並ぶお店
待たされるのは誰だって好きではない、とずっと思ってたけど、近ごろはそうでもないらしいですよ、と聞いた。お金に余裕はないけど時間には余裕のある若い人にとって、30分で終わってしまう友達とのランチは、極めてコストパフォーマンスが悪いってことなんですよ。だからSNSにあげながら待つ時間も含めてのコスパをあげなきゃいけないんですよって。なるほどとは思ったけど、そんな風に分析されていたら、若者もたまったもんじゃないなと。
若者以外にも並んでいるところはたくさんあるし、海外でも並んで入るお店が増えているようだから、古今東西、老若男女、SNSの影響が大きいことは間違いない。(古はなかったね。)
行列が結果ではなく、いいね!→並ぶ→いいね!→並ばせる、が目標になっているように見えるお店は、本当にそれが狙いなのか、鈍感すぎてそんなこと気にしていないからなのか。
オクシモロンで、リクルートが無料で提供するAir Waitという番号札発券システムを使っている。ipadとプリンタは要るものの、システム使用料がまったくタダ。広告ものってこない、ビッグデータを活用するでもなく、無料サービスがいつまで続くかわからないけど、とても優れたサービスでデメリットもない、どうしてみんな使わないんだろうとずっと不思議に思ってきた。
こちらは無料で嬉しいけれど、意外とそこがダメな原因のようにも思う。システム使用料をとって、もう少し機能を整えれば、日本全体で無駄な待ち列をなくすプロジェクトも夢ではないはず。
これからますます暑くなっても、かき氷を食べるために炎天下で並ぶ、滑稽な光景を絶滅させることはできるはず。