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「もう一度、ここでモノづくりがしたい」一度は離れたWHILLに戻った覚悟と、ハードウェアエンジニアとして描く未来

【プロフィール】
武井 祐介 1985年生まれ。群馬県出身。東京大学大学院卒。
大学院卒業後、オリンパス株式会社に入社。機械エンジニアとして医療機器の開発を行う傍ら、WHILLの前身であるSSG (“Sunny Side Garage”=若手エンジニア集団)へ参加。WHILL創業後一度は入社を断念したものの、前職を退職し、2017年WHILLへ入社。現在は自動運転モデルの開発を担当している。

WHILL(SSG)でのモノづくりは、趣味の延長だった

-大学時代はMRIの研究に取り組み、その後は医療機器メーカーに入社。武井さんはもともと医療に興味があったんですか?


自分が好きで学んできた技術や経験が、医療の現場で診断や治療を通じてたくさんの人の価値につながるという点に魅力を感じていたので、興味がありました。
大学卒業後は医療機器メーカーに入社して、手術用の機器の開発を7年半行い、多くの手術現場に立ち会わせていただいたり、業務の傍ら医学を学んだりと、製品開発に必要なことは技術に関わらず積極的に取り組んでいました。

ーその後、WHILLの前身であるSSG(“Sunny Side Garage”=若手エンジニア集団)に加入したのはどんな経緯でしたか?

前職の入社1年目の終わりくらいに知人から声をかけられたのがきっかけです。
当時のSSGではさまざまな会社に勤める同世代のエンジニアやデザイナーが、WHILLのコンセプトモデルを作っていたのですが、私が参加した時はまだデザインを担当していた杉江さん(現CEO)のスケッチがあるくらいでした。
当時はアパートの1室を借りて仕事終わりや週末に泊まり込みで作業をして…とハードな生活でしたが、みんな「カッコいい車椅子を作って東京モーターショーに出展する!」と意気込んでいて、楽しくてしかたなかったです。
私は昔からモノ作りが好きで、学生時代もサークルの仲間とロボットを作っていたので、WHILLで同世代のエンジニアとモノづくりをすることは、私にとっては熱中できる趣味に近いものでした。


そして、無事東京モーターショーにWHILLのコンセプトモデルを出展し、ありがたいことに多くの反響を頂くことができました。その後、会社としてWHILLを創業するという話になったのですが・・・
当時、私にとって趣味としてのモノづくりに近かったWHILLを応援し、期待してくれる人がいるということが不思議な感覚でした。


だけど、その時の私はまだWHILLを自分の仕事として結びつけることができず、会社を辞めるほどの勇気はありませんでした。
なので、前職に留まることを選び、WHILLから離れることを決めたんです。

エンジニアとして感じた悔しさと、「WHILLへ戻る」覚悟

ー 一度は離れたWHILLに、改めて入社した経緯は?


創業には加わらなかったもののWHILLのことがずっと気になっていて、たまに設計や組み立てのサポートをすることで関わりを持ち続けていました。
WHILLの製品化を待ち望んでいる人のために、使命感を持って開発に取り組むメンバーたちを見て、いつかはまたこのチームでモノづくりがしたいと思っていて。
そんな中、WHILLの最初の製品Model Aが発売され、街中で偶然ユーザーを見かけた時、自分が手掛けたものをしっかりユーザーに届けることができたという嬉しさと同時に、そこに当事者として関われなかった悔しさを感じました。


WHILLでモノづくりがしたい、WHILLに戻りたいという気持ちは強くなる一方でしたし、「自分の技術で多くの人の役に立ちたい」という医療機器メーカーで働く意義をWHILLでも果たせるのではないか?と感じるようになりました。2017年、自ら入社したいと志願してWHILLへ転職しました。

ー転職後から現在にかけて取り組んでいるプロジェクトを教えてください!


社会的な関心も高いMaaS事業で用いるWHILL自動運転モデルの開発です。WHILLでは個人がモビリティを購入して所有するという手段だけではなく、空港や病院にWHILLを設置し、その施設を訪れた方にインフラサービスとして気軽に利用してもらうことを目指しています。

私はプロジェクトの初期からハードウェア(機械や電気回路)の開発を担当してきました。現在は営業やサービスチームと相談しながら仕様を決める段階から、開発後の製造や現地への導入に至るまで、社内の担当チームと協力して幅広い業務に取り組んでいます。
センサやコンピュータモジュールなど、これまでパーソナルモビリティではあまり用いられてこなかった要素を、デザインや製造と折り合いをつけながら組み込んでいくところに難しさがありますが、新しい取り組みが多く、エンジニアとしてはやりがいも多いですね。


その後、2020年6月に羽田空港で、世界初となる自動運転モデルを用いた実用サービスを開始することができました。
空港にてお客様がWHILLを自然に利用してくださっている様子を見た時、示した未来を現実のものにできたという実感がわき、入社前に感じた悔しさからも少し解放されました。



WHILLで描く未来と、チームへの想い

ー現在チームで取り組んでいるプロジェクトについて教えてください!

現在はチームでWHILLのモビリティサービスをより多くの人に届けられるよう、さらなる品質の向上とサービス拡大に向けた準備を行っています。
お客様を相手に実用サービスを提供しているからこそ発見できる多くの課題があります。それらの課題にソフトウェア、ハードウェア、また現場でのオペレーションまで含めて、どのように対応することが最善かをチームで話し合い、改善を進めているところです。

ーマネージャーである武井さんにとって、チームのメンバーはどんな存在ですか?

今のハードウェアのチームは全員中途入社で、それぞれ前職での経験と知識をもち、高いレベルで開発業務にあたってくれるとても頼もしい存在です。さらに、他の技術分野にも興味を持って、全体最適の観点から改善の提案をしてくれています。
WHILL自動運転モデルの開発はハードウェアやソフトウェアなど、様々な技術の融合で成り立っているので、このような観点を持っているメンバーの存在は非常に重要です。
分野の異なる開発者同士のやり取りも多く、刺激しあいながらサポートしあえるような場面も多いですし、私もマネージャーとしてそのような機会を増やしていきたいと思っています。

ー武井さんが思う、WHILLの魅力はなんでしょうか?

比較的小さな規模の会社の中で、製品やサービスの企画から、試作・試験・製造・ロジスティック・アフターサポートまですべて自社で行っていることでしょうか。エンジニアも開発分野だけでなく、サービスを届けるまでの一連の流れを理解できるのが面白いところです。

また、営業やサービスチームとも距離が近いですし、都内の空港や病院の導入現場に行けばお客様が使用されている様子を直に見ることもできます。そこから得た気づきをすぐに開発に反映し、短いサイクルで世の中に実装していくことを楽しめます。

これまでに自分が習得した技術がユーザー価値に結びつくところを目の当たりにすることができるので、実際街で見かける度に、自分が人の役に立っているんだという実感が得られて、大きなやりがいを感じています。

もっとたくさんの人が、もっと気軽にWHILLを使用してくれる社会の実現のために、私も挑戦し続けていきたいです。


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