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就任1ヶ月で意思決定の短縮化を実現!新CTOがこれから目指すエンジニア組織とは?

こんにちは、トレタの金子です。

7月1日にトレタにCTOが就任しました!新CTOは社内で「ハオさん」と呼ばれているデータサイエンティストです。

本記事ではハオさんの紹介と、就任後1ヶ月間で早速取り組んだこと、今後どんなエンジニア組織にしたいと考えているのかを紹介させていただきます。

プロフィール


鄧 皓亢 / デン ハオカン

台湾出身。台湾の飲食メディアでのデータサイエンティストを経て、2016年より株式会社トレタの台湾法人立上げに従事。2017年8月より東京本社にてデータエンジニアとして社内のデータ基盤、飲食店の混み具合予測、チャーン予測、飲食店の配席を補助する最適化モデルなどの構築を担当。2020年7月、トレタのCTOに就任。

台湾在住だったのに、どうしてトレタで働くことになったんですか?

台湾のグルメメディアの会社でデータサイエンティストとして勤務していた時に業務でサーベイを行っていたところ、日本にトレタという会社があることを知りました。トレタが「外食業界の課題解決」を企業ミッションとして事業を展開している会社だと知り興味を持ちました。

直接代表の中村と話してみたいと思い、連絡先をネットで探したらなんとメールアドレスが見つかりました(笑)直接メールで連絡したところ、その後ちょうど東京に行く用事があったため、オフィスに遊びに行くことになりました。台湾の外食マーケットについて話したところ、なんと「トレタの台湾支社を立ち上げましょうよ」という話に

まだ社員になっていないのに「ハオさんにマーケットの特性と価値を説明してほしい」と言われ、台湾支社立ち上げについて役員会議でプレゼンしたりしていました(笑)入社後は台湾のカントリーマネージャーとして、アプリや営業資料を英語から中国語に翻訳したり、直接50店舗くらい営業活動したりもしていました。

1年程経ったあと、「本社でデータサイエンティストのチームをつくるので日本にきて欲しい」と言われ、日本に来日し、データサイエンティストとして勤務することになりました。


Google SaaS Day2020では「飲食店を豊かにするテクノロジー基盤」をテーマに登壇。

CTOになって1ヶ月経ちましたが、取り組んだことはありますか?

トレタの課題と感じていたのは「開発スピード」「プロダクトのリリース頻度」です。まずは、それらを改善するために、開発における意思決定を早くするための施策を行いました。

①開発に関するガイドラインを明示し共有

開発に関して迷う時間や上の判断を仰ぐための待ち時間を最小限にしたいという思いから、まずは開発に関するガイドラインをテキスト化し、いつでも見れる場所に明示しました。そしてエンジニアにもエンジニア以外にも共有をしました。最初は戸惑うメンバーもいましたが、1on1を実施したり、MTGに参加して説明を行ったりし、理解してもらいました。

このガイドラインは、そのような無駄な時間を最小限にするために利用するためもので、エンジニアのやり方を制限するものではないので絶対的に従う必要はありません。その都度、最善の判断を柔軟に行っていく方針です。

②組織編成やコミュニケーションの改善

個人がそれぞれプロジェクトにアサインされる形から、開発組織内でチームをつくり、チームごとプロジェクトにアサインする形に変更しました。エンジニアのリーダーは基本シニアのエンジニアが担当しますので技術的な決断はチーム内で決められます

チーム内にはデザイナーからQA、サーバーサイトエンジニア、フロントエンドエンジニアなど独立した開発を行うために必要な全てのスキルがなるべく揃っているようにしました。一応兼務も可能ですので場合によってはリソース調整も必要ですが、基本自立的に開発を完遂できる構造にしてます。

バイネームでアサインすると、プロジェクト毎にに言語やフレームワーク、場合によってはコーディングスタイルまでを合わせるのに時間が必要ですが、プロダクトを超えた開発ユニットとしてチームごとのアサインにしたことでチームにとって適切なものを選択できるようになりました。

今までは共通のステージング環境を使ってましたので、同時に複数の機能を開発する場合はお互いにスケジュール調整をしてテストを進めるようにしていたのですが、一部の新規開発案件においてはサーバーレスなアーキテクチャーを導入して、必要に応じて何個でもステージング環境を作り出せるようになったので、周りを気にせず同時並行、尚且つ最速で開発できるようになりました。

また、メンバーのフィードバックによりエンジニア・デザイナー合同で開発部定例MTGを始めました。チーム体制になったことで横のコミュニケーション機会や、他チームの進捗・取り組みを知る機会を形式的に設ける必要があると感じたからです。

③開発組織の評価方法の改善

トレタでは半期に一度目標を設定し、達成に向けてそれぞれが仕事をする評価制度を採用していました。しかし、半年間でプロジェクトも会社の状況も必ず変化があるので、目標の前提条件が変わってしまうことが課題でした。

プロダクト開発をする上で何をつくるか(Why)考える人とそれをどうすれば実現するか(How)を考えるが一緒なことが理想だと考えていますが、トレタにおいてはそれが企画と開発に別れていることが多いです。そこで「企画側の考えた世界感やビジョンに対して現実的なアプローチを提案し、最終的には一緒にプロダクトを作り上げること」を開発組織の役割とし、それに対して評価を行うことにしました。狙いとしては開発組織が売上や目先の利益から開放され、長期的な目線でお客様にとってでいいサービスを作れるようにしました。


今後CTOとしてどんなことに取り組んでいく予定ですか?

今後は長期的に投資するべきものに向き合っていきたいと思っています。

1つ目は「スキルと技術的多様性」への投資です。トレタは歴史的にRailsと言うフレームワークをベースとした開発が主力でしたが、これからはサービスの性質やパフォーマンス特製によってGoやTypeScript(Node.js)を初め、様々な言語、フレームワーク、ツールにチャレンジしていこうと思います。

しかし、単純にツールを導入しても使いこなせなければパフォーマンスに反映されないので、エバンジェリストとして社内に普及する人やメンターとして育成担当をする人を同時に配置することで、エンジニアの組織全体の成長につながっていくと思っています。

今までは開発の自発的な活動としての側面が強かったのですが、今後はこのような育成活動が事業の主軸と接続できるように評価制度に入れることも検討する予定です。

2つ目は「バックエンドとデータインフラ」に対しての投資です。

トレタの主力商品は予約台帳や顧客台帳など、飲食店のオペレーションを支えるためのツールですが、その重要な価値の一つが長く利用することによって蓄積されるデータとそのデータを分析することで得られる知見です。

理想としては今までPOS、メディア、受発注など、各システムに散らばっていた全てのデータが現場のオペレーションに負担をかけずにトレタに集約される事によって、本部の分析を可能にし、スピーディーな意思決定を下せるようにする事です。

ただ、飲食店と一括りに言っても構成や規模などによって蓄積したいデータの構造や集約させる粒度が違うので、柔軟にカスタマイズできるようにバックエンドの改修を徐々に行っていきたいと思います。


Google Cloud Next ’19 in Tokyoでは「INSIDE Digital 〜 グローバル規模で活躍するサービス事業社の裏側 〜」のセッションでスピーカーとして登壇。

これからどんなエンジニア組織を目指していくのでしょうか?

ワクワクしながら良いものを開発する、そして自他共に納得できるものを開発する組織にしたいと思っています。

飲食店向け顧客・台帳システム「トレタ」が多くのお客様にご利用いただくことができているのは、代表の中村が実際に飲食店経営を通じて課題を感じた経験があったからこそだと思っています。

エンジニアの多くは飲食店の現場を知らないので、エンジニアの目線だけでは全ての飲食店の課題解決にはつながりません

私たちは外食産業の本質的な課題解決を目指しているので、そのためにはまずはユーザーに利用してもらい、その声をスピーディーにプロダクトに反映していくことが実現するための一番の手段だと考えています。

今後はドメインエキスパートとなる飲食店に、実際に利用してもらうことでフィードバックからドメイン知識を学習していき、より良いプロダクトを開発につなげていきたいと考えています。

飲食業界という特殊な領域の中でテクノロジーで課題を解決したい人にとってはお楽しめる環境だと思いますので、ぜひ一緒に働きましょう!

さいごに

CTOが就任し、これからも変化を続けるトレタのエンジニア組織について、今後の動きもnoteでお伝えしていければと思っています。ぜひ楽しみにしていてください!

面談や面接でエンジニア組織についてもっと詳細をお話しすることも可能ですので、お気軽にご質問ください。

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