TAIANに入社して1年も経たずして、事業部を横断して活躍する中途入社の藤田さん。PMMと営業推進を兼任し、CTOの淀川さんとはプロダクトの改善案からAI活用のあり方までを議論。今ではTAIANの事業を牽引する一人となっています。中途入社でTAIANで活躍する秘訣を探るべく、今回、CTOの淀川一生さんと一緒に、その活躍ぶりと秘訣をひも解きます。
PROFILE
藤田さん
PMM・アカウントマネージャー
新卒で日立ソリューションズ・日立製作所にて法人営業を7年、その後婚礼事業者であるエスクリにてプランナー・本社営業企画を8年経験。業界・現場・経営、3つの視点を持ち、2025年TAIANへ。顧客の課題を上流から捉え、本質的な解決と成果創出に向き合う。現在はPMMとAMを兼任。趣味はスポーツ観戦で、最近、TAIAN野球部を立ち上げました。読書も好き。
「会社の看板で仕事をしているだけ?」
一念発起でスタートアップに飛び込むまで
──今日は、15年目のキャリアでTAIANに転職した藤田さんと、その藤田さんと一緒に仕事をしてきた淀川さんにお話を伺います。まずは、藤田さんのこれまでのキャリアを教えてください。
藤田:こんにちは、藤田です。今年で社会人15年目を迎えます。これまでのキャリアは、大企業、ブライダル、スタートアップという少し変わったものでした。まず、新卒では株式会社日立ソリューションズに入社し、政府系・金融機関向けの法人営業を7年ほど担当しました。ここでの仕事は個人で営業するというよりも、チームで大きなアカウントに向き合うスタイルでした。
ここでしか得られない経験をさせていただきながらも、だんだん「自分は会社の看板で仕事をしているのではないか」という感覚が芽生え始めました。28歳のころ、その感覚が「このまま会社の看板で仕事を続けたら、いつか転職できなくなるかもしれない」という焦燥感に変わり始めました。「私が持っているスキルは何だろう」「年収に対して釣り合ったアウトプットを出せているのだろうか」。そんなことを自問自答した結果、転職を決意しました。2社目はまったく異業種の、全国で婚礼施設を運営する株式会社エスクリに入社しました。
──なぜ、婚礼事業を選んだのですか?
藤田:1社目はBtoBの営業でしたから、相手は「人」というよりも法人だという感覚で仕事をしていました。そのため「自分がやっていることが、目の前の人を本当に喜ばせているのか」という手応えが掴みにくかったんです。一度、目の前の人を直接喜ばせる仕事をしてみようと婚礼の仕事を選びました。また、婚礼業界が純粋に好きなことだったのも大きな理由です。
エスクリでは現場のプランナーを3年、その後本社での営業企画を5年担当しました。決まったことを行うのではなく、自分で課題を見つけ、企画・施策を立案し、結果が出るまでやり切るという貴重な経験ができたなと振り返っています。エスクリに勤めて8年ほど経ったとき、また似たような感覚がありました。ある程度仕事のやり方がつかめてきて、「このくらいやれば、このくらいの成果になる」という見通しが自然と立つようになっていた。これは環境のせいではなく自分の問題で、もっと賢明に新しいことを生み出しにいかないといけない、とはわかっていましたが、慣れた環境にいると、どうしても焦燥感が薄れていく。一定のリスクをとって場所を変えることも必要だと感じていました。8年十分コミットしたという自負もあり、次はスタートアップという全くことなるフィールドに飛び込もうと決めました。全く違う環境に飛び込んでみたかったのです。
──スタートアップとひとくちに言っても、さまざまな会社がありますよね。TAIANを選んだ決め手は何でしたか?
藤田: スタートアップで働くことは、人生をかけることだと思っていました。勝ち馬に乗るんじゃなく、自分のすべてを費やして社会にインパクトを残しに行く。それなら、信頼できる仲間とじゃないと無理だろうという感覚がずっとありました。体力も気力も時間も惜しみなく使えるのは今のうち、という思いも。
TAIANに決めた理由は、創業メンバーへの信頼です。実は、大学の友人の縁で、CEOの村田さん、COOの米倉さん、CTOの淀川さんとは入社前から3〜4年ほどお付き合いがありました。特にこのビジョンを0から生み出し、本気でやり切ろうとしている村田さんの姿勢や言葉に、キャリアの転機を考えるたびに「体重をかけて働けるとしたらここだ」という感覚が強くなっていました。
人間として信頼できる人たちのそばで、全力を出してみたい。その確信が背中を押しました。
1週間で出したプロダクトの改善要件。
「この人は信用できる」と確信した瞬間
藤田さん(写真左)と、お話する淀川さん(写真右)
──ここからは、藤田さんと一緒にさまざまなプロジェクトを進めてきたCTOの淀川さんにもご登場いただきたいと思います。ちなみに、お二人はお互いの第一印象を覚えていらっしゃいますか?
淀川:こんにちは、CTOの淀川です。藤田さんとは前職のエスクリ様との商談で一度お会いしていたのですが、初めてお会いした時のことは正直あんまり覚えていなくて(笑)。TAIANのイベントで再会したとき「お久しぶりです」と声をかけてもらって、ようやく思い出した、という感じです。
藤田:私は覚えていますよ! 当時は取引先としてのお付き合いでしたが、同席したエンジニアの方と白熱した議論を交わしてくださっていました。
──営業推進としてエンタープライズ企業の商談に出席したり、PMMとしてプロダクト開発に関わったりと、お二人が一緒に取り組んだプロジェクトは多岐にわたるのだとか。印象に残っているものはありますか?
淀川: 一緒にやった仕事の中で、最初に「この人は信用できる」と確信したのは、Oiwaii BI(Business Intelligence)と呼ばれる式場様の業績管理ツールの改善プロジェクトです。もともと機能自体はあったのですが、利用率がなかなか上がらず、長年の課題になっていました。藤田さんに改善のための要件をまとめてほしいとお願いしたところ、1週間でアウトプットを出してくれました。
Oiwaii BIは、新規から施行までのすべてのデータを一元化する、
AI搭載システムOiwaiiの経営層向けの機能。
──どのあたりが特に印象的でしたか?
淀川:「打ち合わせごとの組単価の変動トレンドを可視化する指標の観点が出てきたことです。感覚的には誰もが重要だとわかっていたのに、なぜ必要なのか・実装後に何をするのかまで言語化されていなかった。それに対し、藤田さんの提案はなぜ必要なのかの説明がわかりやすかったのです。他の提案も、TAIANのプロダクトの仕様や細かい制約も踏まえた提案になっていて。業界課題を知り尽くした現場の視点、式場の経営視点、開発側の制約を把握したうえで動いてくれる人が加わることで、チームとしての視野が大きく広がることを実感させられました。まさにTAIANのバリューであるFFO(FastFirstOutput)の体現です。
──1週間とはすごいですね。
藤田:「1週間で出して!」という依頼だったんですよ(笑)。それは冗談としても、スピードはこれまでも意識して働いてきたのでTAIANの求めるスピードに応えられたのかなと思います。また、依頼事のスピード感も6月のブライダル産業フェアに間に合わせれば大量のリードが取れることを考えればその必然性はよく理解できました。「今すぐ動かなければ」と自然とスイッチが入ったのを覚えています。提案の精度については、前職のエスクリで、大手式場のKPIをどう可視化し経営に活かすかというテーマに長く向き合ってきたことが功を奏したのかもしれません。
また、淀川さんのスタンスも大きな助けになりました。改善提案を求められた時、「とはいえ実装が現実的でない機能は提案しないほうがいいですか?」と聞いてみたところ、「やりたいことは全部出して。僕らは事業の企画から実装・デリバリーまで全て自社でやりきれる。できないものはないから」と言ってくれたんです。
淀川: 実際にできない機能はないですからね。この時出していただいた改善提案は、全て実装されています!
AIの活用範囲、人が守るライン。
プロダクトに活きた現場目線
──藤田さんと淀川さんは、プロダクトのAIの取り入れ方や見せ方などについてもよく議論されているとか。婚礼業界ならではのAI活用の方法などがあるのでしょうか。
藤田: 「人と人が接することそのものに価値がある」と強く意識されているのが婚礼業界の特長です。婚礼業界の現場にいた私には、その繊細さがよくわかります。どれだけ優れた技術でも、「これではお客様に違和感を与える」という線引きや、どこまでAIを表に出すかの基準を折りに触れてチームに伝えていくのも私の役割だと考えています。
淀川:藤田さんからのフィードバックにはとても助けられています。例えば、 以前はとにかくAI機能を多く出してみるというアプローチで開発を行っていました。機能をどんどん出して使われなかったものが淘汰されていくのが良いと考えていたのです。しかし、検証コストがかかりその評価が難しく、「少数の施策に絞って成功確率を上げる」という少しずつ方針に変わっていきました。その時、どの部分にAIを使うべきなのかモヤモヤしていて、それが藤田さんのおかげで晴れたことがありました。確か、焼肉を食べながら議論していた時、「それだ!」と答えが見つかりましたよね。
藤田:お客様はAIが生成したものに感動しているのではなく、「プランナーが自分たちのために作ってくれた」ことに価値を感じている。だから、表に出る部分には人が関与できるように設計することが大切だという結論でした。
例えば、AIチャット機能の設計です。現在のOiwaiiでは、AIが返信の下書きを生成し、プランナーがそれを最終確認してから送信できる仕様になっています。業務効率だけを優先すればAIが返信できるようにすべきかもしれません。しかし、プランナーにしかわからないカップルへの繊細な言葉遣いやこだわりがあるんです。「AIは下書きまで」という判断は、開発時にPdMのメンバーが見つけた線引きによるもので、これがTAIANらしいプロダクトだ、この感覚を持てるプロダクトチームはTAIANにしかいない。さらに仲間を強く信頼するきっかけにもなりました。
大企業顧客の商談で発揮された、お客様と仲間になれる力
──大企業顧客との商談では、藤田さんは営業推進、淀川さんはエンジニアとして同席されることがあるとか。営業推進としての藤田さんの仕事を見ていて、どのように感じますか。
淀川:商談は、想定どおりに進まないことの連続です。藤田さんはその場に応じた柔軟な応対ができるだけでなく、お客様と仲間になれるのがすごいなと思っています。例えば、何かを伝える時にも「御社はきっとこういうところをとても大切にされていると思います。それを支援したいので......」と相手の気持ちに寄り添った伝え方で、先方の仕事や大切にしていることへの理解を示すことができるのです。
おのずと「この人のために稟議を通してあげたい」と先方が思ってくださり、仲間として一緒にプロダクトの導入を勧められるようになりました。現場の課題もよくわかっているし、それを伝えることも上手いんですよね。
藤田: この感覚は、日立時代に長期的な関係をウェットに築き上げるアカウント営業を間近で見て身につけたものだと思います。当時はアカウント営業という概念と本当の価値が理解できていませんでしたが、今この仕事に活きているんだなと実感しています。
業界を学ぶ覚悟と、意見をぶつける姿勢。
TAIANで活躍するために必要なこと
──お話を伺っていると、前職で培った経験やスキルを活かしてTAIANで活躍されているのが伝わってきます。一方で、スタートアップならではの壁はありましたか?
藤田:もちろんありました。プロダクトも組織体制も目標も、想像以上に変化するのが速かった。大企業では整備されたルールや丁寧な合意形成のプロセスが求められますが、そのマインドセットのまま来ると「慣れたころには状況が変わっている」スタートアップの環境に馴染めないのだなと実感しました。
淀川:TAIANは特にプロダクトの変化が速いですからね。藤田さんはそれにすぐ適応してくれましたが、簡単なことではありませんよね。
藤田:表には出していませんでしたが、想定以上のスピード感の速さに追いつけず、悩んだ時期もあります。それでも、「変化したことやプロダクトに慣れるまでの時間を極力短くすること」「その時々で最大の成果を出す方法を考えること」にこだわることでTAIANのスピード感でも成果が出せるようになったのだと思います。
──なるほど。そんな藤田さんのモチベーションは、どこから来るのでしょうか。
藤田:私はそもそも人生を「いろんな感情を味わう遊び」だと思っています。だから、「めちゃくちゃ嬉しい・ 楽しい 」というプラスの感情から、「悔しい・もどかしい」というマイナスの感情まで含めて、意図的にその山谷を味わえるような選択をしてきています。 人生の中でもっとも感情の振れ幅を味わえる活動が今のところ仕事なので、一生懸命仕事をすることが、人生を楽しむことにつながる。それを原動力にして仕事をしています。
──TAIANでは、藤田さんのような一定のキャリアを積んだ上で仲間になってくださる転職者の方も積極的に募集しています。TAIANにジョインする上で、持っておくべき視点やスタンスがあれば教えてください。
藤田:まず大切なのは、婚礼業界経験者でなければ活躍できないということでは全くないということ。その上で、 業界・商慣習・お客様の文化を徹底的に学ぶ覚悟を持って来てほしいと思います。中途入社の場合は「勉強してください」とは誰も言ってくれない。ことスタートアップでは、自分で学び、自分で仕事を取りに行く姿勢が求められます。それさえできれば、TAIANには「FF(Feed Forward)」というバリューの通り、みんながどんどんフィードバックをしてくれ、すぐに力を発揮できるはずです。
淀川: 経営陣との距離が近い分、自分の意見をぶつけることも重要です。私は1社目からスタートアップで、経営陣とディスカッションするのが日常でした。自らが経営する立場になった今、私自身もそれを歓迎していて、TAIANもそれができる環境にしています。スタートアップ以外から来てくださる方は、そこで遠慮してしまうケースがある。藤田さんは大企業経験もありながら、「意見を出さないなら組織にいる意味がない」という感覚を持っていて、それが周囲からの信頼につながっています。それから、声が大きくて周りを巻き込んだり意思を伝えることもできる(笑)。これはけっこう大事なんじゃないかと思います。
藤田:ははは(笑)。声の大きさには定評があります。TAIANに入って、自分一人が及ぼすインパクトが如実に見えるやりがいを日々感じています。そして、採用候補者の方が来てくださるたびに、「この人が加わることでチームはどう変わるか」と本気で期待すると同時に、「自分たちはどんな組織を目指すべきか」を毎回突きつけられる感覚もあります。採用活動は組織の鑑だと思っています。これはスタートアップならではの緊張感で、こういった局面で決断することでしか、人も組織も成長しない。だから、自分の仕事で何かを動かしてみたい方に、ぜひ来ていただきたいです。
淀川: IT出身者とブライダル業界出身者、どちらがフィットするかという議論は今もチームの中にあります。でも、両方の視点を持ち込んでくれる人が加わることで、会社は確実に強くなる。藤田さんはまさにそれを体現している存在だと思います。使命に共感できて、全力でコミットする意欲がある人であれば、TAIANで活躍できるはずです。
編集・写真・文:出川光(ノンブル社)
デザイン:Ayaka Momose(TAIAN)