HINOKO
HINOKOは個性的な自然と触れ合う機会を提供する会員制のアウトドア施設です。 私たちは火を起こすといった原始的な行為を通じて、人々が自然の叡智をさずかる瞬間を創り出します。 現在は大地に佇む小屋HINOKO SHELTERのみ利用可能ですが、今後は拠点を自然なペースで拡大予定です。
https://hinoko.jp/
こんにちは、HINOKOディレクターの増田です。
2026年始めの1ヶ月ももうすぐ終わりですね。
トレイルヘッズにとって、昨年最大のトピックの一つだったのが、3月に移転したHINOKO SHELTER。
この場所ができるまでについて、今回はゆっくり綴っていきたいと思います。
今までのHINOKOと新しいHINOKO
まずは作り方を見直すところから
そして完成したHINOKO SHELTER
”3つの火の体験”と美しい秋川
たくさんの方に体験していただくために
ぜひHINOKOで体験してみてください
HINOKOの始まりは2018年4月、同じ檜原村に構えていた「HINOKO TOKYO」です。
テント泊のキャンプエリアと、会員さんとのワークショップで作った焼杉材の外壁を使用したサウナ棟1棟を備えた会員制の場所で、そこに遊びに来てくださる皆さんと一緒に育ててきた空間でした。
HINOKO TOKYOのサウナ室。皆さんとの思い出が詰まった焼杉です。
しかし 2023年末、東京都の道路整備計画により、惜しまれながらもクローズすることに。それと同時に私たちは、新たなHINOKOの構想を始めました。
一番初めに取り掛かったのが、これからの拠点となる場所を探すことです。 それまでは土地をお借りしていたところを、今度は自分たちで場所を探すところからはじめました。
ご縁が重なり、村の方に大切な土地を譲っていただいたことが、HINOKO SHELTERの出発点となりました。
新しい場所をつくるにあたり、まずは周囲の地形と向き合うことから始めました。
水中に入れるウェーダーを着て川沿いを歩くと、土地が持つ岩肌や砂・土の質感、力強い針葉樹の根など自然そのものの特徴が、デザインのヒントになりました。
海外リサーチで訪れたフィンランドやアイスランドで見た建物も、HINOKOという場所の考え方に影響を与えています。特に自然へ溶け込むように佇む建物は、SHELTERのデザインを作るにあたって大きなインスピレーションとなりました。
フィンランドの国立公園の中に佇む、インスピレーションの一つになった小屋。
地元のハイカーが各々薪をくべて焚き火をし、ソーセージを焼く素敵な時間と場所でした。
自分達で場所探しから作り方までこだわり、時間をかけて完成した「HINOKO SHELTER」。 SHELTERと名づけたのは、シンプルな作りながらも安心して休息できる小屋という意味を込めました。
自然に寄り添うように大地に佇むこの場所では、 コテージでもグランピングでもない、新しい過ごし方を提案しています。
左に小屋、右にサウナとサニタリー棟が並ぶ。
建物には、檜原の素材をふんだんに使用。現地の土を左官材に混ぜ込み、土間・壁・天井までシームレスに地面が続いていくような作りに。伐採木は家具として再利用、採石した岩のかけらはファイヤーピットへと姿を変えました。
また、アイスランドやフィンランドで見た草屋根も取り入れています。芝生に混じって植えた植物は、会員さんやパートナーさんと敷地周辺から移植しました。HINOKO TOKYOの焼杉と同じく「一緒につくり上げる場所」であることを大切にしています。
植栽も新たに入れ替え、前所有者さんの好みで他の土地の植栽が多く植えられていたところを、多摩地域本来の植生を取り戻すことをイメージして丁寧に選びました。
現地の土をまぜこんだ左官の壁。
檜原村の土は小さい砂利が多く含まれている特徴があり、左官の壁にもその表情がでている。
芝に混じって咲く植物は、会員様とワークショップを実施して選び植えたもの。
冬には一度枯れるが、春になるとまた緑が蘇ってくる。
HINOKO SHELTERでは、焚き火、暖炉、薪ストーブサウナの“3つの火の体験”をお楽しみいただけます。
焚き火を囲んで語らい、料理を楽しむ時間、今では珍しい暖炉の静かなぬくもり。
薪ストーブサウナは、薪の量でお好みの暑さに調節することができます。
自分の手で火をくべるという原始的な行為を通して、自然の恵みを実感するひとときを、皆さんにも味わっていただければと思います。
そして何より目の前に広がる秋川。
潜る深さのある場所から、流れるプール、浅瀬まで、子どもも大人も楽しめる変化に富んだ流れが広がります。岩や石の形などにより変化する深い緑やブルーといった川の独特な色も、思わずずっと眺めてしまうような、美しい 景色です。
この楽しみ方をより深く味わっていただければと、イベントも開催しています。
秋には火をテーマに開催し、サウナや川遊びだけでなく、もっと身近にアウトドアを楽しんでいただけるような「火起こし」のレクチャーや、シェフ直伝の焚き火料理を、参加者の皆さんと作って味わいました。
ほとんどが初対面の方同士でしたが、自然と和気藹々とした空気が生まれ、火を囲んで食卓をともにするとても暖かい時間でした。
イベントが終わっても、参加者の皆さんが仲間と体験を共有し、また次の仲間へ楽しさを広げていく。そんなふうに、自然を大切にしながら楽しむコミュニティへ育っていけばと考えています。
暖かい季節には、BBQに川遊び、合間のサウナ。寒い季節は、暖炉の前でゆっくり火を眺めて、仲間と語らってみる。そんな四季ならではの楽しみ方があります。
より火の体験の魅力を味わっていただけるよう、焚き火料理のギアも導入しました!
HINOKO SHELTERはこれからも、自然のようにゆっくりと進化し続けながら、皆さんをお迎えしていきます。
皆様のお越しをお待ちしております!
https://www.instagram.com/hinoko.jp/
Writing: Momoko Masuda, Yohei Yamaguchi(TRAIL HEADS)
Photo: Masayuki Nakaya, TRAIL HEADS Members
Editing: Yuri Ishiguro(TRAIL HEADS)