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こんにちは。スパイスファクトリー(以下、スパイス)の秦です。
スパイスには2020年10月にジョインし、Interface & Experience Design Division(以下、デザインチーム)のデザイナーとして働いております。
私は韓国出身で、前職も大学時代の専攻もデザイン関係ではなかった未経験のデザイナーです。スパイスのデザインチームには、コンサルティング会社のコンサルタントや商品企画出身のデザイナー、私のように外国籍など多様なバックグラウンドを持ったデザイナーが在籍しています。
今回は、私が日本に来て生活しながら魅力的に感じていたUX(User Experience)についてお話ししたいと思います。日本にお住いの皆さんにとっては当たり前かもしれないことが、海外の人にとっては驚きを感じさせるといったUX事例を3つほどご紹介します。
日本の電車
電車は目的地まで移動する手段として私も日常的に乗っています。 目的地に至るまでの行動のうち、印象的だった3つのポイントをご紹介します。
電車に乗って目的地まで向かうためには、以下のようなフローを通過すると想定しています。
チケットを購入する→ 改札を通過する→電車に乗る
→電車から降りる→改札口を出る
ポイント1:チケットを購入する
1つ目のポイントはチケットを購入するときです。
特に良いと感じたのは
・カバンを置く場所がある
・傘をかけるところがある
の2つの点です!
鞄を置くところがある
傘をかけるところがある
ここでユーザーは「チケットを買うためにお金を財布から出す、財布を出すためにカバンや傘など私物を置く」というくわしいフローまで考慮されてることに気づきました。
海外のほとんどの駅では自動販売機形式の縦型のチケット販売機が設置されていますが、日本のようにモノを取り出すといった点にまでは配慮されていないと思います。
海外の券売機ではみんな鞄をもったまま購入している
ポイント2:電車に乗る・降りる
日本の電車のUXで良かった点の2つ目は、電車に乗り、目的地で降りるときのことです。特に良いと思ったUXは以下の3つです。
・目的地までかかる時間がわかる
社内のモニターで所要時間がわかる
・自分の乗っている車両位置と、向かいたい出口に近い階段やエスカレーターがどこあるのかが案内されている
自分が乗っている車両と改札・階段などの場所が案内される
・どちらのドアが開くのかわかりやすい
見ただけでこちらのドアは開かないとわかる
多くの国では次の駅は何か・どこ行きなのかくらいまでの情報しか書かれていない場合がほとんどです。その点、日本は案内が細かく、多くの情報が伝わってきます。私が初めて日本に旅行に来た際も、迷わずに移動することができたのを憶えています。
ポイント3:乗り換える
さらに、最近は乗り換え案内のスマートフォンアプリで最短で乗り換えできる車両番号や、乗り換えするために何番線のりばに行けば良いのかといった情報まで示してくれるため、駅の案内板をじっくり見なくても最短で目的地に着くことができます。
乗り換えアプリはとても便利
階段やエレベーターの位置までアプリでわかる
おそらく東京ではラッシュアワーなどに電車が大変混雑してるため、動線を最小限にしたかったという文化的な背景もあるのではないかと思います。
日本の食べ物
続いて紹介するのは日本の食べ物のUXです。
皆さんはお菓子や食べ物の袋を開けるとき、開けられなくて困ったことありますか? 実は海外ではけっこう頻繁に発生することなのですが、私は日本で袋が開けられなく困ったことは一度もないです。
そこで、日本の食べ物について特に魅力的だと感じたUXを紹介します。
カップラーメン ・やきそば
まずご紹介するのはカップラーメンとカップやきそばです。
以下の点がUXに優れていると感じました。
・食べる際に水を入れた後、フタ固定用のテープがあるカップラーメン
お湯を入れた後のことを考えたフタ止めシール
・水を出す口が設置されてるカップやきそば
麺や具材は落とさずに熱湯だけ捨てられるようにデザインされたフタ
お湯を注いだあとカップラーメンのフタが勝手に開いてしまう…あるあるですよね。それを防止するために、フタをきちんと閉めて調理できるテープを貼ってる点や、カップやきそばのお湯を捨てる際にフタから麺が落ちてしまうことを防ぐためのデザインは使う人のことを第一に考えている優れたデザインだと感じました。
作る際に予想される悪い経験をなくすようにアプローチしている点が素晴らしいです。
ガム
ガムの中に付箋…?
日本に来て間もないときにガムを買ったら、中に付箋が入っていました。当時、「付箋がプレゼントされてる!?やっぱガムを食べる人は社会人が多いからかな・・?」と思って、付箋を頑張って仕事に使っていました。
その後、会議中に先輩が笑いながら私が付箋だと思っていたものは噛んだ後のガムを捨てる包み紙であると教えてくれました。ガムを噛む人が、捨てるときのことまで気にしてくれることに衝撃を受けた記憶があります。
カップラーメン ・やきそば・ガムなどは食品の味だけではなく、準備や食べ終えた後のことまで含めた「食べる人の経験」を考慮してくれてることに感動しました。
いつもコンビニで新商品が発売されるときは、「次はどんな経験を考慮しているのかな」と楽しみにしています。
メルカリ
最後にご紹介する日本にきて素晴らしいと感じたUXの事例はメルカリです。
海外の友達から「WEB系で日本の良いUXの事例は?」と聞かれたら、私はメルカリを紹介すると思います!
アプリ内の体験だけでなく、出品から配送、入金までの経験がすごく魅力的に感じました。
特に私が感動したポイントを3つご紹介します。
ポイント1:手軽な出品ができる
魅力のポイント1つ目は手軽にすぐ出品できることです。
バーコードの読み取りでその商品が何か特定してくれたり、出品した場合の予想金額のレコメンドをしてくれたりします。
バーコードを読み取るとどの商品かすぐにわかる
他にも、商品説明の記入時に、自動テキスト入力をしてくれるなど出品者が手間に感じるポイントを捉えてサポートしてくれる点が素晴らしいと思います。
商品紹介に情報が自動入力される
ポイント2:簡単配送手続き
商品が売れた後の配送にもUXが素晴らしいポイントがあります。
らくらくメルカリ便であれば、自分の住所・相手の住所を入力する必要がありません。 コンビニでQRコードを読み取るだけで手続きが終了してしまいます。
梱包用の資材もコンビニで販売されていたりするので、商品とスマホだけ持っていけば良いのは非常に手軽ですよね。
ポイント3:入金
3つ目は入金時の体験です。相手に口座番号を教えたり、催促する必要もなくアプリを通して入金されます。住所についてもそうですが、自分の個人情報を開示しなくて良いのはユーザーとしてとても安心感があります。さらに、そのまま電子マネーとして買い物に使えるのも便利です。
メルカリはアプリ機能だけではなく、個人での中古販売取引全体の体験が考慮されてることが印象的でした。こうした体験が実現ができたのは、日本のコンビニ・キオスク端末の発達があるからこそだなとも思いました。
この端末もメルカリの体験を支えている
日常の中に見つけられる良いUXの視点
皆さんは、今回ご紹介したUX事例についてどう思いましたか?
あまりにも当たり前のものと感じられたでしょうか?
皆さんにとっては「日常」でも、海外からきた私にとってはすごいと感じるUXをたくさん見つけられました。日本のおもてなし文化はUXという言葉が広がる前から構築されてきたのではないかと思います。
より良いUXを作るためには広い視野を持ち、色んな観点から物事を見ることが大事だと思います。スパイスのデザインチームではナレッジー共有や小話タイム(関連記事はこちら)を設け、色んなバックグラウンドを持ったデザイナーが意見交換をしながら、自分の視野を広げ、成長をしつづけていきます。