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下村 昌弘「冷静に、論理的に全体を見る。SHOWROOMが一段上へ進むために」

下村 昌弘は、SHOWROOMの草創期から在籍している社員のうちのひとりです。現在は全社が一丸となって目標の設定・達成を推進するマーケティンググループに所属。周りを巻き込み前進させる“推進力”を発揮していくことで、SHOWROOMが新たなフェーズで成果を出していくのに貢献しています。

優等生として歩んできた道  新卒でDeNA、そしてSHOWROOMへ

昔からずっと、優等生だった。
感情の熱量は低くて、目の前にある仕事を粛々とやる。
そんな道を歩き続けてきて、今、ここにいる。

SHOWROOMの下村 昌弘は、そんな人材です。

下村 「中学や高校のころは、部活の方針に納得できなくて先生に反抗してしまうといった時期もありましたね。何かを行うなら、その目的をきちんと理解し、明確な目標を決めて行動したいと思うタイプなんです」

部活も勉強もハードな環境下で乗り越えてきた経験は、仕事を考えるときにも生かされました。

下村 「就職活動の指針は“めちゃくちゃ働ける“こと。大手企業、外資系企業を中心に多くの企業の選考を受けました。 事業の立ち上げなど0→1の仕事に興味がありましたし、中長期的な観点で考えたら、若いころに頑張っておく方がいいと思っていたので。 新卒でDeNAに入社し、最初に配属されたのが当時DeNAのいち事業部だったSHOWROOMでした。当時は人数も少なくて、事業部の中でも組織というよりチーム、仲間といった雰囲気が強かったですね。すごくフラットな関係性だった」

下村自身は営業部門に長く所属し、芸能事務所などを訪問して配信コンテンツを増やすべく奔走していました。とくに影響を受けたのが、営業部長の大谷の存在。下村にとっては「今まであまり会ったことのない人種」でした。

下村 「ひと言で表すなら、人生経験が非常に豊富だということです。自分と3歳しかちがわないのですが、自身で会社経営もしていて、成功も苦労も実体験として知っている。 大谷の存在には衝撃を受けましたし、どうやったってまねできないな、と感じました。一方で、自分に対して最も時間を使ってくれたのも大谷なんです。しっかりと向き合ってくれたというか。 仕事を始めるまでずっと我流で生きてきて、尊敬する人とかいなかったんです。だから、大谷との出会いは大きなエポックのひとつかもしれません」

その後、組織改編を機に下村はマーケティング部門へ。現在は、SHOWROOMのユーザー獲得を目標に定めて活動しています。とくに重点的に注力しているのが、社内に向けたOKRの実践と浸透。これが今、下村が自らに課している大きな課題なのです。

高い目標を全社で達成する“推進力”を求め、今、動き出す

事業が成長し、企業規模が大きくなり、SHOWROOMは新たなフェーズに進みはじめています。単に目標数値を掲げるだけではなく、それぞれの業務レベルにまで落とし込んで着実に達成していく働きかけを、下村は担うことになりました。

下村 「たとえば、全社的には『頑張っている配信者を更に後押ししてくれるようなアクティブユーザーを増やす』という目標を掲げています。 しかしそれは、たやすく達成できる数字ではない。誰かひとり、どこかひとつの部署だけでどうにかできる数字ではない以上、全社で「目標達成」という熱い想いを持ちながら、ベクトルをそろえなければなりません。 とはいえ、部署ごとのKR(Key Result)も存在するわけで、担当者レベルになると2軸で目標を追わなければならなくなる。『働く時間が限られている中で、どうしてそこまで頑張る必要がある?』と思われてしまってはいけないんです」

全社に働きかけ、巻き込みながら物事を進めていくにはどうすべきか──?下村はこの課題を実行するのに必要な“推進力“を高めたいと考えていました。

下村 「会社が定めた目標に対し、その意義をきちんと理解してもらうことが大切だと思うんです。その理解の先に、社員一人ひとりの自己理解や事業理解があり、自発的な行動ができるようになっていく。 逆に言えば、そういうふうに自走できる組織になっていかないと達成がかなわない高い目標を掲げているわけですが。自分はもっと推進力を身につけて、会社全体で目標達成できる組織づくりに貢献していかなければいけないと考えています。 たとえば、なぜ、今、この数字が目標として設定されているのか?その根拠や戦略を、誰もがきちんと論理的に理解し、説明できるようになっているのが理想ですね」

この目標は、なかなか達成するのが大変だ。だから、前田だけのブランド力を頼りに達成しよう……では、いけない。これからSHOWROOMがもっと飛躍していくためには。

下村 「もちろん、前田の存在感は大きな武器にちがいありません。でも、それが本質ではない。あくまでも、まずはSHOWROOMのサービスの魅力や価値をユーザーに感じていただく。 そして『お金を払ってでも使いたい』と、思ってもらわなければならないフェーズに入ってきたのだと考えています。前田個人ではなく、SHOWROOMのブランド力で勝負するフェーズに」

自分ひとりではなく、全体を動かしていく難しさと向き合いながら、今まさに、下村自身が一段高いステージへと踏み出しているのでした。

圧倒的な冷静さを秘め、進路を照らす光を論理的に導き出す

実際のところ、下村はどのような役割として全社への働きかけを展開しているのでしょうか?

下村 「述べた通り、全社の目標はかなり高く設定されています。おそらく、多くの社員が最初は『ムリじゃない?』と思うレベルに。事実、難しそうだなという反応は少なからずあったと思います。 どうやって達成すれば良いのか誰もわからない目標に対して、自分がやるべきは、そこまでの道筋を見据えられるようにすること。たとえば、データを細分化して数字を割り出し、具体的に示す。ステップが具体的に提示されれば、人は一歩踏み出しやすくなりますから」

もちろん、下村がすべてを提示するわけではありません。道筋を提案したとしても、どうやって進むのかはひとりひとりが考える領域として余地を残します。

下村 「たとえば『ここの数字をこれくらい改善すれば、目標達成できそうです』とは言います。必要であれば、その数字を導き出したロジックも説明する。 でも、そのためにどんな施策を実施するかは、個々人に考えてもらいます。大切なのは、納得感を持てること。誰がどの角度から見ても納得できるような客観性を担保するよう心がけています」

納得感の重要性を、下村は身を持って体感しています。

下村 「前田との公開1on1では『課題や結果を具体化すること』というアドバイスをもらいました。 自分は“推進力“という言葉で表現しましたが、それが具体的に何をどうする力のことなのか?なぜ推進力が必要なのか?具体的に言語化することで、まずは自分が納得しなければ、周りを巻き込むことはできませんからね」

自らに対しても客観性を見失わず、淡々と語り続ける下村。どこまでも冷静沈着なスタンスこそ、ロジカルに全社を巻き込み、高い目標へと引き上げていくためにうってつけの資質のように思われます。「内からあふれる熱量とか、そこから生まれる意志とかは、ないんですよ」と、下村は言います。

喜怒哀楽の波は小さく、怒ることはめったにない。世の中の人を幸せにしたい!といった種類の情熱もない。それでも、置かれた場所で粛々と目標達成へ向けて進み続けるその力を培ったきっかけは、新入社員時代にまでさかのぼります。

感情よりも大切なもの 誰かががんばれるように心を尽くせ

現在の下村の人格をかたちづくっているのは、社会人として最初に経験した仕事。

それが実は、アイドルのマネージャーだったのです。

下村 「右も左もわからないアイドル業界に放り込まれ、マネージャーとしてさまざまな経験をしました。 その結果、性格の角がとれて丸くなったと思っています。マネージャーという職種の最大の使命は、物事を前進させること。 要するに、アイドルがモチベーション高く頑張れるためのあらゆることをするんです。自分が何か失敗したら、目の前にいる彼女たちが幸せに働けないんですよね」

マネージャーとしての大義を果たすために必要だと納得できたから、握手会の現場整理もするし、備品を買いに走ることもいとわない。命題を果たすために何をどうすべきか、という部分にフォーカスを当てて仕事をしていく中で、徐々に下村自身の性格そのものが変わっていった……ということなのです。

下村 「仕事といえばやりがいとか情熱といったキーワードと並べられることが多いです。 前田からは『なかなか内から出てこない感情を探るのに時間を使うより、できることを増やして実績を築くのに時間を使え』と言われました。確かに、経験を積んで実績を出した結果として、自分自身の市場価値を高めていく方が建設的です」

全社向けのOKR推進の担い手として、その使命の本質には、誰かが目標を果たすためのサポート力が求められます。だからこそ、あくまでドライに響く言葉の裏にも、下村のユーザーの心を思う思考や、SHOWROOMの事業を伸ばすための発想が感じられるのかもしれません。

下村 「使った人が幸せになれない通信サービスは、誰も使ってくれません。 マネージャーがアイドルの価値を高めるために心を砕いて奔走するように、SHOWROOMを通してどうやってユーザーに喜びを感じてもらうか、対価を払ってでも価値を享受しようと思ってもらうかを、今は考えています。 ベースにあるのは、経営目線ですね。事業の成功が企業の成長の力ですから。一方で、どんなに経営的に是とする判断でも、ユーザーや現場運営が幸せになれない施策ならば、そのまま受け入れることはしない。 ロジカルに理由を言語化し、必要な提言をするスタンスはこれからも大切にしていきたいですね」

いつでも、何に対しても、冷静であること。論理性と客観性を失うことなく向き合えるそのスタンスこそ、下村が秘めたる最大の強みにちがいありません。

2020.05.26

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