広島県福山市にある木工家具会社のオフィスリノベーションです。
長年の継ぎ足しにより複雑になっていたレイアウトをシンプルで使いやすく再設計しました。

来客対応も行う執務室は多機能を意識し、前方に受付カウンターとデスク、サイドに空間をゆるく仕切る天井までの本棚を設置することで“おこもり感”を出しつつ、業務に支障が出ないよう隣席と会話しやすい設計としました。

また、背面に収納兼立ち作業ができるシェルフを設置するなど、最小限の動きで業務を完結できるセル生産に特化した執務スペースとしました。

他エリアについても、執務室とのあいだを解放・仕切りの切り替えができるようフルオープン可の建具を採用した社長室、工場作業員が自由に使える工場エリア直通の個室ブース、執務室に隣接した書庫など、汎用的かつ効率的なレイアウトとなっています。

空調、電気容量、屋外階段など、優先すべき設備改修が多い中で、比較的安価に意匠を整えることを意識したデザインは、ウッドを多用した木の温もりをベースとしながらも、随所に都会的な要素を散りばめることによって、来客に「古き良きものを伝承しつつ新しさも取り入れる企業文化」を印象付けることを意識しました。

（担当：小田原）

クライアント：金丸木工株式会社様
竣工：2023年9月
所在地：広島県福山市
面積：25.1坪