Vol.07 第2章:金を取って、初めて見えたもの
Vol.07「金か、心か」第2章:金を取って、初めて見えたもの
学生時代、イベント企画を主催していた頃の話だ。
簡単に言えば、パーティーのチケットを売るだけの仕事だった。
友人やサークル、他大学までネットワークを広げて、人を集めていく。
最初は、驚くほど売れた。
チケットは飛ぶように売れ、会場は埋まり、手元にはまとまった金が残る。
当時の自分にとっては、まさに「おいしい話」だった。
何より、自分はこれを“事業”のつもりでやっていた。
「ついにチャンスを掴んだ」
そう思っていた。
だが、その状態は長くは続かなかった。
当然と言えば当然だ。
年に何度もパーティーに来る理由など、多くの人にはない。
次第に、チケットは売れなくなっていった。
それでも、自分はやり続けた。
マハラジャ、エリア、スクエアビルの貸し切り。
当時の学生にとっては、少し敷居の高い人気の箱を借りて、何とか会場を埋めようとしていた。
さらに、自前でDJを仕込み、ユーロビートだけではなく、1〜2歩先を行くラップやハウス・ミュージックを取り入れ、ダンサーをフロアに仕込ませたりして、他の企画団体との差別化も図った。
よりハイセンスに。
よりクオリティの高い空間を。
そう思っていた・・・
だが、それが裏目に出てしまったのだ。