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【イベントレポート】「FSC®認証木材製品の現状と課題」森の未来会議Vol.3を開催しました!


初めまして、森未来インターン生の小川翔子です。

暑さも和らぎ、過ごしやすい気候になってきましたね。今回は8/22 (木)に開催された「森の未来会議 vol.3」のレポートをさせていただきます。

森の未来会議について

森の未来会議とは、林業・木材業界に所縁のある方々がゆるやかに繋がり、所属や肩書きを抜きにした「ご縁」を紡いでいくフラットな場です。森林・林業が好きな人同士が繋がって頂くことを目的としています。

毎回、森林や木材に関連した取り組みを行なっている方をスピーカーとしてお招きし、ご自身の想いや課題、今後の展望など、ご自由にお話いただいています。

スピーカープレゼンの後には参加した皆さんで懇親会も!普段なかなか出会うことのない人たち同士と新たな繋がりが生まれています。

今回は堀内ウッドクラフト代表の堀内良一さんをお招きし、「FSC®認証木材製品の現状と課題」をテーマに、知っているようで実はよく分からない、FSC®認証についてお話いただきました。

〈堀内良一さんのプロフィール〉

元木地師であり、1993年に堀内ウッドクラフト(http://www.horiuchiwoodcraft.com/jp/pg133.html)を開業。代表を務める。15年にも及びCoC認証を維持し木製品を作り続けてきた、国内でも数少ないFSC認証木製品製造の第一人者。オリジナルブランドのけん玉「山河」、プリパレーションツール「ぷれぱらウッド」の製造だけでなく、製材品から建材、家具、おもちゃ、ノベルティーまで多彩な認証製品のコーディネートも行なっている。

そもそもFSC®認証とは?

毎回恒例、参加された方の30秒自己紹介と、森未来浅野より日本林業の現状について説明があった後、いよいよ本題のFSC®認証について堀内さんからのお話が始まりました。

FSC®認証、皆さんはどのようなものかご存知でしょうか?私は言葉を聞いたことはありましたが、内容はよく知りませんでした。

FSC®認証とは、FSC®(Forest Stewardship Council®、森林管理協議会)という国際機関が運営する制度で、持続的な森林の利用を世界的に推進することを目的としています。

FSC®認証を取るためには次のようなプロセスを踏みます。

まずFSC®から委託を受けた第三者機関が、森林が適切に管理されているかをFSC®のFM(Forest Management:森林管理)規格で審査します。審査が通ればその森林はFCS®認証林になります。

そして第三者機関が加工流通業者を、認証林から産出された木材が他の木材と混ざらないように木製品を作っているかどうか、FCS®のCoC(Chain of Custody:加工流通過程の管理)規格で審査します。

このようにして認証を取得した業者がFSC®認証材を使用して作る木製品には、上にあるようなFSCロゴを付ける事ができ、認証製品を販売する事が出来ます。森林から搬出、製材、加工、流通すべての企業が認証を持っていないと、チェーンが切れて認証製品が出来ません。


堀内さんは神奈川県で木製品を作っていましたが、近隣の山梨県がFM認証を取得したことをきっかけにCoC認証を取得し、15年間認証を維持して木製品を作ってきました。

堀内さんがFSC®認証を取った理由

そもそも、堀内さんはなぜFSC®認証を取得しようと思ったのでしょう。

もともと小田原で漆器を作っていた堀内さん。しかしライフスタイルの変化で漆器などが使われる機会が減り、仕事が少なくなってしまいました。ご家族の事も考えて、オリジナルの木工製品を作り販売することを始めましたが、ただ木製品を作るのではなく、何か付加価値を付けて販売したいと考えるようになりました。

そんな時、ある森林関連のイベントで速水林業さんの話を聞いて、FSC®認証について知るようになります。環境に関するキーワードを聞く機会が増えていたことや、当時お子さんが小かったことから、環境に配慮した製品を作りたいと思うようになりました。

堀内さんがCoC認証を取得したのは2004年で、当時は今よりも認知度が低い状況でした。周りからは認証取得について驚かれたり心配されたりすることも多かったそうですが、ご自身は不安には感じず、逆に一早く認証を取得した方が希少価値があると前向きに考えていらっしゃったそうです。

FSC®認証の現状と課題

さて、ここからは今回のテーマにもなっている、「FSC®認証の現状と課題」についてです。

堀内さんのお話に興味津々の皆さん。会場からは自然と質問や意見が飛び交いました。

①加工側は認証を取っていても、認証材を生産しているところは少ない

まず現状として挙げられたのは、堀内さんのように加工側がCoC認証を取っていても、市場にニーズが無く認証材が流通しないので、認証を持っていても認証製品を作っていなかったり、認証林では認証材として流通していかない。

そのため加工業者の中には、認証は取っているけれど実際には認証製品を作れていない所もあるそうです。苦労して認証を取ってもそれが活かされないというのは、何とももったいない状況ですね…。

②「プロジェクト認証」の認知度が低い

FSC®認証にはFM認証、CoC認証の他に、新規で建設・製造されるプロジェクト(建築物・土木構造物・イベントステージなど)そのものを認証する「プロジェクト認証」があります。

プロジェクト認証は認証材を使って作られたもの自体を認証するものなので、プロジェクトに関わる事業体自体はCoC認証を取得する必要はありません。つまり、関わる事業体全てがやCoC認証を取得するよりも、はるかに認証材を使うハードルが下がる仕組みなのです。

海外ではロンドンやリオのオリンピックなどでプロジェクト認証が活用されていますが、国内ではまだまだ認知度が低いそうです。

建築に使われないから、認証材が増えないのでは、とおっしゃる堀内さん。

参加した方から、素材生産側にFSC®認証を取っても意味ないよね、という認識があるとのお話もありましたが、認証林・認証材が増えるには、このプロジェクト認証が鍵かもしれません。

③FSC®認証を取って、良かったこと

この会でも、また世間でも様々な意見があるFSC®認証。15年前に認証を取得し、今もなお認証製品を作り続けている堀内さんに、参加した方からFSC®認証を取って良かったことは、という質問がありました。

堀内さん曰く、一番良かったと思うのは人脈が広がったことでした。異業種の認証取得者同士で繋がり、以前は知らなかった木材の供給元を実際に目で見て、ご自身が使う木のルーツを知ることが出来たそうです。

加工・販売する木製品が山の姿と繋がっていないと、FSC®認証の重要性が分からない。そして工務店が山の姿を知ることで、消費者に山のストーリーを繋いでいける。

FSC®認証製品を作り続けてきた堀内さんの力強いお言葉で、森の未来会議 vol.3は幕を閉じました。

最後に記念写真をパシャリ!

お話いただいた堀内さん、ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

最後にお知らせです!

次回予告 「森の未来会議 vol.4」

日時:9月19日(木)19時~

場所:森未来オフィス(〒108-0014 東京都港区 芝5-14-14 ビジデンス三慶401)

ゲスト:新木場相原 土橋善裕様

テーマ:「市売問屋からみる木材業界の不都合な真実」


次回も面白そうなテーマですね!沢山の方のご参加、お待ちしています^ ^

p.s.

実は、今回の森の未来会議当日は私の誕生日でもありました。

サプライズでお祝いしていただきました。

インターン生として、充実した日々を過ごさせていただいています。

ご興味のある方、一緒に働いてみませんか?

株式会社森未来では一緒に働く仲間を募集しています

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