クライアントのWordPressサイトがマルウェア感染とみられるトラブルに見舞われ、アクセスできない状態に陥りました。
Webコンサルティングを手がける立場として、サイトの停止はクライアントにとって一刻を争う重大な機会損失です。「アドバイスをするだけでなく、自ら手を動かして現場を救う」というスタンスのもと、トラブル復旧の実作業を引き受けました。
直面した壁と、仮説検証のステップ
サイトをゼロから作り直すのは簡単ですが、クライアントが積み重ねてきた過去の記事データや資産を守るため、まずは「データベースが無事なら復元できるはず」という仮説を立てました。
しかし、作業は一筋縄ではいきませんでした。
- 元のサーバー環境では、新規でWordPressを設置しても原因不明のリダイレクトが発生し、管理画面すら開かない事態に直面。
- 100サイト以上の構築実績があるものの、未知のエラーに対して固執せず、手持ちの別サーバー(バリューサーバー)へ一時的に切り替えて原因の切り分けを実施。
- 別サーバー側では正常に起動することを確認し、検証環境としての足場を確保。
AIを頼れるパートナーとして迎えたDB復元
MySQLデータをエクスポートして検証環境にインポートしたものの、設定ファイルやデータベース内部の微細な調整は専門性が高く、通常であれば調査に何時間も要する領域です。
ここで力を発揮したのがAIでした。
- 「どのファイルのどの箇所を書き換えるべきか」をAIと壁打ちしながらピンポイントで特定・修正。
- 不足していたファイル構造の推測と補完をスピーディーに実行。
- ほぼ99%の状態で、元通りのサイト表示と機能を取り戻すことに成功。
再発防止と根本解決へ
別環境で検証した確実な手順を元のサーバー環境にも展開したところ、無事に正常稼働を確認できました。
さらに、セキュリティプラグイン(Wordfence Security)を用いた徹底的なスキャンとマルウェアの駆除を実施。悪質なマルウェア特有の「バックドア(裏口)」による再発リスクを考慮し、現在は数日間の経過観察を行っています。安全性を完全に確認した上で、より堅牢な本番サーバーへの移行を完了させる計画です。
現場で感じたこと
トラブルに遭遇したとき、経験や勘だけに頼るのではなく「環境を切り分けて検証する柔軟さ」と「AIなどの新しいツールを即座に実務に取り入れる姿勢」がいかに大切かを改めて実感しました。
未知のエラーや専門外の壁があっても、テクノロジーを味方につけて泥臭く解決へ導く。そんな課題解決の面白さと手応えを感じたプロジェクトでした。
これからの仕事は、AIを利用しつつ問題を解決することが大切ですね。