返信が来ないことより、返信期限が決まっていないことの方が問題です
仕事では、相手からの返信を待つ場面が少なくありません。
見積の確認。
契約書への返答。
デザインの確認。
資料の承認。
どれも相手の返信がなければ、次の工程へ進めません。
返信が遅れること自体は、誰にでもあります。
忙しいこともありますし、社内で確認に時間がかかることもあります。
私が問題だと思うのは、返信が来ないことではありません。
返信期限や、その後の対応が決まっていないことです。
判断が担当者に委ねられてしまう
返信期限が決まっていないと、現場ではこんなことが起こります。
「もう少し待った方がいいかな。」
「今日リマインドしても大丈夫かな。」
「催促と思われないかな。」
担当者は毎回、自分で判断しなければなりません。
案件が一件なら問題ありません。
しかし、それが何十件と重なると、判断だけで多くの時間を使うことになります。
返信を待つことよりも、
「どう動けばいいのか」を毎回考えることが、現場を疲弊させてしまうのです。
経営者の手も止めてしまう
さらに困るのは、判断基準がない組織では、担当者が経営者へ確認する場面が増えることです。
「もう一度連絡しますか。」
「今回は保留にしますか。」
「キャンセル扱いにしますか。」
こうした確認が積み重なると、経営者は本来考えるべき経営判断ではなく、日々の細かな判断に時間を使うことになります。
もちろん、最終的に経営者が判断しなければならない案件もあります。
しかし、その判断は毎回必要なのでしょうか。
私は、「どの段階で経営者へ相談するのか」まで決めておくことが大切だと思っています。
リマインドも仕組みにする
例えば、
・依頼時に「〇月〇日までにご返信をお願いいたします」と返信期限を伝える
・期限前日にリマインドする
・期限当日に再度確認する
・それでも返信がなければ、一度保留にするのか、期限を延長するのか、キャンセル扱いにするのかをあらかじめ決めておく
ここまでルールが決まっていれば、担当者は迷いません。
相手を責める必要もありません。
感情ではなく、決められた運用として仕事を進めることができます。
リマインドは催促ではありません
リマインドというと、「催促して申し訳ない」という印象を持つ人もいます。
でも私は、そうは考えていません。
リマインドは、仕事を前へ進めるための確認です。
返信がないことを責めるものではなく、お互いに予定通り仕事を進めるためのコミュニケーションだと思っています。
だからこそ、担当者の気遣いや経験だけに任せるのではなく、組織として運用ルールを持つことが大切です。
リマインドの文面にも気遣いを
リマインドは、相手を責めるためのものではありません。
相手が返信しやすい状況をつくることも、担当者の大切な仕事の一つだと考えています。
だからこそ、文面にも少し気遣いを添えるようにしています。
例えば、
「その後、ご進捗はいかがでしょうか。」
「ご確認状況をお伺いできますでしょうか。」
入金確認であれば、
「現在、弊社でご入金の確認ができておりません。お手数ですが、お振込日とお振込先口座をお教えいただけますでしょうか。」
といったように、「支払っていないですよね?」ではなく、「こちらで確認できていません」という伝え方を心掛けています。
事実を伝え、状況を確認する。
その方がお互いに気持ちよく仕事を進められます。
私が構造を見る理由
私は、人を責めたいわけではありません。
返信が遅れることもあります。
忘れてしまうこともあります。
だからこそ必要なのは、
「返信が来なかったらどうするか」
を、あらかじめ決めておくことです。
返信期限を決める。
リマインドのタイミングを決める。
それでも返信がない場合の対応を決める。
そして、どの段階で経営者が判断するのかを決める。
担当者が迷わず判断できる基準をつくる。
こうした基準があるだけで、担当者は迷わず動けます。
経営者も、本当に判断が必要な案件だけに時間を使えるようになります。
返信が来ないことが問題なのではありません。
返信が来ないことを前提に、仕事の流れを設計できていないことが問題なのです。
リマインドも、担当者の気遣いや経験だけに任せるのではなく、仕組みにする。
だから私は、リマインドそのものではなく、リマインドを含めた仕事の流れを設計することを大切にしています。