シューマツワーカーの価値観 『5S3V』
はじめに
10月になり急に肌寒くなってきましたね。コロナのせいもあってか、今年は月日が早く流れる気がします。さて、久しぶりのWantedly投稿です。
実は2020年9月より経営理念を刷新しました。本記事は、その内容と背景を説明することを目的としたものになります。
リクルートさん、サイバーエージェントさん、メルカリさん、セールスフォースさんなど、偉大な会社(偉大な会社の定義は人それぞれですが)を作るには偉大な組織を作ることが必須条件です。そして偉大な組織を作ることとは、事業と整合性のある “組織独自性” を築くことだと私は考えています。
ではシューマツワーカーが作るべき組織独自性とは何か。またその組織独自性を作るために、どういう経営理念(価値観)を定義しなければならないのか。
会社をスタートしてから4年以上経ちますが、お恥ずかしながらここまで真剣に組織について考え、メンバーと話し合ったのは初めてでした。そして考え抜いて作ったからこそ、自信をもってここで発表いたします。
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【目次】
1.新しい経営理念『5S3V』
2.『5S3V』によって作りたい組織独自性
3.どうやって決めたのか
4.スピリッツとバリューズの考え方
5.経営理念の浸透施策
6.最後に
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1.新しい経営理念『5S3V』
今回、5つのスピリッツと3つのバリューズを経営理念として定義し、私たちはこれを『5S3V』と呼称することにしました。ミッションに関しては『ハタラクを自由化し、人生の可能性を広げる』から変更していません。以下に、『5S3V』のそれぞれの解釈をまとめます。(上の図と順番が異なっていてすいません…)
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■Spirit.1:『成長を止めるな』
けっして現状に満足してはいけない。【自分の成長】【チームの成長】【サービスの成長】【顧客の成長】 の4つの成長を第一に考え、失敗をおそれず常にチャレンジをし続ける。常にインプットをし続け、アウトプットでさらに他者の成長にも貢献する。できない理由を探さず、できる方法を探し続ける。
■Spirit.2:『期待値以上』
期待値通りで満足してはいけない。チーム・顧客・世の中の期待値を超えるために、全力で考えて全力で行動する。それがプロフェッショナルである。
■Spirit.3:『本質主義』
常に課題解決思考をもって、表面の成果の先にある【真の成功】を意識する。ファクトとオピニオンを区別し、ロジカルにコミュニケーションを行う。
■Spirit.4:『思いやりの心』
けっして機械になってはいけない。チームに対して、顧客に対して、自分に対して、思いやりの心を常に持つ。思いやりは、大きな介在価値になる。思いやりは、大きな判断材料になる。高い人間力をもつ人であれ。
■Spirit.5:『逆境を楽しめ』
どんな状況においても楽しんだ方が勝ち。楽しむことは、手段でもあり目的でもある。常にポジティブでいるために努力をする。ポジティブを強みにすれば無敵になれる。
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■Value.1:『Customer Success』
私たちは、目先の成果の先にある顧客(世界)の【真の課題】を解決し、顧客(世界)にとっての【真の成功】を提供するために、考え、考え、行動します。
■Value.2:『Update for Innovation』
私たちは、提供するサービスと価値観を日々進化させ続け、顧客(世界)の日々の進化にコミットしていきます。イノベーションは突然起きるものではありません。小さな進化の積み重ねがイノベーションを起こします。
■Value.3:『Work with Love』
私たちは、1つ1つの仕事に【愛】と【情熱】をもって取り組みます。デジタルトランスフォーメーションの時代だからこそ、システムでは作られない価値を提供します。
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2.『5S3V』によって作りたい組織独自性
今年の春頃より、社内外含めてたくさんの方に組織についてのヒアリングを重ね、自分なりに組織の解釈を行い、1つ1つの要素に対してシューマツワーカーとの整合性を思考しました。(ご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました!)そうしていくうちに、シューマツワーカーが作りたい組織独自性において大きく4つの軸を見出しました。
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① 『若く熱量の高い “営業” 組織』
私の個人的な見解ではございますが、日本における大手HR系企業のほぼ全てが共通して『若く熱量の高い営業組織』を有しているのではないかと考えています。特にシューマツワーカーの場合、“市場を開拓する(潜在ニーズを顕在化していく)” という難易度の高い課題をこなす必要があり、そのためには “営業だけでなく全メンバー が強い営業意識を持つ必要がある” と考えます。
②『本質的な課題解決を考える組織』
シューマツワーカーは、ただ “副業のマッチングを行う企業” ではありません。顧客(企業・個人)の本質的課題に対して副業という働き方によるソリューションを提供をするという点を常に心がける必要があります。基本的に報酬をいただく際は、顧客が「支払った金額以上に利益を得る」、もしくは「支払った金額以上にコスト削減ができる」のどちらかの条件を満たしていなければなりません。
そのため組織のメンバーには、顧客(企業・個人)の課題を数値換算し、請求する金額は顧客にとって費用対効果が合うかどうかを意識して欲しいと考えています。
またシューマツワーカーは、企業と個人の課題解決と同時に “日本の労働環境” における課題解決を行っています。ゆえに最速最大で成長することが必至であり、そのためにプロダクトに対して、オペレーションに対して、社内組織に対して、世の中に対して、本質を見失わずに仮説検証し成長し続けなければならないと考えます。
③『社員が成長する組織』
企業においてもっとも重要なリソースは『人』です。メンバーの成長について考え抜かれ、良い組織循環が起きていることが、企業成長における必須条件のひとつだと考えます。シューマツワーカーでは、「スペシャリスト × ティール組織」 ではなく、「ジェネラリスト × ピラミッド組織」 を目指します。成長を自己責任にせず、企業責任とします。
④『愛のある組織』
これまで組織について考えたことはほとんどなかったにも関わらず、曲がりなりにも20人以上(業務委託メンバーやそれこそ副業メンバーを含めると50人以上)の企業に成長できたのは、組織に “愛” があったからだと自負しています。文章で伝えるのは難しいですが、私たちのことを知る方であれば、個性豊かなメンバーや社内の雰囲気について、理解いただける部分はあるかと思います。
また、シューマツワーカーでは分業型(インサイドセールス、フィードセールス、カスタマーサクセスなど)の組織形態をとっています。だからこそ、社員同士が機械的な関係性でなく、人と人として繋がっているほうがコミュニケーショントラブルが起きにくいと考えます。
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最後に、何よりメンバーにとって、シューマツワーカーに所属していた期間を “人生において最高の時” であって欲しいと考え、そのために会社として努力したいと考えます。
3.どうやって決めたのか
今回、『5S3V』を本格的に策定する前に、人事主導で全社員との1on1を実施し、強みや課題の把握を行いました。次にシューマツワーカーが作りたい組織独自性について解像度を高める行動をとりました。そこでまず意識したのが、「シューマツワーカーの社員は何のためにがんばっているのか」です。
お金なのか、成長なのか、MVPなのか、そもそも有名スタートアップにいることや優秀な社員に囲まれていることに対する所属欲求なのか、ミッション共感なのか。もちろん、どれかひとつだけに絞る必要はありません。
以前、面接した20代前半の男性の方に「松村さん、僕は仕事で感動して仲間と泣きたいんです!だからスタートアップに転職してチャレンジしたいんです!」と言われたことがありました。しかし私自身が、仕事で泣いたことがなかったんですね(その事を伝えると彼は困惑し、変な空気になってしまいました。申し訳なかったと思っています。)
その時は、「そもそも仕事で感動して泣く人なんてそんなにいるのかな?」と思いましたが、後日ある企業の方に「うちの社員はみんな泣くよ」と言われ衝撃を受けました。その会社では、社員総会でMVPをとったチームのメンバーは皆泣き、とれなかったチームも悔しくて泣くのだそうです。
「そうか、仕事で泣けないのではない、僕が仕事で泣ける環境を作ってなかったのか」と大いに反省したことを覚えています。
そして、目指す組織が決まった後に、1on1で出た強みや課題をベースに、経営陣・マネージャー・人事での理念策定ワークショップなどを経て8月下旬に決定しました。
4.スピリッツとバリューズの考え方
スピリッツ(価値観)とバリューズ(価値)について、シューマツワーカーではそれぞれ上記画像のように定義します。
“価値観”と“価値”って、見た目は似てますけど意味はけっこう違いますよね。
スピリッツは、組織の中に向けた発信であり社訓のようなイメージです。なので敬語は使っていません。(社員を敬わないというわけでなく、わかりやすく表現するためです!)一方でバリューズは、組織の外に向けた発信であり “マニュフェスト” のようなイメージです。なので敬語で表現しています。
スタートアップ企業の経営理念は、ミッション・ビジョン・バリューの構成で作られるものが多いですよね。それをなぜ今回シューマツワーカーではミッション・バリューズ・スピリッツという構成にしたのかというと、ビジョンの形骸化を嫌った(ミッションとビジョンの必要性の違いがわかりにくい)のと、上述したとおり、作りたい組織独自性のためにはメンバーに “価値” と “価値観” をわけて意識して欲しかったためです。
ちなみにスピリッツ・バリューズの構成をとる企業の例にアイスタイルさんがあります。ですので、まったく新しい手法というわけではありません。
5.経営理念の浸透施策
経営理念刷新において最も重要な課題は “浸透” になります。前提として、組織への浸透のために大切なことは「言い続ける」「やり続ける」の2点だと考えています。それを踏まえ、シューマツワーカーが取り組んでいる施策をいくつか紹介します。
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施策1:『部署ごとのワークショップ』
本施策の目的は、『5S3V』に対してメンバーそれぞれが「自分の業務範囲に当てはめるとどうなるか」という活用イメージを持ってもらい、抽象化と具体化を通して “自分ごと化” してもらうことです。「何を感じたか?どのように行動するのか?」を事前ワークとして個々人で考えてもらい、グループワーク本番で参加者全員の前でシェア(分かち合う)をし、最終は「部署で大切にすること」までブレイクダウンします。
施策2:『ホメルくん』の導入
社内Slackにてスピリッツとバリューズのスタンプを作成しました。せっかくなのでどんどんそのスタンプを使用して欲しいものです。そこでスタンプ使用を見える化し、ゲーミフィケーション化するために「ホメルくん」というサービスを導入しました。
▼ホメルくんについて
https://homerukun.slackapp.studio/
このホメルくんは特定のスタンプが押されると自動で特定チャンネルへ転送してくれます。「いつ、どのチャンネルで、誰が、誰に、何を」が見える化できるというわけです。さらに毎月月初に特定のスタンプを最も多くもらった人を自動で表彰してくれる仕組みもあり、「ホメルくん」を通して「褒める」ことを促進できる効果もあります。
▼実際のホメルくんの画面
施策3:『HiManager』による “称賛文化” の醸成
シューマツワーカーではHiManager(https://himanager.me/ )というサービスを活用しています。
HiManagerは、1on1や称賛、サーベイなどが含まれるオールインワンのサービスとなっており、シューマツワーカーでも2020年9月から本格的に運用を開始しました。
HiManagerの称賛機能をフル活用し、スピリッツ・バリューズ視点で称賛・フィードバックを行う仕組みを作っています。Slackにも連携できるので、以下のように【#notice-5s3v_称賛】というチャンネルを作成し一箇所に情報が集まるようにしています。
▼実際の画面
スピリッツ・バリューズを軸として称賛を贈り、Slackスタンプなどで反応します!
施策4:表彰制度
スピリッツ・バリューズを体現した日々の行動や成果をいかに会社として称賛できるかも大事なポイントです。そのために毎月1~2名のSpirits賞や四半期でのValues賞、MVPを選定します(もちろん景品もあります!)。
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6.最後に
『5S3V』について多く説明してきましたが、最後にシューマツワーカーのミッションについて伝えさせてください。
シューマツワーカーのミッションは、『ハタラクを自由化し、人生の可能性を広げる』です。
ほぼ全てに人にとってのゴールは「理想の人生を生きる」ことですよね。勉強も起業もダイエットも結婚も、そのための手段であると僕は考えます。そして、多くの人にとって理想の人生に対する1番の障壁は “働き方” ではないでしょうか。
「ハタラクを自由化する」つまりは、働くことにおける【場所】【時間】【量】【報酬】【契約形態】の変数を自由に選択できるようになることで、人生の可能性は一気に広がります。人生は、皆が思うよりももっとずっと “自由” なのです。
私たちシューマツワーカーは、このミッションを達成するための組織メンバーを絶賛募集中です!
もし興味がある方は、是非一度お話しましょう!!