医療法人おひさま会は在宅療養支援診療所が制度化された2006年に設立され、現在関東3か所、関西2か所で約2000名の方々に対して在宅医療を提供しています。24時間体制の連絡網や、往診、病院紹介などの地域連携機能を提供しながら活動をしています。我々が医学管理する方々のうち、年間約450名の方が亡くなられますが、そのうちの7割程度の方が、病院ではなく住み慣れた場所でのお看取りとなりました。
そして、2016年5月に10周年を迎えました。
来る多死時代においては障害や疾病をもちながらも住み慣れた場所で、そして人生の最終まで見守るための支える医療が必要ですが、まだそれは、質量共に不足しています。病院医療、外来医療に加えた第3の医療としての充実が喫緊の課題です。この課題を解決するために、質・量ともに提供できる医療グループの構築を目指しています。
在宅医療といえども、それは24時間体制で、困ったときに役に立つといういい意味においては、これはかかりつけ医療の一つの形態に過ぎません。そのまま、外来の患者様にも当てはめ、さらに、入院医療の適切なコーディネーターとしても寄与し、さらに地域の医療課題に積極的に参画していくことで、「地域医療のかなめ」ともいえる存在となります。そして、その機能の強化こそが日本の医療の未来を確固たるものにするのではないかと考えています。
このビジョンを実現するためには、医師一人の力では到底到達することはできません。複数の医師がチームとなり、その地域を支えぬいていくための戦略を練り、実行していかなければいけません。地域は様々ですし、個別ニーズも様々な中で、ひとりひとりの様々な思いに彩られる人生の最期を支えるためには、まだまだ多くの知恵と力が必要です。おひさま会では疾患や状態、居住形態を制限していませんので、現場は、多様な疾患、多様な住まいの多くの患者様に触れることによる医学的のみならず、多くの人間的な学びにもあふれています。これらを糧に共に成長し、知恵と力を思う存分発揮し、未来の医療を作っていく医師チームを目指したいと考えています。
しかし、人々が幸せを実感するのは医療そのものではありません。それは生活そのものであり、人とのつながりであったり、楽しみであったり様々です。医療はそれを脇役として支えることがその役割です。これを目指し、「心豊かな暮らしを」をコンセプトに音楽や食事にフォーカスをあてた施設、ラ・メゾン・ド・ソレイユを設立しました。プロのミュージシャンが訪れ、毎週のように演奏し、時には入居者も参加します。耳の遠い方のためにも音が届くように難聴者用のスピーカーを施設中に装備しました。
やらなければならないことは山のように有る今の地域医療ですが、財政は限られています。国が推進しようとしている、遠隔医療や予防医療にも、医療の質を維持したままの効率化のためのソリューションとして、どんどん積極的に取り組んでいきたいと思っております。未来を作るために、その場にとどまるのではなく、常に進化し続ける医療法人でありたいと思っています。
安心で安定した療養生活をできるだけ多くの場所で。
2025年には1万人の患者様に、予防から人生の最後まで質の高い生活医療を、地域の様々な資源のちからを最大限活用しつつ、安定して提供できる医療法人になりたいと考えています。
われわれは、これを「おひさまビジョン2025」としてかかげ、実現するための仲間を募集しております。
〜勤務医師のメッセージ〜
何もない所から作るあげていく醍醐味を感じさえてくれるのがおひさま会の魅力です。「とりあえずやってみよう」と何でも挑戦させてくれます。柔軟に対応できる環境があるので専門性がなくてもモチベーションがあれば、自分自身がどんどん成長できる土壌がこの法人にはあると思います。