① ぶつかって、話して、また明日。寮生活が教えてくれたこと
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【ぶつかって、話して、また明日。寮生活が教えてくれたこと】
中学生のころ、私はJFAアカデミーというサッカーのエリート養成機関に1期生として入寮した。プロを目指す選手が全国から集まる場所だった。
セレクションを突破して入寮した時、期待と緊張が入り混じっていた。同じ志を持つ仲間と切磋琢磨できること、自分より上手い選手がいる環境で成長できること、高いレベルについていけるかということ。これらの想いを胸に親元を離れての寮生活が始まった。
ところが、寮生活は想像以上に難しかった。全国から集まった個性の強い選手たちとの共同生活は、サッカーより難しかったかもしれない(笑)
生まれ育った環境も性格も違う仲間と、毎日同じ屋根の下で生活する。1期生ということもあり、先輩も後輩もいない、もちろん寮でのルールはだれも決めていない。右も左も分からない状態だった。
コーチたちに聞くも、「私たちは、アドバイスはするが、ルールで縛ることはしない」とのこと。
些細なことでトラブルになることは日常茶飯事。そのたびに、話し合いの繰り返し。どうすればみんなが納得いくのか、不満をためずに生活できるか。ルール作りと改変を何度も繰り返した。
トライ&エラーを繰り返すたびに、環境は少しずつ改善されていった。その積み重ねは、後輩が入ってからも引き継がれ寮生活の礎を自分たちで築くことができた。
サッカーは、個人の技術を磨く場だと思っていた。しかし、寮生活を通じて、初めて「集団の中で生きること」と「人間関係の築き方」を学ぶことができた。
ルールも正解もない環境で、仲間と対話しながら答えを探し続けたこの経験が、相手の立場を推し量りながら動く力の原点となっている。