「この仕事には、まだ誰も知らない“答え”がある」
十勝野ポーク/農場スタッフ 萱場 成隆(かやば しげたか)
豚は、まだ解明されていないことが多い。
そう聞いて、あなたはどう感じるでしょうか。
「難しそう」「大変そう」と思う人もいるかもしれません。
でも彼は、その“謎の多さ”に、心を動かされました。
北海道函館市出身。
26歳、新卒で十勝野ポークに入社した 萱場 成隆。
好奇心を原動力に、今日も農場の中で、豚と向き合っています。
漫画がきっかけで、十勝へ
萱場さんは、北海道函館市で生まれ育ちました。
大学は山形大学 農学部 畜産学科。
進路を考える中で、強く影響を受けたものがあります。
それが、漫画 『銀のさじ』。
「どうせ畜産をやるなら、あの舞台になった“十勝”でやってみたいと思ったんです」
さらに、実習先として訪れたのが、余市にある養豚場。
そこで出会ったのが、“豚”という存在でした。
「牛や鶏もある中で、豚を選んだ理由はシンプルで。
まだ分かっていないことが多いと聞いたからです」
謎が多い。
だからこそ、面白い。
好奇心旺盛な性格の萱場さんにとって、それは挑戦する理由として十分でした。
豚にも「性格」があるという驚き
実際に働いてみて、どうでしたか?
そう尋ねると、萱場さんは少し笑いながら、こう話してくれました。
「もう、驚きの連続です」
餌をあげようとすると、
- 真っ先に寄ってくる豚
- 少し距離を取る豚
- 周りを見てから動く豚
同じ豚でも、反応はまったく違います。
「個体ごとに性格があるのが、本当に不思議で」
机の上で学んだ知識が、
目の前の“生き物”として立ち上がってくる感覚。
それが、現場で働く面白さでもあり、難しさでもあります。
農場で、最も「清潔さ」が求められる場所
現在、萱場さんが担当しているのは、
- 精液の希釈作業
- 肥育状態のチェック
特に性器の希釈を行うエリアは、
農場の中で唯一、完全にクリーンな空間。
「豚がいるエリアに入る前でも、
もう一度体を洗い直すくらい、管理が徹底されています」
一つのミスが、
農場全体の生産性に影響する。
だからこそ、集中力と丁寧さが求められる仕事です。
苦手だった「段取り」が、今のテーマ
入社当初を振り返ってもらうと、
意外にもこんな言葉が返ってきました。
「正直、新卒のころは、段取りが苦手でした」
やるべきことは分かっていても、
- どこから手をつけるか
- どう進めればスムーズか
に悩むことが多かったそうです。
「今は、とにかく段取りを意識しています。
少しずつですが、仕事が回る感覚が出てきました」
今、指導してくれている上司の動きを見ながら、
「自分も、ああなりたい」と思える存在がいること。
それが、成長の大きな支えになっています。
仕事も、趣味も、全力で
仕事の話から少し離れると、
萱場さんは少し表情を崩して、趣味の話をしてくれました。
最近ハマっているのは、ダーツ。
「マイダーツ、持ってます」
ナインダーツ、ゼロワン。
トンパチでハイスコア。
専門用語がさらっと出てくるあたりに、
“本気度”がうかがえます。
「仕事だけじゃなくて、趣味も大事にしたいですね」
分からないからこそ、面白い
豚という生き物。
完全に解明されていないからこそ、
正解は一つではありません。
「だからこそ、毎日考えるし、試すし、学べる」
萱場さんの姿勢は、
十勝野ポークが大切にしている価値観そのものです。
若手でも、未経験でも、
好奇心と挑戦心があれば、成長できる場所。
この農場には、
まだ誰も知らない“答え”を探せる仕事があります。
そして今日もまた、
萱場成隆は、豚たちと向き合いながら、
一歩ずつ、その答えに近づいています。