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「手段が変わったとしてもゲーム開発に関わりたい」 コンテンツデザイン部 部長 大金翔吾インタビュー

「いいモノをつくるためにできることは全部やろう!」をミッションとするコンテンツデザイン部(以下、CD部)は、良質なゲームを受託開発という形で世に送り出しています。受託開発のメリットやチーム運営について大金さんに聞きました。コロナ対策のためにリモートワークが増えている今だからこその「コミュニケーション」についてもお話します。(2021年1月 取材)

大金 翔吾(おおがね しょうご)
2018年 アピリッツ入社
趣味はゲームと車と旅行です。
水樹奈々のライブに参加するのが生きがいで
いつかツアー全通を達成することが目標です。

今も昔も一番やりたいことは「ゲーム開発

ーー 大金さんがCD部の部長になるまでのお話を聞かせてください

2018年5月にアピリッツが株式会社風姿華傳のゲーム事業を譲受したタイミングで自分もアピリッツに参加しました。風姿華傳に入った当初はブラウザゲームのエンジニアで、アピリッツ入社時にはアプリのゲーム開発もおこなっていました。

その後、あるゲーム案件でクライアントエンジニアを担当しました。このときクラス設計もやることになったんです。

ーー クラス設計をおこなうのは初めてだったのでしょうか?

知識は持っていましたが、仕事として本格的にクラス設計をしたのは初です。正直「どうやってやるんだ!?」と探り探り手を動かしてました。でも自分が作ったクラス設計をもとにプログラムすると「ああ、この設計はダメだったんだな」「こう修正しよう」って勘所がわかってくる。いい経験でした。エンジニアとしての引き出しが増えたと思います。

その後、プロジェクトの都合で開発の現場から離れました。離れたあとは3Dグラフィックのプログラミングに挑戦したくてUnreal Engineを勉強したり……。でも「会社に来てまで勉強するのってなんなんだよ?」と思っていました。参考書なんてすぐ終わっちゃいますし、本当は開発の現場でガリガリとコードを書きたい。この時期はフラストレーションが溜まっていました。荒れてたなと思います。

ーー “荒れた大金さん”って、まったく想像がつかないのですが、荒れるとどうなるのですか?

もちろん会社のメンバーに八つ当たりとかはしませんけど、身の振り方を考えました。あと、ためしに「朝7時に出社して17時に退社する」とかやってみたり。これは意味がなかったですね(笑)何時に帰宅しようが結局ゲームしてましたから。

腐ってばかりもいられないので、自分を見つめ直しました。自分にとってエンジニアリングってなんなんだろうか、って。そこで、エンジニアリングは自分にとって「ゲーム開発の手段」であって、ツールのひとつだと気づいたんです。

今も昔も僕が一番やりたいことは「ゲーム開発」です。ツールが変わったとしても自分はゲーム開発に関わりたい。つまり、エンジニアリングにこだわる必要はないな、と。

同時に「もしエンジニアとして3Dグラフィックに関われないのなら、偉くなろう」と考えました。ドライな判断かもしれませんが、自分にとっては大切な目標です。

ーー 目標がはっきりわかっていると前に進みやすいですよね

「なんのためにこれやってるんだ?」と迷ったときに「これをやりきれば、こういう成果や報酬がある」と明晰にわかっていると進みやすいです。

ーー そこからマネージャーの道に進んだのですね

はい。演義シリーズのマネージャーに立候補して、運営業務の引き継ぎ、移管環境の構築、お客さまとのやりとりを担当しました。

ーー 社内のメンバーや社外のお客さまとのやりとりが一気に増えるわけですよね。コミュニケーションはもともと得意でしたか?

いえ、昔をふりかえると人見知りなほうだったと思います。でも、会話しないと仕事が進まないわけですから、環境に合わせて変わるしかない。だから最初はめちゃしんどかったですよ!

ーー めちゃしんどいけど、目的があるから……

そうです、乗り越えた先で手に入る成果がわかってるから、できる。そうしていくうちに前向きになりました。あと、同じことをずっと続けるのがつらいんだなってこともわかりました。自分は、ハードルが上がるとパフォーマンスが上がるタイプだと知りました。

組織の成長にも貢献できたと感じてほしい

ーー 大金さんはCD部でどのようにマネージメントをおこなっていますか?

今までの部長陣が敷いてくれた道があったので、自走できる優秀なメンバーがもともと揃っています。それぞれのメンバーを信頼して「頑張れるところを頑張れよ」と任せています。

そして最後の砦として自分がいるイメージです。危なそうになったら軌道修正をします。

「ここどうなってるの?」とマメに確認するようにしています。自分がわからなくて不安なところをつぶしていくと、安心してメンバーに仕事を任せられる。

ーー メンバーのキャリアをマネージメントする場合はいかがでしょう?

自分で目的を定義してもらい、どう進むかをイメージしてもらいます。マイルストーンも自分で考えてもらって、そこからは本人のスキルや適性を周りがどう引っ張り上げるか?を考えます。

仕事を任せるときも、キャリアの話をするときも「これをあなたに任せるのは、あなたができると思っているからだ」と伝えることを心がけています。そして「完遂したら、あなた自身とプロジェクトにどんなインパクトがあるか」も必ず伝えます。自分の成長だけじゃなく組織の成長にも貢献できたと感じるのって、うれしいものですから。

ーー 採用面接ではどんなところを注視しますか?

スキルや実績にくわえて「この人との会話は盛り上がっているかな?」は気にします。コミュニケーションあってこそのゲーム開発なので。雑談からうまれる画期的なゲームの機能や遊びってありますし、問題解決にもつながります。

受託開発で得たノウハウを社内に還元する

ーー CD部は基本方針に「コミュニケーションは業務の一部。ためらわずに積極的に」と明記しています。具体的にどんなコミュニケーションをとっていますか?

受託開発のメリットは他社の開発スタイルを間近で学べることです。ノウハウを社内に還元しています。AG部の吉田さん主催のエンジニア文化共有会や、CD部のプランナー会で共有しています。とくにプランナー会は僕が「やれ」と枠を作ったわけじゃなく、僕や和田翔平(CD部のGM)が「やったほうがいいんじゃない?」と促したら自発的にみんなが企画して、どんどん発展していったのでうれしかったです。

ーー 大金さん自身のコミュニケーションはどんなスタイルでしょう?

自分の中に「パブリックな自分」を作っています。まず、全体への指示は、あいまいさを残さず理路整然と伝えます。そして、プロジェクト単位のやりとりやコミュニケーションの枠が小さくなるに従って、自分の個性を出していくんです。そこで「楽しげだな、この人と仕事すると楽しいな」と思ってもらいたい。

最近とくに心がけているのは「いいね!」ってポジティブな言葉を伝えることです。部内にはいろんな性格の持ち主がいますが、ほめられてうれしくない人はいないはずです。

ーー みなさんうれしそうな顔をされてますか?

いや(笑) そんな大反響はないですけど、時々はにかんでいる人をみると「よし!」と思いますね。

リモートワークで得た教訓

ーー コロナ禍で「出社して働く」前提が崩れました。アピリッツも2021年1月の緊急事態宣言にあわせて出社率を大幅に下げています。リモートワークの課題は何でしょうか?

まず、対面で伝わっていたことをいかにしてリモートで共有するか、です。2020年4月の緊急事態宣言のタイミングで得た教訓です。

たとえば、運営しているタイトルで不具合が出たとき、最初に異変に気づいた人がチャットで発言しても緊急度が周囲に伝わらないことがありました。今は、発信と対応のフローを整備して、メンバーで守るように徹底しています。

あとは朝会は絶対に必要です。ほんの数分でも、メンバーの表情や顔色を知ることは仕事のパフォーマンスや本人のケアにつながります。

今も残る課題は「ちょっといいですか?」と気軽にすぐ相談できる環境をつくることですね。3分話せば解決できそうなことを、いかにオンラインで解決するか。

ーー 年始に緊急事態宣言がそろそろ出るかも……というタイミングに、大金さんは部内に向けて「続報を待て」とすぐ発信していました

そこはパブリックな自分として発信しました。最初の緊急事態宣言が発令されたあとアピリッツは全社でリモートワークを実施しました。そして、緊急事態宣言が解除されてからは出社比率を上げていました。健康上の理由や家庭の事情については継続して個別に対応していますが、部内で「ずっとリモートワークしたい」という声ももちろん上がりました。

彼らの気持ちもわかります。ですから、全体に対して「なぜ出社が必要なのか」について対話を重ねました。コミュニケーション不全で失敗したことや、仕事のクオリティを高めるときに対面が必要な場面もあるよ、と。少しずつ理解を得ていきました。

方針や目的を理路整然と繰り返し伝え、理解を得ることもコミュニケーションなんですよね。

僕個人としては、正直「かっこつけたい」みたいなところはあるんですよ。「リモートでもパフォーマンスを一切おとさず、しっかりやる」って。とはいいつつ、泥臭く対話を重ねることの大切さも痛感しているので、うまく折り合いをつけていきたいです。

ーー 2021年、どんなことを挑戦していきたいですか?

個人的には、ビジネス拡大に全力をかたむける一年にします。目標はDB部の長谷さんですね。

そして、部としては、CONNECTさんと開発した「ひよこ社長のまちづくり」に続くようなゲーミフィケーションの領域に挑戦していきます。新しいプロダクトを出したいです。

転載元:Appirits Spirits
https://spirits.appirits.com/interview/10275/

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