの後藤悟志です。
1982年生まれの私は、今年で40代中盤を迎えました。新卒としてIT業界に飛び込んだ2005年4月から、気がつけば20年以上の月日が流れたことになります。
当時は「ガラケー」全盛期。そこからスマホ、クラウド、そして生成AIの登場と、業界の景色は劇的に変わりました。
現在、私はある程度の経験を積み、チームを率いる立場になりましたが、今こそ強く感じていることがあります。それは、「PMこそ、一生学び続けなければならない職業である」ということです。
なぜ、20年のキャリアを持つ人間が今さら学び直し(リスキリング)を続けるのか。今回は、私が実践している信念と、変化の激しい時代をサバイブするための思考法をお話しします。
現場の責任:エンジニアと同じ景色を見るための「共通言語」
PMの仕事の本質は「意思決定」の連続であり、その判断の根拠となるのは常に現場から上がってくる生の情報です。
大学時代に専攻した情報工学の基礎理論は、今も私を支える頑丈な土台です。しかし、その上に載っているモダンな技術、たとえばクラウドネイティブな開発やLLM(大規模言語モデル)の活用、サイバーセキュリティの最新動向などは、数年単位で劇的に変化します。
現場のエンジニアが「このライブラリの脆弱性が…」と懸念を口にしたとき、あるいは「このプロンプトエンジニアリングの手法なら…」と提案してきたとき。PMがその本質を理解できていなければ、適切な判断は下せません。
「技術はわからないから任せる」という姿勢は、プロジェクトを迷走させる原因になります。
最新のトレンドを学び直すことは、現場のメンバーと同じ景色を見るために、「共通言語」をアップデートし続ける責任なのだと考えています。
後藤悟志流:インプットを「現場の知恵」に変える3つのステップ
私は、単に新しい知識を頭に入れるだけの「お勉強」では意味がないと考えています。私の座右の銘は「人は人によって磨かれる」ですが、この言葉は学び直しのプロセスにおいても極めて重要な意味を持ちます。
教科書的な知識を、泥臭い現場で使える「生きた知恵」へと昇華させるために、私は次の3ステップを回しています。
① 読書ノートによる「型の習得」
まずは書籍や講座から最新の技術・マネジメント手法の「型」を学びます。ここでは日課の読書ノートを活用し、自分の既存の経験とどう結びつくかを言語化します。
② 若手エンジニアとの「壁打ち」
インプットした知識を、あえて現場の若手エンジニアたちに「最近のこの技術、どう思う?」とぶつけてみます。彼らのリアルなリアクションや現場の苦労を聞くことで、知識が実戦向けに研磨されます。
③ プロジェクトへの「還元」
人との関わりの中で磨かれた知恵をもとに、チームのワークフローを改善したり、クライアントへの提案に盛り込んだりして、実際の価値へと変えていきます。
40代が持つ「経験」に、最新の「スピード」を掛け合わせる。これによって、私にしか出せない「技術を理解した上での、安定したマネジメント」が生まれると確信しています。
AI時代への挑戦:信頼を更新し続ける「人間臭い」E-E-A-T
昨今、「AIの進化によってPMの仕事も代替されるのではないか」という議論をよく耳にします。しかし、私はむしろ逆だと考えています。
AIが論理的な解を瞬時に出す時代だからこそ、プロジェクトを導く人間には、より高いE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)が求められます。
特に「経験(Experience)」と「信頼性(Trustworthiness)」は、どれだけテクノロジーが進化しても代替できません。
「あの時のトラブルを、後藤さんはこう乗り越えていた」
「絶えず学び、導き出した結論なら、信じてついていける」
メンバーやクライアントにそう思ってもらえる背景には、愚直に自分をアップデートし続けている姿勢があるはずです。
学び直しを止めるということは、プロフェッショナルとしての信頼の更新を止めることと同じなのです。
おわりに
40代はキャリアの折り返し地点とも言われますが、これまでの経験に新しい学びを掛け合わせることで、PMとしての視座はさらに高くなります。
休日は家族との時間を大切にしながら、趣味のお酒を楽しみ、本業・副業ともにフルリモートで成果を出す。そんな現在のライフスタイルを支えているのも、学び直しによって自分の世界を広げ続けているからに他なりません。
私自身、これからも多くのプロジェクトや仲間たちとの出会いを通じて、学び続け、磨かれ続けていきたいと思っています。