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技術よりも経験よりもメンタル大事1

Photo by Brian Breeden on Unsplash

エンジニアである夫と結婚して11年。付き合ってる時間が長かったから20年くらい一緒にいる。

その間、環境は色々変わったけど、『PHP』を扱うエンジニアであるという事はずっと変わらない。

正確に言えば、私と出会うずっと前からエンジニアだったそうだ。

私と出会った時は、フリーランスでずっと一人でやってきた。私が彼のお仕事を手伝うようになってからはずっと二人。

人と関わるといえば、お客様との打ち合わせぐらいだった。

私はプログラム言語の事は一才わからないので、彼が何かにつまずくとインターネットで検索したり、ただひたすらトライアンドエラーを繰り返して、乗り越えて行くしかなかった。

会社の先輩に聞くとか、エンジニアのグループに投げかけてみるとか、そういう環境ではなかったのだ。



結婚しても私が営業して彼がシステムを作るというスタイルは変わらなかったけど、子供も生まれて

生活していくのがやっとの生活ではダメで、もっと収入を増やす事を考えなくてはならなくなった(ずっと考えていたけど)

それでも、ずっと一人でしてきた彼は会社の中で働く事を拒んできた。今思えば、とにかく『自分の技術に自信がなかった』のかもしれない。

会社だとコードレビューするチャンスがあったり、常に他の人と『あーじゃない、こーじゃない』と話し合いながらも自分の今の知識レベルと他の人の知識レベルを比較したりする機会に恵まれている。

夫と私はそれでも二人きりで頑張ってきたのだが、状況が変わったのが2年前。

ある出来事をきっかけに、全くお金が入ってこなくなった。お金がないと人は精神的に追い詰められる。

夫が追い詰められたのは金銭的な問題だけではなかった。

簡単に言えば、ギリギリで保っていたプライドを『むちゃくちゃな値引き要求』によって、粉々にされてしまった。

『自分の仕事はこんなに安いのか。何のために仕事してるんだろう?』って。


いつもそばにいて、一緒に仕事をしていた(といってもコードはわからんけど)私にとって

彼の姿は本当に痛々しく、見ているだけで涙が出そうだったし同時に怒りも覚えた。

『彼がやってきた時間と技術と経験はそんなに安くないぞ!』と。

ただ今は、彼の精神的にボロボロな状態を何とかする事が最優先だった。

続く。