仕事でグループLINEを使うことは、今では当たり前になりました。
社内の連絡。
お客様との打ち合わせ。
プロジェクトの進行。
ご紹介でお繋ぎいただいた案件。
便利なツールだからこそ、多くの企業が毎日のように活用しています。
しかし、私は「LINEは誰でも使えるから大丈夫」という考え方には少し違和感があります。
どんなに便利なツールでも、運用ルールがなければ、仕事は少しずつ止まっていきます。
今回は、私が仕事で意識している「グループLINEの運用ルール」をご紹介します。
① 担当者をメンションする
グループLINEでよく見かけるのが、
「こちら、どうしましょうか?」
「確認お願いします。」
というメッセージです。
一見、何も問題がないように見えます。
でも、この投稿を見たメンバーは考えます。
「誰への質問だろう。」
「私が答えるのかな。」
「社長が判断する内容かな。」
「担当者が返事するまで待った方がいいかな。」
すると全員が様子を見る状態になります。
だから私は、
「@〇〇さん、ご確認お願いします。」
「@社長、ご判断をお願いします。」
というように、相手をメンションすることをおすすめしています。
誰に向けたメッセージなのかが明確になるだけで、返信までのスピードも、仕事の流れも大きく変わります。
誰が返信するのかが決まれば、ほかのメンバーは安心して見守ることができます。
② ALLメンションは緊急時だけ
便利だからといって、何でもALLメンションを付けてしまう会社もあります。
「おはようございます。」
「本日もよろしくお願いします。」
「資料を更新しました。」
これらに毎回通知が飛ぶとどうなるでしょうか。
通知に慣れてしまい、本当に重要な連絡まで埋もれてしまいます。
また、自分宛て以外のメンション通知をOFFにしている方もいるでしょう。
そのような中でALLメンションを使うと、設定に関係なく通知が届き、相手の集中を妨げてしまうことがあります。
ALLメンションは、
「今日の予定変更」
「障害発生」
「至急確認が必要」
など、本当に全員が今すぐ知る必要がある内容だけに使う。
通知は便利な機能ですが、人の集中を止める機能でもあります。
だからこそ、使いどころを決めておくことが大切です。
③ 送信時間に配慮する
仕事が終わった夜。
休日。
早朝。
思いついたことをその場で送りたくなることもあります。
もちろん急ぎであれば例外もあります。
しかし、多くの連絡は翌営業日でも十分間に合います。
どうしても共有したい内容であれば、通知が必要かどうかも考えたいところです。
思いついたことは下書きに残し、翌営業日に送る。送信予約やミュート送信が使えるのであれば、それらを活用するのも一つの方法です。
「送れるから送る」のではなく、
「相手が受け取りやすい時間に届ける。」
これも仕事の品質だと思っています。
④ 返信不要を伝える
共有だけの連絡なのに、
「承知しました。」
「ありがとうございます。」
「確認しました。」
という返信が何十件も続くことがあります。
一人ひとりは丁寧な対応です。
でも、その通知によって本当に必要な連絡が流れてしまうこともあります。
そんな時は、
「共有です。(返信不要)」
「ご確認ください。返信は不要です。」
と一言添えるだけで十分です。
「確認されましたらリアクションをお願いいたします。」
でも良いでしょう。
また、周知文への反応は、返信ではなくリアクションに留めることもひとつの配慮です。
「承知しました。」という返信を一人ずつ送る代わりに、リアクションで意思表示をするだけでも十分な場面があります。
目的は返信を集めることではありません。
必要な情報を届けることです。
⑤ 話題が変わったら、新しい投稿にする
一つの投稿に返信を重ねているうちに、
日程調整。
見積の話。
雑談。
来月の予定。
全部が一つの流れになってしまうことがあります。
すると後から読み返した時に、
「結局どこで決まったんだろう。」
という状態になります。
話題が変わるときは、新しい投稿にして
【日程調整】【見積確認】【当日連絡】などの表題をつける。
返信機能がある場合は、同じ話題の中だけでやり取りをする。
この少しの工夫だけでも、情報は驚くほど整理されます。
⑥ プロジェクトが終わったら、グループも役目を終える
意外と見落とされるのが、グループLINEの終わらせ方です。
プロジェクトが終わったのに、そのまま残り続けるグループ。
誰も使わないのに削除されないグループ。
そんなグループが増えると、
「今動いている案件はどれだろう。」
「このグループ、まだ使っているのかな。」
と迷う原因になります。
また、同じメンバーがいるからという理由で、
全く関係のない案件がそのグループで進行してしまう場合もあります。
案件には始まりがあるように、終わりもあります。
プロジェクトが完了したら、
「皆さま、お疲れさまでした。本案件はこちらで終了といたします。」
と一言添えて区切りをつける。
必要であれば一定期間履歴を残した上で、グループの役目を終える。
これも立派な運用ルールです。
⑦ お客様の前では、社内のやり取りをしない
お客様も参加しているグループLINEで、
「〇〇さん、この資料まだですか?」
「さっきお願いした件、まだ対応してないの?」
「今から社内会議を始めます。」
そんなやり取りを見かけることがあります。
社内では何気ない会話でも、お客様にとっては関係のない情報です。
また、部下への指導や叱責をお客様の前で行うことは、お互いにとって気持ちの良いものではありません。
必要な連絡や指導は、社内グループや個別のやり取りで行う。
お客様とのグループLINEは、お客様とのコミュニケーションに集中する。
この線引きをしておくだけで、グループはぐっと見やすくなります。
私は、お客様とのグループLINEは「打ち合わせの場」だと考えています。
社内の会議室ではありません。
だからこそ、お客様に必要な情報だけを共有することを意識しています。
⑧担当変更の案内は、管理者が行う
担当者が変わることは、どの会社でも起こります。
その際、
「今日から担当が変わります。」
という案内を、前任者本人に任せているケースをよく見かけます。
しかし、担当変更は個人の判断ではなく、会社としての決定です。
だからこそ、お客様へのご案内も管理者や責任者が行うことをおすすめします。
例えば、
「本日より担当が○○へ変更となります。今後のお問い合わせは○○までお願いいたします。」
と管理者が案内し、その後に新担当者が
「○○を担当いたします。よろしくお願いいたします。」
と挨拶する。
この流れにすることで、お客様も安心して担当変更を受け入れることができます。
担当変更は、人が変わるだけではありません。
会社として引き継ぎが完了したことを伝える場でもあるのです。
LINEを整えることは、組織を整えること
今回ご紹介した内容は、どれも特別なテクニックではありません。
担当者を明確にする。
通知を必要以上に増やさない。
相手への配慮を忘れない。
終わった仕事はきちんと終わらせる。
一つひとつは小さなルールです。
しかし、その小さなルールが積み重なることで、「誰が何をするのか」「どこまで進んでいるのか」が分かる組織になっていきます。
私は、グループLINEは単なる連絡ツールではないと思っています。
そこには、その会社の仕事の進め方がそのまま表れます。
LINEが整理されている会社は、役割も整理されています。
LINEが混乱している会社は、仕事の進め方も曖昧になっていることが少なくありません。
だからこそ、「何を話すか」だけではなく、「どう運用するか」を設計する。
小さな運用ルールの積み重ねが、担当者が変わっても仕事が止まらない組織をつくっていくのだと、私は考えています。