1
/
5

コミュニケーションを減らす仕組みは上手くいく?ビジネスサイドとプロダクトサイド、ワンチームで臨むプロダクト改善の記録

こんにちは!シェルフィー株式会社の栗原です🍎

私は2016年からシェルフィーにジョインをし、『内装建築.com』『Greenfile.work』と2つのプロダクトに関わってきましたが、2016年当時から今現在までプロダクトチームとビジネスサイドが頻繁に議論を交わして一緒にプロダクトを改善してくるのを見てきましたし、私自身もその一員となってきました。

このプロダクトサイドとビジネスサイドが力を合わせてプロダクトに向き合うという文化は私がシェルフィーという会社で最も好きな文化のうちの一つです。

今回はグロースチームとエンジニアが必死に安全書類を改善しやりきった、この共創文化の象徴とも言えるエピソードをインタビューでご紹介したいと思います!

今回インタビューに応じてくれたメンバー


複雑すぎて仕様を把握しきれていない!入社数ヶ月で突然やってきたプロダクトを深める機会

武中
僕たちが中心となって安全書類機能を改善をしていたのはおよそ半年くらいのことです。僕は今現在も含めて入社当初からずっと安全書類の改善をしています。

田所
私も同じく入社時から今までグロースチーム(ビジネスサイド)のプロダクト推進プロジェクトを担っています。

ちょうど私が入った頃がグロースチームにおける体制を整え始めるタイミングで、プロダクト推進プロジェクトとカスタマーサクセスプロジェクトの2つに役割分担した時期でした。当時新飯田と2人体制でこのプロダクト推進プロジェクトを進め始めたのを覚えています。


武中
僕が入社したタイミングでは一部調整会議機能のメンバーを除いて、ほぼプロダクトチーム全員で安全書類機能を改善をしていたのですが、段々と改善を重ねていくうちに当時のプロダクト基盤上に新機能を追加していくのが難しくなっているのが分かってきました。そのため、お客様からのご要望に基づいて正しく改善を回していくためにもシステムをリプレイスをすることとなり、多くのメンバーがリプレイスプロジェクトに参加することになりました。そこで僕が既存の安全書類機能を守り切るためエンジニアチームの舵取りをすることになったんです。

僕もまだ入って数ヶ月だったので、まさか自分が主力メンバーとして動くことになるとも思わず、このチーム編成が始まったタイミングでは田所含めて安全書類の仕様を把握しきれていないところからのスタートだったのを強く覚えています。

田所
本当にそうでした!しかもPdMもリプレイスプロジェクト側の仕様決定に時間を割かなければならず、実質不在状態だったので「どうしよう?!」と内心焦っていましたね。
でも当時既にPdMとグロースチームとの間でイシューの温度感や優先順位をすり合わせるためにスコアリングシートを新飯田と作っていたんです。そのスコアリングシートを思いっきり使ってイシューの優先順位は決めていました。

とはいえ当時バグに関するお問い合わせを多く頂いてしまっている状況で、更に追い打ちをかけるように法改正があり、書類の項目数を増やしたりフォーマットを変更したりしなければならず、すごく対応に追われていました。無事リリースできたと思ったら、その改修に対応できてない書類が表示されないという大きく致命的なバグも起こしてしまいました。あのときは何度振り返っても本当に申し訳なかったですね……。

武中
本当にあのタイミングはバグを対処することで精一杯でしたね……。お客様にも本当に申し訳ないですし、でもシステムは複雑で1つ改修すればまた新たにバグが出るという状況でもあったのでとても大変でしたし悔しかったです。

限りあるリソースの中での新機能開発は「ミニマムにすること」と「あるべき理想像をこだわり明確にすること」が鍵

田所
しかも同時期に新機能の開発も抱えていました。
当時バグを修正することでいっぱいいっぱいだった中でイシューの優先順位を決めていた私としては、バグ修正を優先するのか、新機能開発を優先するのか非常に悩みました。

結果的には「一度やる」と決めないと新機能なんてずっと開発できないと思い、グロースチームの特にサクセスチームのメンバーには事情を説明して、一旦新機能開発を優先すると決めました。

そうしてできた新機能が「拡大プレビュー」機能と「一括ダウンロードのメール通知」機能です。



武中
この限りあるリソースの中でとにかく意識したのはミニマムに分割してリリースしていくことでした。
拡大プレビュー機能は各書類における添付書類をダウンロードせずその場で表示させる機能なのですが、特に作業員名簿という書類で最も使われる機能なんです。既にそのことをグロースチームは理解していたので、作業員名簿だけ先に作ってリリースし、その後も同じように段階的に作ってリリースしていくことを考えました。そうすれば途中で緊急度の高いバグ修正が入ってしまっても切り分けて対処をすることができ、それぞれ必要順に最速でリリースできるからです。

田所
もう一つの一括ダウンロードのメール通知機能もミニマムでリリースをした結果、素早くお届けできた機能ですが、個人的にこの機能はとても思い入れがあります。
というのも、当時仕様はエンジニアメンバーとグロースメンバーが話し合って決めていたんですが、特にこの機能は武中と「機能のあるべき姿とは何か」を非常に話し合ったんです。

もともとこの機能はバグではなかったものの、お客様から不具合報告としてお問い合わせをよく頂くものでした。一括ダウンロード機能とは、ボタンを押したら集まっている書類を一度に全部ダウンロードできる機能だったのですが、どうしても扱う書類の量が多すぎてダウンロード完了までにすごく時間がかかっていたんです。当時既に進捗を表す画面は用意していたのですが、その進みが遅く「何度やっても止まってしまう」というお問い合わせが頻発していました。

武中
そこで僕は書類ダウンロード中の現場一覧ページを作ることを提案しました。
というのも、入社してはじめに「グロース留学」と称して実際にお客様の問い合わせを受けていたんですが、そのときに安全書類を作る方は現場で実際に作業をされる方でなく、書類専任の事務の方が多いという事実を知り、めちゃくちゃ驚いたのを覚えていたんです。現場をまたがって管理されることが多い事務の方には、会社ごとに現場を一覧で見れるような仕様の方が良いのではないかと思いました。

ところが、細かい仕様を詰めていくと、中には現場毎に閲覧権限を設ける場合があり、閲覧権限がない現場の情報をダウンロードできたり見れてしまうのはセキュリティ上良くないということに気づきました。更に既に他社のサービスでメール通知機能がうまくワークしていたことを僕らもユーザーとして知っていたので、メール通知機能にすることにしました。

田所
結果的にメールにして正解でしたよね!
リリース後、この機能に対して不具合とかの連絡等本当に一回もなかったんです。むしろ拡大プレビュー機能と合わせてお客様にお喜びの声を頂けました。あのときは本当にやり切ったと思えたし、お客様のためになるものを作れたという実感ができて嬉しかったです!

武中
僕も本当に本当に嬉しかったです!

実際に減らしてみて分かったコミュニケーションの大切さ、一次情報の大切さ

武中
当時実装に関することだけでなく、進め方のプロセスにおいても創意工夫できたのがよかったです。
実ははじめ、エンジニアは実装に集中した方が良いのではないかと考え、コミュニケーションを最低限にするような仕組みを作って回していたんです。ところが、そうしているうちに進捗は出てはいるのにその進捗を共有できなくなってしまい、次第にお互い不安になっていきました。よくコミュニケーションはしっかり取ろうと言いますが、身を持って体感できましたね(笑)

田所
しかもその頃、グロースチームと席を合体したらどうかとマネージャーの武田やエンジニアの石川(健司)から提案され、さらにコミュニケーションが増えてより良くなりました。物理的距離を縮めるのもとてもおすすめします!

武中
あと個人的にはこの期間でお客様に想いを馳せることの大切さ自分の責任範囲を自分で勝手に決めないことの大切さを学びました。

お客様が今どういう使い方をしてるのか、どういうものを求めているのかをよく把握していないと実装方法も間違ってしまうし、議論するときも同じ目的の上で話せなくなってしまうので効率悪くなってしまうんですよね。あとは単純に自分がただ作ることだけを考えるよりも、誰のための何を作っているのかが分かった方がやりがいやお客様から喜ばれたときの嬉しさも倍増して楽しくなるなと感じました!これからもずっとお客様ファーストで開発していきたいと思います。

また、自分の責任範囲に関しては非常に反省しています。
仕様は話し合って決めていたと話しましたが、正直に言うとはじめは自分で仕様を決めることに抵抗があったんです。というのも、そもそもシェルフィーに入るまではエンジニアの仕事は仕様書通りにできるだけバグを少なくきれいなコードで作ることだと思っていたので、自分の仕事はそれで、それ以上のことをしてしまうのは良くないと思ってました。

田所
そうだったんですね。だからミーティングとか仕様決定のときもあまり喋らなかったんだ(笑)

武中
そうですね(笑)本当反省してます、、。
当時は田所が僕にたくさん質問して仕様を決めてくれていたんです。「それは無理です」「できません」とイエスかノーしか言わない僕に田所が「それはどうしてですか?」「時間があればできますか?それとも技術的な問題ですか?」「逆にこの方法だったらどうですか?」と質問をたくさんしてくれました。そのとき、これめちゃくちゃ効率悪いなと気づいたんです。それだったら僕が代替案を出した方が早いだろうと。そこから役割や肩書に囚われずに色んなロールを積極的に取りにいけるようになり、仕事もうまく回るようになりました


田所
確かに私自身も当時細かく分割して聞くことを意識していました。でもそれって結構強めなコミュニケーションだったので正直「こんなに聞いてばかりで大丈夫かな」と躊躇する気持ちもあったんです。それでも勇気を出して聞き、武中はそれに全て答えてくれたのでとても感謝しています。しかも武中のコミュニケーションも大きく変化したのを間近で見て、人ってこんなに短期間で成長できるのかと驚き、自分も鼓舞されました。この経験のおかげで、この会社やチームには正直なコミュニケーションをして良いし、それが歓迎されていて必要なことだと気づくことができました。正直自分の中では結構大きな壁を突破できたと感じています。

また、一次情報を広く取りに行くことも意識して取り組んだことの一つです
それまでは他の人の状況を知ろうとしたり別のプロジェクトや部署の動きを見たりすることがなかったんです。でもプロダクトの改善を回そうと思ったら、状況を聞かないと取り掛かるイシューの優先順位を判断できなかったので、「本当にこの期日までに作れればご満足いただけるか」とか、「お客様の期待を大きく裏切っていることはないか」「他にお客様にとってめちゃくちゃ求められている重要な機能がないか」とカスタマーサクセスメンバーにお客様の状況を細かく聞くようにしていました。サクセスチームのメールのやりとりまで見に行くこともありましたね。

とにかくいろいろなところから一次情報を奪って、温度感を自分の中で判断できるようにしなきゃと思っていましたが、結果的にいろんな部署やチームの状況が見えてきて、自分の視野も広がったと思います。視野が広がると自分の考え方や行動、言葉も顕著に変わっていくことを実体験として感じることができたので、これからも視野を広げる努力をしていきたいです。


自分たちが成功したこと、失敗したこと、全てを今後のチームの糧にしたい

武中
今回のこの半年間は失敗が多く、反省点が多かった半年間だったと思っています。
でも逆に気づけたことや学びも多く、今は「もっとこうしたい!」という意欲が強く湧いています。

今現在、安全書類機能は無事リプレイスも完了し、よりご要望に答えやすく開発しやすくなりました。これだけみんなが頑張って作っていて、お客様からも期待していただいているのでもっともっと使いやすい圧倒的なプロダクトにしていきたいです。
グロースチームが全然困らない、セールスも放っておいても導入していただけるくらいにしたいですね!

田所
私もプロダクトの改善をもっと回したいのですが、私の場合は武中とは逆で、プロダクトそのものはすごい良いものなのに、うまくお客様に伝えられてない現状があると思っています。ヘルプを拡充することを含め、どこにどのようなコンテンツを用意したらもっとお客様皆様が使いやすくなるのかをもっと突き詰めていきたいですね。

また、私が今回得た知見をもっとチームに還元していきたいです。
先に話した一次情報の大切さやチームを越境して視野を広げることの大切さは今プロダクト推進チームとしても実際に行動に移せるようになってきているので、この波を逃さず今後入ってくれる方含めて、チームに波及しグロースチーム全体で成長していきたいと思っています。

武中
本当に始めは頼りにしていた先輩方がいなくなってしまって、ただただ不安な気持ちを抱えていましたが、この経験を通してエンジニアとしても一人の人間としてもめちゃくちゃ成長できたと自信がつきました。

今回どんなときも田所が一緒に仕様とか実装方法を考えてくれたからやりきれましたし、だからこそチームとして止まらず改善し続けることができたと思います。本当に頼もしかったです。
だからこそ僕もここでの経験を活かして、チームで働く上でベストが何かを常日頃から考え続け、還元していきたいです。

シェルフィーやシェルフィーのチームが気になった方はこちらも合わせてご覧ください👇

🍤 シェルフィーや建設業界、『Greenfile.work』について

🍤 シェルフィーのメンバーについて

🍤 メンバーがやりきった!取り組み一覧

/ストーリーに収めきれない日常は twitter でつぶやいています🍎 FOLLOW ME!\

シェルフィー株式会社's job postings
39 Likes
39 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
Like Shiho Kurihara's Story
Let Shiho Kurihara's company know you're interested in their content