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銀行員からM&Aコンサルタントへ。ストライクで見つけた、“ニッチトップ”を目指す面白さ

東証プライム企業として、全国の中堅・中小企業を支えるM&A仲介サービスを展開している株式会社ストライク。1997年に創業し、これまで1700件以上(2022年3月時点)のM&Aを成立させてきました。

今回紹介するのは、政府系金融機関からストライクへ転職した経歴を持つ市村鉄平です。数あるM&A仲介企業の中からストライクを選んだ理由や、転職活動時代に行っていたこと、働く上でのストライクの特徴などについて聞きました。

市村 鉄平
株式会社ストライク
シニアアドバイザー
企業情報部 第三チーム チームリーダー

大学を卒業後、新卒で政府系金融機関に入社。6年半の間、中小・ベンチャー企業から上場大手企業まで幅広く担当。企業の実態分析からプロジェクトファイナンス、海外進出支援やM&A、IPOなどの資本・経営戦略に向けたソリューション提案などに従事。その後、事業承継に興味を持ったことからM&A業界への転職を志望し、ストライクに入社。現在は企業情報部に所属し、プレイングマネージャーとしてM&Aコンサルティングを行いながら後輩育成も担っている。


入社の決め手は、ストライクの「専門性の高さ」

──まずは、これまでのキャリアについて教えてください。

大学を卒業後、政府系の金融機関に入社しました。民間ではなく政府系の金融機関を志望したのは、母方の実家が下町で布団屋を営んでおり、小さい頃から中小企業を支えたいという思いを持っていたためです。政府系金融機関はセーフティーネットとなる融資サポートがあるため、中小企業を支援できると考えました。実際に6年半、融資業務を行っていました。

転職しようと思ったきっかけは、中小企業のお客様の多くが「事業承継」に関する悩みを抱えていたことです。この課題にもっと踏み込んで解決していきたいという思いが芽生え、M&A仲介の仕事に興味を持ち始めました。

──数あるM&A仲介企業の中で、ストライクを選んだ理由は何でしたか?

M&Aは企業の運命を左右する重要な選択です。だからこそ、確実にお客様の力になれる会社で働きたいと考えていました。その点、ストライクは公認会計士の代表が立ち上げたというバックボーンがある会社なので、高い専門性を持つ社員が多く在籍しています。「ここなら自分のやりたいことを実現できる」と感じられたことが、入社の決め手となりました。

──M&A仲介の仕事は未経験だったと思いますが、不安は感じていましたか?

正直とても不安だったので転職を決意してからは、入社後のことを想像しながら色々と準備を重ねました。M&Aの基礎知識を学んだり、前職で接していた中小企業のお客様をイメージして「あの方々にM&Aを契約いただくためにはどう提案すべきだろう?」と考えてみたり。結果的に、その準備は役立ちました。最初から仕事がうまくいったわけではないのですが、イメージトレーニングをしていた分、失敗点について冷静に分析ができたんです。

もちろん、入社後のオンボーディングも丁寧でした。過去事例の詳細を知れる社内システムも活用でき、さらには弁護士や公認会計士にも気軽に相談ができる体制もあったので、思っていたより早く力がついた実感があります。


金融機関にいたら味わえなかった、成約した瞬間の喜び

──市村さんが所属する企業情報部は、どのような部署なのですか?

基本的には、提携している証券会社からご紹介いただいたM&A案件を進めていく部署です。6〜7名ごとに分かれたチームが複数あり、それぞれが担当の証券会社と提携していく形となっています。

──普段の業務内容について教えてください。

一般的なM&A仲介企業は売り手側と買い手側で分業していることが多いと思うのですが、当社は一気通貫。ご紹介や新規開拓によって売り手企業を獲得するところから、買い手企業のソーシング、そして双方をマッチングするところまで担います。その間に一連のスキームを考える作業や、契約書などのドキュメンテーション業務が入ってくるイメージですね。

──M&A未経験での入社で苦労した部分と、逆に金融業界で培った経験が活きていると感じた部分を教えてください。

大変だと感じたのは、一つひとつのやり取りがとてもセンシティブであること。「会社を売る」という重大な局面に立ち会うため、どんな時もお客様の心境を踏まえて話を進めていく緊張感があります。

金融業界の経験が活きているなと感じるのは、銀行もM&A仲介も企業の代表や役員の方とやり取りすることが多いため、その経験は役に立っているなと感じますね。

──どんな瞬間に仕事のやりがいを感じますか?

想像がつくかと思いますが、M&Aはそう簡単に進むものではありません。だからこそ、成約した瞬間の喜びは本当に大きいですね。M&Aによって社会をより良くできたり、技術の継承に繋がったりする貢献性の高さも魅力です。

特に印象的だった例でいうと、以前担当した動物病院のM&A案件。その動物病院は北海道の奥地にあり、近辺に住む飼い主さんのほとんどが利用するような有名な病院でした。しかし、経営しているのは間もなく定年を迎える院長で、後継者はいない状態。さらに院長は「規模的にもエリア的にもM&Aは難しいだろう」と考えていたようで、将来について深刻な悩みを抱えていらっしゃいました。

そこへアプローチし、M&Aをお手伝いさせていただくことに。当社が保有していた動物病院の買い手情報をフルに活用し、無事に成約となりました。さらに、院長から伺っていた「単なるかかりつけ医ではなく、より高度な診療にも対応できる動物病院にしたい」というご希望もM&Aによって実現。地域の飼い主さんや動物たちに安心を与えられる結果となりました。

ご相談いただいた当初は不安だったと思いますが、私たちに病院の未来を預けてくださり、理想的なM&Aを行えたので本当に嬉しかったですね。


強みは、「情報量の多さ」と「一気通貫体制」

──ストライクの「強み」は何だと思いますか?

先ほど話した「一気通貫」の体制は当社の強みだと思います。分業制のほうが効率は良いかもしれませんが、意思疎通が取りにくく、お客様に対しても“伝言ゲーム”のような責任感のない対応になってしまいます。その点、当社は売り手・買い手どちらのことも深く理解したコンサルタントが伴走するため、お客様に安心していただけると考えています。実際に顧客満足度も非常に高いです。

──ストライクは1700件以上ものM&Aを成功に導いていますが、高いマッチング実績を維持できる理由はどこにあるのでしょうか?

「情報量の多さ」が、何よりの理由だと思います。M&A仲介サービスは、何よりも買い手に関する情報量が重要となるビジネス。情報が多いほどマッチングの質や精度が上がります。その点、東証プライム上場の大手企業である当社は膨大な情報を保有しています。そして、専門家や他のメンバーとコミュニケーションが取りやすい風通しの良さがあるのも当社の特徴です。この絶妙なバランスは、他社にない魅力だと思います。

──なぜそこまで多くの情報を保有できているのですか?

実は当社は、1998年に国内で初めてM&AのプラットフォームをWeb上に開設した会社です。『SMART』という名前で、国内最大級のM&A情報が掲載されています。買い手企業にもかなり情報をご登録いただいており、業務にとても役立っています。


ストライクのM&A仲介事業は、未知の可能性を秘めている

──市村さんの今後のビジョンを教えてください。

代表がよく話しているのですが、当社が目指している目標の一つはニッチトップの領域を作ること。「◯◯業界のM&Aならストライクだよね」と言っていただけるように、いくつか特定の業界に特化したチームを作っています。先ほどお話しした動物病院の事例も、まさに業界特化の取り組みの中で成約に至った案件です。専門特化することで買い手企業とのリレーションも強くなりますし、ナレッジも蓄積しやすくなるため、優位性を作りやすくなります。

私のチームでは今は動物病院に注力していますが、次は少し範囲を広げてペットショップやペットシッターなどのペット業界全体へと少しずつカバーできる範囲を拡大していきたいと考えています。そういう意味では、M&A仲介業界はまだまだブルーオーシャンです。M&Aが浸透していない業界もあるので、業界に特化していくことで当社ならではの独自性を見出せたらと考えています。

──最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

私が前職で政府系金融機関にいたときは、決められた業務を淡々とこなす日々でした。もちろんそのまま安定した仕事を続ける道もありましたし、未経験の仕事に挑戦することに対して一定のリスクも感じていました。しかしそこで勇気を持って転職したからこそ、今大きなリターンが得られていると感じます。

当社では金融業界出身者はもちろん、異業界から転職したメンバーも多く活躍しています。簡単な仕事ではありませんが、学ぶ姿勢と努力があれば未経験でも十分活躍できると思いますので、興味がある方は勇気を持って挑戦してきてほしいです。

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