格闘技エクササイズ(大熊稔史)
「K-1」人気も手伝って、格闘技ブームだ。力強く、切れ味鋭い動きが全国的に注目され、一般の人たちの体力づくりにも取り入れられている。広島市内のスポーツクラブでは、エアロビクスに格闘技をミックスさせた新種のエクササイズも登場した。
広島のジムでは、空手、ボクシングの技を取り入れたエアロビクス、「マーシャルボディーキック」講座を実施した。毎週日曜日にあるレッスンは50分間。20-50歳まで、25-35人が参加している。そのうち、六割を女性が占めている。
タジオにアップテンポのBGMが大音量で流れる。エアロビクスのステップに乗りながら、まずはボクシングのファイティングポーズ。ストレート、フック、ワンツー、アッパーカット…。正面の鏡に向かって、次々とパンチを繰り出す。
スタジオ内の熱気が高まってくると、腰を下げて空手のポーズ。正面、横、下段への突きから、ひざげりなどのキックに移行する。「ハッ、ハッ」。掛け声も次第に大きくなる。
「エアロビクスの有酸素運動に加え、パンチや突きは腕を、キックは足首や腹部の筋力アップに効果がある」と話すインストラクターは、空手歴四年。米国で男女を問わず、空手が流行していることに着眼し、独自にメニューを作成した。
体脂肪の燃焼に加え、気になる部分の引き締めもできるのが、女性にも支持されている要因だ。
「エアロビクスよりきついけど、楽しいね」。スタジオ内で声が聞こえるほど、評判は上々だ。
大熊稔史