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働きがいのある会社ベスト100ランクインを受けて、組織運営で重要視していることを振り返る。

こんにちは。スパイスファクトリー執行役員の高村です。

前回の記事でも取り上げたのですが、スパイスファクトリー(以下、当社)はGreat Place to Work®︎ Intitute Japan(以下、GPTW)が発表している【2022年版 日本における「働きがいのある会社」ランキング ベスト100】にランクインし、小規模部門において23位という評価をいただきました。
※ランクインに関するプレスリリースはこちら

当社が働きがいのある会社認定に挑戦するのは2021年(2022年版)が初めてのことで、開始1年目から働きがいのある会社として認定いただき、ベスト100ランクインで表彰をいただきました。

この結果を受けて、まだまだ道半ばどころかスタートしたばかりではあるものの、今後更なる向上を目指すためにも、当社が働きがいのある会社を目指し実践してきたことや、どんな考えで組織運営を行ってきたのか、働きがいのある会社調査を受けて考えることなどを、これまでの振り返りとしてまとめようと思い執筆しています。

オンライン授賞式の様子

働きがいのある会社とは

まず、働きがいのある会社とはなんでしょうか。
「働きがいのある会社調査」を運営しているGPTWでは、働きがいのある会社を以下のように定義しています。

全員型「働きがいのある会社」の定義:
マネジメントと従業員との間に「信頼」があり、一人ひとりの能力が最大限に生かされている(For All)会社のこと。優れた価値観(バリュー)やリーダーシップがあり、イノベーションを通じて財務的な成長を果たすことができる。

※ 2022年版 日本における「働きがいのある会社」ランキング 全体傾向レポートより

私はこの考えに非常に共感しており、まずマネジメント( = 会社)と従業員の間には「信頼」があることが核となっており、その周りを取り囲むように「信用」「尊重」「誇り」「公平」「連帯感」といった項目があり、人の潜在能力の最大化することにより、会社は財務的成長を成し遂げ、イノベーションが生まれるという考え方だと理解しています。

つまり、「人」こそ会社の最重要資源であり、会社が従業員を管理するのではなく、会社と従業員の間の信頼が、人的資源活用において重要となってくるという考えです。

人的資源などと固い言葉になってしまいましたが、私は一人の人事として、そこで働く人たちが、一人一人活き活きとしていて、例え将来的に退職したとしても「この会社に入って良かった」と思える組織を目指しています。そしてそれは会社が管理するものでも、会社が全てを与えるものでもないと思っており、従業員と会社が一丸となって実現していくものだと考えています。だからこそ、そこに信頼関係が必要になってくるのだと思います。

組織運営においてスパイスファクトリーが重要視していること

当社が組織運営において重要視していることは多数ありますが、大きな要素になっているものが以下の6つです。

  • コアバリューの浸透
  • 多様性とそこから生まれる公平性
  • 透明性
  • 合理的文化
  • 感情的文化
  • 徹底したユーザーファースト

順に詳細をお話していきます。

コアバリューの浸透

2021年にコアバリューの策定を行いました。
当社は2016年に創業したため、創業6期目で初めてコアバリューが策定されたのです。

ただしこれは、これまで組織の中に重要とされる指標がなかった、組織文化が形成されていなかった、がらりと何かを変えたいと思った、というわけではなく、これまで明文化はしてこなかったけれど確実にスパイスファクトリーの中で築き上げられた文化は存在し、それを改めて言語化しようとしたのが実態です。

きっかけとなったのは2020年からの採用強化による人員拡大です。
2020年4月から当社では採用を強化しており、当時20名程度だった組織に毎月2〜3名入社者がおり、1年半後には3倍の60名組織になるという拡大を行いました。

これにより、これまでの4年間で出来上がったカルチャーをどうやって新しいメンバーに伝えていこうか、ということが課題になったわけです。

約半年かけてボードメンバー(=当社の経営層)で話し合い、これまで培ってきたスパイスファクトリーのカルチャーとは何なのか、何が当社の競争力になっているのかを、4つのコアバリューとして定めたのが以下です。

  • User first - 意味のある、ものづくりを。
  • Take initiative - 課題を発見し、行動しよう。
  • Form a scrum - チームで最大の成果を。
  • Fail fast - 素早く、賢く失敗しよう。

つまりまとめると、当社の場合はカルチャーの形成が先で、そのカルチャーを言語化したしたのが当社のコアバリューです。

「こうありたい」という想いでコアバリューという言葉を作ったのではなく、先にカルチャーを作り、できたものを言語化することにより、結果としてコアバリューが実態と一致していないという状態を防ぐことができたのです。あとは、それをどうやって維持していくか、新しく入社した人にどう伝えるかを集中して考えるフェーズです。

先にバリューを決めるケースも多いかと思いますが、結果として当社にはこの方法が吉と出ました。


多様性と公平性

次の特徴として挙げられるのが「多様性」とそこから生まれる「公平性」です。

<多様性>

組織には同質性の高い組織と多様性の高い組織がありますが、当社は明らかに「多様性の高い組織」と言えるでしょう。性別、国籍、年齢といった数値データもそうですが、当社に入社する以前の経歴もみなバラバラです。

同質性の高い組織だと、一体感が生まれやすく、組織の統率がとりやすいということがある一方で、変化や異なる視点への拒否反応が強くなってしまい、新しい挑戦へのハードルが上がるというデメリットがあると思います。

多様性の高い組織だと、コミュニケーションコストが高くなり一体感は下がる一方で、それぞれの視点からの意見がでやすく、新しいことへの挑戦に積極的になります。

当社はデジタルの領域における「ものづくり」の会社であり、クライアントやその先にいるユーザーは多様であるからこそ、多様な人材が多面的に見て・考えた「ものづくり」の実行が強みになるのです。

また、コアバリューの一つにFail fastとあるように、今までにないものを、今までにない方法で生み出し、世界に驚きと感動を与えるプロダクトを作り続けることをミッションにしている当社には、多様性の高さは必要不可欠なのです。

当社はこれまで多様性の高い組織を意図して作ってきたという訳ではなく、年齢、性別、国籍などのステータスで一切の判断を行わないという文化が創業当初から根付いており、気がついたら多様性の高い組織になっていました。
ただし、振り返って考えてみると、そこには

1. スタートアップだからこそ心理的な慣性がない
2. 多様性の高い人材が働きやすい柔軟性がある

という2つの要因があるのではないかと考えています。

1.心理的な慣性

まず、心理的な慣性についてです。

性別を例としてご説明すると、創業者が全員男性で、役員陣も全員男性という組織だと、経営陣とはそういうものだ、管理職とはそういう姿だ、という慣性が少なからず働き、知らず知らずのうちに女性が管理職になるイメージが少ない組織が出来上がることもあるのではないでしょうか。

当社の場合、創業は男性4人でしたが、創業初期に女性の管理職メンバーが誕生し、2020年には女性の執行役員、2021年に女性の取締役が誕生しております。

当社がスタートアップであるがゆえに、上司像が良い意味で固まっておらず、活躍する女性管理職の存在があることにより、他の女性社員も管理職を目指しやすくなる、登用しやすくなるという正のスパイラルが回っているのではないか、と考えます。

現在当社は取締役・執行役員全6名のうち3名が女性となっています。
また、女性比率が34%に対し、女性管理職比率が33%とほぼ一致していることも特徴です。

スタートアップこそ最初が肝心として、初期からの女性、若手、外国籍のメンバーの登用を進めてみると良いのかもしれません。反対に、大手企業で既に慣性が働いてしまっている場合は、強制力を持って登用を実行し、まずは心理的な慣性をなくすことを目指しても良いのかもしれません。

2.柔軟性

次に多様性の高い人材が働きやすい柔軟性がある点についてです。

当社は元々代表とエンジニア3名が立ち上げており、エンジニアがいまでも一番多いというエンジニア文化が強い組織ですが、エンジニアを始めとしたクリエイターは、合理的に働きたい、柔軟に働きたい、という考えが強い傾向にあると思っています。あるいは、柔軟に働きやすい職種だからこそ、その傾向があるのかもしれません。

創業以来、エンジニア自身が「エンジニアやデザイナーに働きやすいように」と柔軟性の高い働き方を整備してきました。

  • コアタイム短めのフレックスタイム制
  • 時短、週4日勤務の正社員
  • 自由休憩制度(休憩がコアタイム以外で自由に好きなだけ取れる制度)
  • リモートワーク
  • 服装・髪型・髪色自由
  • 副業許可制度
  • その他にも業務中イヤホン装着可能、京都支社でのワーケーション可能など。

ルールで一律に縛らず、自分の働き方は自分で調整するという考えが根底にあります。このエンジニアの生産性を上げるための取り組みが、結果、エンジニアだけでなく、例えば子育て中の方や家庭の事情がある方、外国籍のメンバーにとっても働きやすい環境作りになったと考えています。


<公平性>

多様性の高い組織を運営するには公平性が欠かせません。当社は多様性の高いメンバー一人一人に対し、フェアに接することが重要だと考えます。

GPTWの働く人へのアンケートには以下の項目があるのですが、

・この会社では、従業員は年齢に関係なく正当に扱われている
・この会社では、従業員は人種に関係なく正当に扱われている
・この会社では、従業員は性別に関係なく正当に扱われている

当社はこの3つの項目において「そう思う」と答えた割合が99%(3項目平均)となっています。これはGPTWの働きがいのある会社認定時にも高く評価され、従業員からみても公平性の高い組織を実現できていることが証明されました。

透明性

会社は代表および経営層のものではないというガバナンスの考え方を基本とし、従業員への説明責任を果たすことを強く意識しています。

当社は非上場企業ですが、従業員を株主に見立て、四半期に1回あるオンライン全社会議で会社の売上を始めとする数値やその他状況について代表から共有しています。

また、創業当初よりチャットツールのslackで行う社内コミュニケーションも80%以上がオープンチャンネル(誰でも参加できるチャンネル)であり、プライベートチャンネル(特定のメンバーのみが参加するチャンネル)は個人情報などの機密情報を扱うチャンネルのみとなっています。

その他以下も透明性を担保する取り組みとして実施しております。

  • ボードMTG(経営会議)のオンライン公開、議事録の公開。
  • 匿名・リアルタイムで経営陣に質問が可能な場の提供。


合理的文化

柔軟性のパートで、エンジニア文化が生んだ柔軟性の高い働き方について触れましたが、働き方以外にもエンジニア文化が生んだものがあり、それが合理的文化です。

当社が物事を決める時には、それがいかに「合理的で効率的か」を強く考えます。

社内の承認・申請については最低限になるように設計し、SaaSや外部サービスを上手く使うことで利便性と効率性を高めます。また、「人件費や福利厚生費を安く抑える」のではなく、従業員の業務効率やスキルアップに関わることに費用を惜しみません。それが結果、生産性を高め、会社の成長を支えると考えているからです。

  • 会社に代表電話を置かず、従業員が自分宛以外の電話を受けることがないように
  • 社内で紙や印鑑を使う作業をシステム化
  • デスクは一般的なサイズである120cmより大きい140cmのデスクを全従業員に完備
  • 定価10万円の高級オフィスチェア、全従業員モニター完備
  • 開発業務を行うエンジニアには最新のハイスペックMac book proを支給
  • スキルアップのための動画学習サービス見放題、書籍購入全額負担制度

合理的文化によりただ省く・削るのではなく、従業員の働きがいに関係するところに積極的投資を行っていくことで生産性を上げ、会社の事業成長を目指すことが当社の合理的文化です。


感情的文化

合理的文化についてお話しましたが、一方でカウンターカルチャーとして感情的文化も2021年から強化しました。合理的・効率的な考えは重要ですが、全てを効率だけで判断してしまうと、感情を持つ「人」に対して十分な配慮ができていないと考えるからです。

  • 人事による個別面談HR Hight-touch MTGの実施
  • 家族の誕生日も対象になるバースデー休暇や子ども手当
  • サークル制度、イベント企画

当社が多様性の高い組織だからこそ、合理性・効率性を追求するタイプだけではなく、感情を重視するタイプの方にも満足していただける組織を目指します。


徹底したユーザーファースト

コアバリューにもあるUser firstですが、これを経営層や人事などのコーポレート部門も強く意識しています。

特に人事チームでは、組織状況が良くないと見られる組織や、受け入れ体制ができていないと思われる組織に対しては、例え人材採用のオーダーが上がってきても採用活動を断る権利を持っています。

実際に過去、入社後にギャップがあり短期で退職してしまった方が発生した際には、その原因を突き止め改善するまで、そのポジションの採用は停止すると人事から事業部に伝え、実践されました。

人事が経営数字だけではなく倫理観を持ち、人材採用・人材育成・組織づくりにあたることで、メンバーの働きがいを追求していきます。

最後に

今回は良い結果となったことを上げましたが、もちろん働きがいのある会社アンケートの結果から、改善が必要な箇所も浮き彫りになりました。

従業員の使う設備や福利厚生は万全かというとそうではありませんし、新しいことへの挑戦と安定した状態のような、相反する性質を持つもののバランスは難しいです。

しかしながら、挑戦し、振り返り、改善しを繰り返しながら、当社はここから「働きがいのある会社」の実現に向けて邁進してまいります。「働きがいのある会社」ランキングに参加したことで、その結果だけでなく、働きがいとは何か、当社の強み弱みは何かを考え把握する良い機会となりました。

このブログで書いたことはもちろん、これが組織づくりの正解!というものではなく、これまで当社で実践してきて良い方向に働いているのでは?と考えているものです。組織づくりに正解はないと思っています。それぞれの会社にとってよりベターな方法があるはずです。

今後も、当社のような小回りが利くスタートアップが挑戦を続けることで、モデルケースとなれることを目指し、全速力で進んでいきます。

スパイスファクトリー株式会社
世界がより良い方向に向かう"触媒"であることをビジョンとし、他の先進国に比べてデジタル化が遅れていると叫ばれる日本において、より社会貢献性・公共性の高い領域でのDXを促進し、デジタルの力を使っての社会課題解決を目指しています。代表を含めエンジニアが4名で立ち上げ、創業以来5年間、売上高は継続して150%成長。人数も直近1年間で2倍の60名規模になっています。

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