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【内定者紹介】私が土屋を選んだ理由 Vol.10 篠原 優美『鋳金から鞄へ』

皆様、こんにちは。篠原優美と申します。
今回は土屋鞄製造所の内定者としてお話します。東京藝術大学美術学部 工芸科鋳金専攻の学生です。東京都出身で、趣味は阪神タイガースを応援すること、スキンケア、買い物、猫と遊ぶことです。
少しでも学生に私の言葉が届くと嬉しいです。


相手との対話で確立される作品づくり

色々な人と関わって話す時間も、自分の世界に没頭する時間も好きだったので、最終的には自分の好きな事ばかりをしていた大学生活でした。

その中でも一番多くの時間を割いたのは「鋳金」技法を学びながら挑んでいた作品製作。
いわゆる「自分らしさ」と向き合い、発揮する事が一番難しかったです。なぜ「鋳金」を選んだかというと、自分の力では動かせないものを動かしたいという欲があって、金属は固くて重いけれど、それが造形できるってすごいなという子どもみたいな憧れがありました。

ただ、実際に製作を始めると、「作品は自分の内側から自然とできていくもの」という理想とは少し違い、「伝えたかった事」「自分が出すことのできたカタチ」「鑑賞者からの見え方」が食い違って感じることが多く、その違和感に答えを求めてしまう苦しい時間もたくさんありました。

「なんで作品を作るんだっけ」と根本から考えてしまう時間も。例えば、自分が伝えたかったことが伝わらないことがほとんどで、生活をしていても自分の言葉が出てこない。そして更に造形に起こしてみてもやっぱり伝わらないことがほとんで自分だけの世界観で完結させてはいけないんだなということが身に沁みて感じました。

それでも、続けられたのは…作品が一つ出来上がるたびに「私ってこういう世界が好きなんだ」と、自分でも言語化出来なかった新しい価値観を見つけられた様な気分になるんです。そのワクワクした感覚が、次の作品製作への意欲の根源になっていたのかもしれません。

       (自分を育ててもらった祖母にプレゼントしたい一心でつくった作品)

つくっていても、意外と自分の世界観を知らないこともあります。人に見られた時に新しい視点をもらうことがあって、講評の時も「なるほど、自分の作品ってそういう世界観があるんだ」ともう一歩理解が深まることもありました。

そこで、作品というのは自分だけでは完結せず相手とのキャッチボールを反芻させて確立されていくものなんじゃないかと思います。
それと同時に、相手に伝える力も必要で「こう言われたから意見を変える」のではなく、自分の意志を分析してなぜそうなのかというのを伝える力も同じぐらい大事なことだというのを学びました。

サマーインターンで生まれたギャップ

アーティストの道も入学当時は考えていたのですが、幼い頃から両親が共働きしているのをずっと見てきていたので「企業で働きたい」という気持ちはずっとありました。私自身人と関わることが好きなのに、製作は1人でもくもくと進めるので孤独で.......。趣味としては没頭できて本当に楽しいのですが、今後社会に出た時に、もう少し誰かと関わっていく仕事の方が自分は向いているな、と思いました。

3年生の7月、土屋鞄にサマーインターンの募集が始まっている事を知って、応募してみたのが始まりでした。大学生活はひたすら作品と向き合って孤独との戦いだったのですが、毎日オンラインで顔を合わせて意見を出し合っていい意味でも普段の生活とギャップが大きかったんです。でもそのギャップが楽しくて、こういう発想をしながら働く会社があったら探してみたいと思うきっかけになりました。

結果的に就職活動を始めたての7月、初めて応募した5日間のサマーインターンが土屋鞄で、でも受けたのはたまたまで就活サイトに出た「土屋鞄」の文字から、小学生の頃に訪れたランドセル工房を思いだして、そのイメージのあたたかさから応募してみようと思ったのがきっかけでした。

広告系か土屋鞄か......悩んだ末に

土屋鞄の他に、自分のアイディアで勝負する印刷や広告系の選考も同時で進んでいきました。どちらの方面に進むか悩んで、土屋鞄の人事との面談でできること、やりたいことを洗い出してもらって最終的に決めました。

最も大きな決め手は、土屋鞄で働く方々の熱量です。ものづくりにこれから携わっていく上で、私は、アイデアとその熱が伝わりやすいという事はとても大切だと考えていました。土屋鞄では企画デザインから製造、販売まで一貫して行う事で、そこで働かれている方々が同じイメージを持って、愛情を持って、同じ熱量でものづくりをしている様に感じました。

「ここでなら、私も自分らしさを発揮しながら働くことができる」と感じました。デザインをする上で最も大事なことはスキルよりも、人に伝えることだと思います。そこで必要になってくるのはそれを伝えられる距離の近さ。それが大手であればあるほど工程も増えていて複雑になっていくと思います。ですが、土屋鞄は職人との距離が近かったり、サマーインターンや説明会を通じて伝えられるスピードの速さを肌で感じられたりすることができたんです。私がものをつくり続ける上で必要な環境だなと思って土屋鞄を選びました。
今は自分がどれだけできるのかというのが未知数なので、まずは早くつくってみたいですね。



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