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こんにちは。広報の原田です。
先日、コンテンツ制作コミックチームの部署紹介を公開しましたが、6月にジョインしたばかりのマンガ編集者・村上さんにもお話を聞いてきました。
アプリでのマンガ編集者としての経験を活かし、入社後すぐに様々な提案をしていただき、業務にあたっていただいております。入社後に感じたことや、現在力を入れている事、さらに編集者として考える魅力的なプラットフォームとは? 是非ご一読ください。
―まず、経歴について教えてください
新卒入社した会社で7年間、マンガ編集職をしていました。
各イベントの出張編集部や漫画賞を運営するチームに所属し新人作家さんへのアプローチをしたり、社内調整やマニュアル作成など業務フローの整備まわりも経験しています。
そういったリーダーとしての業務やチームとしての業務に加え、編集者としてマンガの立ち上げもしていました。
連載前提での作品企画の立ち上げを、年間平均で3~5本ほどしていたので、これまでに20数作品を立ち上げています。
学生時代、就職活動を始めた時点では音楽が好きでバンド活動をしていたので、音楽制作者を支援する仕事がしたいと思っていました。 しかし、音楽だけでなくマンガも好きだったことや、クリエイターさんを支援する思いは共通していることもあり、「マンガの編集をやってみないか」と前職で言っていただけて、新卒からマンガ編集部に配属されたんです。 当初考えていた音楽関係の仕事ではありませんが、クリエイターさんと一緒に仕事ができて、その才能をたくさんの人に届けられることは幸せで、自分に非常に合っていると感じるのでマンガ編集は天職だと思っています。
―今までどのような作品を制作されてきましたか? また、今後はどういった作品を作りたいですか?
作ってきたジャンルはばらばらでした。
前職でもマンガ配信のプラットフォームがあったのですが、そのユーザーの皆さんに面白いと思ってもらえる作品であれば、なんでも制作できればと思っていたのでジャンルは限定せずに制作してきました。
あえて挙げるとすれば、いわゆる「キャラクターもの」とも呼ばれるキャラクターが主体となる作品や、ホラー作品かと思います。
これらの作品は、短時間で楽しむことができるという特徴があります。
TwitterなどのSNSでバズったショート漫画を読むと、キャラクターの魅力を強く感じることが多いと思います。キャラクターは、その他の漫画の要素と比べて短時間で魅力を伝えられるので、1ページや4ページのショート漫画でも読者に魅力を伝えることができます。
また、ホラーの場合も同様に、恐怖は短いストーリーや1枚絵でも感じさせることができるので、読者に短時間で魅力を伝えられるジャンルです。
マンガアプリのユーザーは若者が多いのですが、コンテンツのあふれる現代の若者にとっては短時間で楽しめることは非常に強い魅力になります。そのため、最短で魅力を伝えられる「キャラクターもの」やホラー作品はマンガアプリと相性がいいと思い、たくさんの作品を作ってきました。
ただ、読み応えのあるストーリーラインを重視した作品も求められているので、今後はそういった作品も今までより多く作制作していくつもりです。
―分かりやすい面白さや魅力があると最初に手に取る時のハードルが下がって間口が広がりそうです。たくさんのコミックを制作されてきましたが、viviONに入社された経緯や理由を教えてください
DLsiteの運営を通して、クリエイターさんへの支援を長年続けてきた会社というところに惹かれたことが入社した動機です。
商業作品では読者の方に対してある程度パッケージングしたものを定期的に届けなければいけません。特に連載作品は短いスパンで定期的に納品し続ける必要があるので、続けるカロリーが非常に高い形態です。
そういった納品・配信形態の違いだけでも、商業と同人では自由度に大きな違いがありますが、読者目線で見れば好きな作家さんの作品が見られることが何より幸せなことであり、そこに違いはありません。
以前に商業連載でご一緒させて頂いた作家さんの中にも、結果的に自由度の高い同人活動を選ばれて、DLsiteで作家活動をされている方もいらっしゃいます。
今私が所属している商業作品の編集部も含めて、全方位に作家さん支援をしているところに魅力を感じ入社しました。
また、自社のマンガ配信プラットフォームがあることも大きかったです。
オリジナルの作品配信をしていくにあたって、他の読者と共有すること、同じ瞬間を楽しめること、それを運営も一緒に盛り上げて、読者の熱量がたまる場所を作ることは、今後さらに重要になっていくと考えています。そのために、アプリcomipoやDLsite comipoという場を盛り上げていこうとしているところも魅力に感じた部分です。
―熱量がたまる場所を作るというのは?
プラットフォームで更新があるたびに、それが話題になるものであってほしいという気持ちがあります。
それがやはりユーザーさんの熱狂だと思いますし、そこから他の方にも伝播してヒット作になっていくと思っています。
たとえば、最新話が更新されたときに作品名や「このシーンがやばい」等トレンドに上がって、それが定期的に更新されていくことでみんながそれを一斉に見るようになる。
そして、一斉に見ることで一気にそこに熱量が生まれるようになるところがプラットフォームの強みだと思っています。
逆に、プラットフォームを持っていないとなると、更新のタイミングが合わせづらいことと、読者が集まる場所も一箇所ではなくなってしまうために、熱が分散してしまうんです。
そのため、作品の更新を楽しみにしていて1番早くそれを見たいと思ってくれる人がたくさんいる状況を作れることがプラットフォームを持つ強みであり、定期連載をする強みだと思っています。
アプリcomipoやDLsite comipoを盛り上げていく中で、それを作り出せるのではないかと思い入社しました。
同人という文化や方法は残したまま、定期的に連載して原稿料をもらい、印税と合わせて生計を立ててもらうという本来の商業の形をした作品も増やしていきたいです。
―不定期連載だと読者側のモチベーションの維持も難しそうですよね
そうなんです。
もはや待ち時間は1週間ですら長いですからね(笑)
読者の方は作品について誰かと話して盛り上がりたいという気持ちがあるはずです。毎週アニメが放送されたりマンガが更新されたりするたびに考察が上がるような作品も多く、その考察について話すことを楽しみにしている人もたくさんいます。
コミュニケーションをしたいから作品を読んだり見たりする人も多くいて、それをプラットフォーム内で実現して盛り上がりができるようになってSNSにも伝播してくれたら最高だと思っています。
―入社後のギャップや驚いたことはありますか?
裁量権が大きく、任せてもらえているという実感が非常にあります。
GMの方と相談して今後について決めているのですが、僕の方から提案をすると基本的にやらせていただけるので、自由にさせてもらえているということを感じています。
入社してからこんなにすぐいろいろやらせてもらえると思っていなかったので、ありがたいですし驚いています。
また、社員の方が自発的に活動される「部活」がすごく盛んだと感じました。
特にプラモ部は一大勢力ですごいですよね。僕はプラモデルが好きで先日も参加しましたが、他社の方もいらっしゃって熱気のあるいい会でした(笑)
他社の方も呼んで交流しようということも、コンテンツが好きな者同士で集まってコミュニティを作って盛り上げていこうという空気を感じられて刺激になります。
―現在はどんなことに取り組んでいますか?
定期連載を安定化していくためのフローを整えたいと思い、前職での経験を活かしつつ現場の方やマネージャーの方にヒアリングをしている段階です。
今のフローがどうなっているのかをヒアリングしながら、何がボトルネックになっているかなどを明瞭にしたいと考えています。
まずは、原稿が納品されてから配信されるまでのフローの整備からしていきたいです。
目的を周りに理解していただきつつ、障害やデメリットがどのくらいあるのかを考える必要があるので、どういった障害があるのかなぜ障害になってしまっているのかを今見ているところになります。
また、マニュアル化も進めていきたいです。
これは仕方のないことですが、編集者は時間が経つほど感覚値が若い人とずれていってしまいます。
新しい一般作品を積極的に読んでくれる読者は若い読者が多いので、若い読者向けの感覚値がある方が嬉しいのですが、このずれはどうしようもありません。編集者はなるべく感覚値を若者向けにアップデートし続ける必要がありますが、それにも限界があります。今30代以降の編集者は高校時代にスマホが普及していなかったので、チャットアプリでクラスメイトと交流した実体験がありません。
新しい読者に刺さるような作品を作るためには、感覚値がターゲット層と近い間に編集として育ってほしいのにも関わらず、それをサポートする土台が整っていないことを歯がゆく感じていました。そのため、マニュアルなどの新人が速く育つ仕組みづくりに取り組んできました。
その時と同様のことをやりたいとviviONでも話したら、進めていいと言っていただけて既に任せてもらえています。
マニュアルがあって検索すればすぐ出てくるようにすると、疑問を即座に解消でき、チーム全体の業務効率が上がります。
知識が貯まれば、作家さんから質問をされた時にきちんと答えられ作家さんからも信用してもらえますし編集としても動きやすくなります。viviONでもその環境を整えていきたいと思っています。
―編集者として感じるviviONの魅力を教えてください
勤務時間の管理がきちんとされているということは編集にとって魅力的だと思います。
一般的に見ると、編集者は残業が多く深夜労働がかなり多くなってしまう傾向にありますが、viviONは非常にクリーンな社風なためそういった負担の大きな働き方がなくパフォーマンスを上げた状態で長く働ける環境が整っています。
また、先ほどもお話ししましたが、自社のプラットフォームを持っていることも魅力です。
ボーンデジタルの編集部の場合、各電子書店での販売のみに頼っているところも多いです。
今の時代はコンテンツの数が多いので、プラットフォーム内で作品をアピールするチャンスがないと、ユーザーさんに作品を知ってもらえず利益を出すことが非常に難しくなってしまいます。
そのため、セールやキャンペーンを自分たちで管理でき推したいタイミングで自社作品をプッシュできるという点でも、プラットフォームを持っているということは大きなメリットになります。
comipoはまだ走り始めたばかりで拡充されていない部分も多いですが、作家さんにとっても編集にとっても理想的なプラットフォームになるよう、マンガアプリとして充実した体制をこれから整えていきたいです。
―どんな方がviviONのコミック制作チームで活躍できると思いますか?
自分の経験を糧にチャレンジしたいという方は活躍できると思います。
僕自身、前職でのアプリの成長と並走して仕事をしてきた経験を活かして、viviONで仕事をさせて頂いています。
成長の過程や試行錯誤した結果を知っている分、その知識や経験を使ってプラットフォームの成長のためのアイデアやアクションをたくさん出せている実感があります。
編集部としてまだ若いうえ、会社全体が新しいことにも挑戦できる風土になっているので、ここから自分の手で変えていき作っていこう、というベンチャー精神のある方にはぜひ来ていただきたいです。
―今後viviONで挑戦したいことを教えてください。
ヒット作を作りつつ、アプリcomipoやDLsite comipoを盛り上げていきたいです。
ヒット作があると話題になりプラットフォーム自体も大きくなります。ただ、実際に来てみて作品数が少なかったり更新されてなかったりすると、せっかく来てくれた人が離れてしまいます。
そのため、コンテンツづくりとユーザーさんが定期的に集まってくれるような魅力的なプラットフォームづくりは同時に必要です。
基本的に読者さんの中に作家さんはいるので、プラットフォームが盛り上がって大きくなることで新しい作家さんも来てくれて良い循環が生まれるのではないかと思っています。
それを実現するためにも、自分の作品を作りつつプラットフォームを強くしていくということを地道に頑張っていきたいです。
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