TAIANで婚礼宴会DX事業部長を務める森本一平さん。セールスやカスタマーサクセス、プロダクトチームを横断したメンバーを率いながら、自らもプレイヤーとして事業の最前線に立ち続けています。
「会社を経営しているマインド」で業務に向き合っているという森本さんは、その真摯な姿勢で、メンバーから厚い信頼を寄せられています。なぜ、ここまでパワフルに挑戦を続けられるのか。なぜ、婚礼業界に身を置くことにしたのか。彼の歩みをひもといていくと、「先人が築いてきた良い文化を、次の世代に手渡したい」という一貫した軸が、力強く浮かび上がってきました。
PROFILE
森本さん 婚礼宴会DX事業部長
人材サービスの会社、人材系メディア、仏壇・仏具を扱うプラットフォームを経て2025年にTAIANに入社。現在グロービス経営大学院在学中で3月に修了予定。転職サイト経由で受け取ったオファーをきっかけにTAIANと出会い、他社を経て1年越しにTAIANに戻ってきた。趣味は仕事で、特技は最後まで諦めないこと。好きな動物は猫。
「会社を経営しているマインドで、今日も仕事に向き合っている」
──まずは、現在のお仕事について教えてください。
私は現在、婚礼宴会DX事業部で事業部長を務めています。担当しているサービスは、婚礼支援システム「Oiwaii」と、Web招待状・席次表「コンセプトマリー」の2つです。
マネジメントしているメンバーの人数は、およそ30人。セールスとカスタマーサクセスに加え、プロジェクトチームまで横断的に見ています。中でもセールスとカスタマーサクセスはお客様である式場の方々と直接関わる立場なので、とりわけ目を配ります。
──マネジメントというと、具体的にどんなことを?
メンバーと1on1をしたり、チームミーティングをしたり、各チームの方針を設計したり。現場の手触りを失わないよう、商談に同席することも多いです。
1on1は、隔週で実施しています。まだまだ見えていない部分が多くあるはずなので、時間を惜しまず対話を重ねるようにしています。
──メンバーと向き合う上で意識していることは?
自分のマネジメントが本当に正しいのかを、常に疑い続けることです。1on1などでコミュニケーションをとったあとは、「あの伝え方や問い方でよかったか」と毎回反省していますね。
試行錯誤を重ねる日々ですが、やりがいを感じる瞬間も多くあります。たとえば、メンバーが期待を大きく超えてくれた瞬間は格別です。その嬉しさは、すべての苦労を帳消しにするほど。彼らにはどんどん期待を超えてほしいし、そのために環境を整え続けたいと思っています。
──プレイヤーとして、森本さん自身が動くことも?
はい。リソースの配分は、マネジメントが7、プレイヤーが3というバランスです。プレイヤーとしては主にセールスをしていますが、数字面や戦略企画の観点で事業全体に携わることもあります。限られた時間の中で、どう貢献するのが会社にとってベストかを考えています。
基本的に私は、TAIANを経営しているつもりで働いているんです。とにかく事業を伸ばしたい、会社をなくしたくない──そういう思いがとても強い。だからこそメンバーも私を頼ってくれているのだと思います。信じてもらっている以上、裏切れません。メンバーと背中を預け合いながら、心地よい関係性で前へと進んでいます。
「良い文化を、次の世代に残したい」。
キャリアを通してブレないひとつの軸
──これまでのキャリアを、簡単に教えてください。
新卒では大手人材派遣会社に入社し、派遣先の開拓と就業後のフォローに携わりました。その後、ヘッドハンティング会社へ転職し、エージェントとしてIT領域の人材紹介を担当。プライベートエクイティファンドの投資先支援領域に関わりました。いずれも5年弱ほど経験したのち、人事、経営領域のメディアサービスを展開する企業へ転職。HR領域のメディア販売に携わり、最終的に営業統括として13〜14名程度をマネジメントしました。
その後、終活関連のさまざまなメディアを運営する会社へ。仏壇店さまと購入希望者をつなぐプラットフォームメディアの事業責任者として、V字回復を求められるフェーズに向き合いました。そして2025年4月にTAIANに入社しています。
──さまざまな業界・職種を経験していますね。何か共通している軸はありますか?
自分の中にずっとあるのは、「今ある良いサービスを、次の世代に残したい」という思いです。今の世の中は、私たちの世代がつくったものではありません。祖父母や、さらに前の先人たちが「こうなれば世の中は良くなる」と積み上げてきた上に今がある。その連なりを踏まえたときやるべきことは、次の世代へそれを手渡すことだと思うんです。その感覚は、新卒からTAIANまで一貫しています。
──次の世代へつなぎたいものとして、なぜ今回の転職で婚礼業界を選んだのでしょうか。
婚礼を取り巻く環境は大きく変化しています。結婚式を挙げないカップルも増えました。でも、結婚式がなくなった未来、というのは想像すると寂しいものです。人と人が熱量を生み合う特別な場が失われてしまう。ひいては人と人との関係性が希薄化していってしまう。そうならないためにも、婚礼の文化を未来に残したいと思ったからです。
それから、婚礼には個人的な思い入れもあります。婚約している期間に、パートナーが生死に関わる闘病をしていました。その家族は「結婚式をしたいけれど、無理して今やるか、治るまで待つか……」と話していて。そこで私は「治ってから、晴れ晴れとした気持ちで式を挙げよう」と約束したんです。
結果、挙式という目標が病気と戦うモチベーションの一つになり、治療が一区切りした状態で式を挙げることができました。当日は、来てくれた方々への思いがあふれて、本当に感動的な思い出になりました。結婚式は僕らにとって、単なるパーティーではなく、病に打ち勝ったご褒美と感謝の場だったんです。今も忘れない、大切な原体験です。
やっぱりここへ戻ってきた。
TAIANという居場所との「再会」
──TAIANとは、どのように出会ったのでしょうか?
実は前職に転職するタイミングで、TAIANからもオファーをいただいていたんです。当時は、ジョインするかどうか最終局面まで悩みました。
そのときにTAIANを選ばなかったのは、消極的な理由ではありません。迷っていたもう一方の企業の経営立て直しに対する使命感に駆られたためです。TAIANはメンバーが優秀なので、自分がいなくても前に進むだろうという見立てがありました。
──前職を辞めようと思ったときにTAIANが再び候補に上がった、その理由は?
事業への興味や共感もありますが、とにかく人の魅力が大きかったです。とくに、当時面接で受けた印象が、非常に良くて。「雇ってやる」「貢献できるか」といった構えではなく、仲間を探している、というスタンスが自然に伝わってくるようでした。
それで、転職でエージェントの方に「どんな会社で働きたいか」と問われて整理していたときに、TAIANのような企業を思い描いていることに気づいたんです。オファーから1年ほど経っていましたが、改めて「今ニーズはありますか」と直接連絡し、入社に至りました。
──今回面接してみて、いかがでしたか?
「仲間になってくれますか」と目を見て伝えてくれたり、「どっちが売れるか競争したい」と率直に誘ってくれたり、「一緒に働きたいんです」とまっすぐな言葉で伝えてくれたり。「ここでなら、人と一緒に前へ進める」と感じました。
実際に入社が決まったときは、「TAIANという組織を伸ばしていくぞ」という強い覚悟が芽生えましたね。婚礼業界自体が著しく伸びているわけではない中で、TAIANは、変化のきっかけを生み出す貴重なプレイヤーです。逆に言えば、TAIANがなくなれば、業界は大きく変わるチャンスを失ってしまう。だからこそTAIANを生き残らせて、業界を進化させようと決意しました。
──入社してから今日までの業務で、とくにやりがいを感じた瞬間は?
たくさんある中でひとつ挙げるとすれば、セールス時代のエピソードですね。複数のシステムを使っていた大手式場のお客様に対して「私たちのサービスに一本化しませんか?」と提案したところ、最終的に頷いてくださいました。
でも一本化は、お客様にとってリスクも怖さもある決断です。その中でなぜ決めてくださったのか理由を伺ったら、「今のTAIANが良いと思っているだけではなく、将来にも期待しているから」と言っていただけたんです。TAIANのサービスの向こうに明るい未来を見てもらえた。そのことが純粋に嬉しかったし、期待を裏切ってはいけないと身が引き締まる思いでした。
──そんな森本さんは最近、日々の業務の傍ら、MBA取得のために大学院に通っているのだとか。
MBAを取ろうと思ったきっかけは、過去の職場の経営会議で私の意見がすべて通ってしまったことです。誰も否定してくれなくなったときに、「自らの発言がこの会社を潰してしまうかも」と不安になり、外に学びに行こうと決めました。
私たちはハイリスクハイリターンの挑戦をしているスタートアップである以上、潰れないとは言い切れません。私が入ることで会社が存続し、目指す未来に到達できる状態をつくりたい。そんな思いで、スキルを磨いています。
働くことは、人生そのもの。
だから「挑戦」を選び続けたい
──とても熱心ですね。冒頭では、経営しているつもりで働いているという言葉もありました。なぜそこまでパワフルに仕事に向き合えるのでしょうか?
少し大きな話になりますが、人は生まれた瞬間から平等ではありません。生まれる場所も時代も、それぞれ違い、自分で選ぶことはできないからです。一方で、平等だと言い切れるものがあるとすれば、寿命、つまり「時間」だと思っています。
日本人の多くは、起きている時間の大半を仕事に使っています。だからこそ、仕事の時間が幸せでなかったり、ネガティブな状態で過ぎてしまったりすると、人生そのものの色味が失われてしまう。それではあまりにももったいない。せっかくなら仕事を、人生をかけた挑戦にあてたい。そう思っているんです。
──素晴らしいです。これからTAIANをどんな会社にしていきたいですか。
まず、業界内でシェア1位を取りたいです。TAIANがどんなに強い思いを持っていても、多数の契約をいただいていない限り、世の中を動かすことはできません。だから、より多くの式場様に支持されるサービスでありたいです。
その先のビジョンとしては、ウェディング業界に関わる人たちが嫌な思いをせず、もっと公平にカップルと向き合えるようになる世界を思い描いています。今のウェディング業界は、プランナーの方が素晴らしいホスピタリティで頑張っているのに、深夜まで対応して疲弊していたり、追いたくもない数字を追っていたりする現状があります。そんなリアルを、DXで変えていきたいですね。
──理想の未来を実現するために、何が重要だと考えますか?
一番大事なのは、TAIANという会社が生き残ることだと思います。TAIANは「馬鹿正直」なほど、世の中に誠実に向き合う会社です。その揺るがない思いが支持され、シェアを取り、業界の中で評価される状態をつくれたら――きっと婚礼業界の未来も変わるはず。長く生き延びて、業界内外の関わりをどんどん増やしながら、可能性を広げていきたいです。
TAIANのバリューに、「MBM(Make the Best Moment)」という言葉があります。この言葉通り、その瞬間に最大限のことをする。夜、仕事を終えたときに「今日も良かった」と思えるような働き方をする。そんな毎日を繰り返した先に未来が開けていくと信じています。
私にとってTAIANは、人生をともにしたいと思える大切な場所。これからも見たい未来に向かって走り続けます。
文:安岡晴香 編集・写真:出川光(ノンブル社)
デザイン:Urara Hashimoto・Ayaka Momose(TAIAN)