66.27%の勝率は、33.73%の失敗から得た数字
約100回のABテストを経験し、勝率66.27%という数字を持っています。 でもこの数字は、最初から出せていたわけではありません。
Kaizen Platformで蓄積したBtoCにおける改善パターンや成功事例をfreeeに参画して間もない頃、そのままBtoB案件に適用しようとしたことがあります。「このアプローチは実績がある。同じロジックでいけるはず」と確信を持って提案し、テストを走らせました。
結果は、負けでした。
なぜうまくいかなかったのか。振り返ってわかったのは、ユーザーの意思決定構造がまったく違うということでした。BtoCのユーザーは個人として素早く判断しますが、BtoBのユーザーは組織の中で動いています。稟議が必要だったり、上司への説明責任があったり、リスク回避の動機がより強く働いています。BtoCでの知見はBtoBでも活かせるものがたくさんある一方、BtoBでは「ただ魅力的に見せる」よりも「安心して判断できる材料を揃える」ことが、ユーザーの行動を変える鍵になると痛感しました。
その失敗以来、施策を設計する前に必ず「このユーザーは誰で、どういう文脈で意思決定しているか」を考えるようになりました。行動経済学のフレームワークも、そのまま使うのではなく、ユーザー特性に合わせて選ぶようになりました。
66.27%という勝率は、こうした失敗の積み重ねから生まれています。 残り33.73%の負けがなければ、今の自分はいないと思っています。