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ずっと「独り」を選んできた自分だからこそ、できる共育がある


みなさんこんにちは!第14回目の「週刊センセイプレイス」は、センセイプレイス・学生インターンの原がお届けします。

ぼくは、大学3年生からの1年間、大学を休学して、みっちりこのセンセイプレイスに関わってきました。

そのぼくが伝えたいことは、

 ・休学というリスキーな道を選んで、インターンをしている意味
 ・ぼくがずっと「独り」を選んできた人生
 ・休学とインターンを通して得た、ぼくの考え

この記事を通して、センセイプレイスを通じて自分がどう変わっていったか、コミットする理由がどこにあるのかを、少しでも知っていただけたら幸いです。

小さい頃は主体性の塊だった

ぼくはセンセイプレイスの仕事を通して学んだことがあります。それは「『共育』とは、生徒だけではなくセンセイの側にもそれぞれのストーリーがある」ということです。

ぼくがセンセイプレイスに関わっている理由の根っこも、自分の体験にあります。

ぼくは今では「文化系で教室の隅っこにいそう」とよく言われるタイプですが、小さい頃の僕は真逆のイメージな、まさに主体性の塊な子供でした。

小学校の先生が「これ、わかる人」と言えば、ほぼ全てに「ハイ!ハイ!ハイ!!」と手を挙げているような子供でした。いつも何事にもアクセル全開。

けれど、そういうことをしていると浮いてしまうのが、日本の平均的な集団です。

ぼくの学校はそうでした。先生は1日に1回当ててくれれば良い方で、ぼくが手をあげていても「他に分かる人いないかな?」と必ず言いました。

加えて、それを相談した友達の父親に言われた言葉が、

「おれも先生だったらそうするよそりゃ。だってお前ばかりになるだろ。なんなら1年に2回くらいしか当てないかもな。それが普通だよ」

ショックというより、驚きでした。

「一番頑張っている人が、一番褒められる。そう思っていたのに違うのか。なんで悪いことをしたみたいに扱われているんだろう」

他にも、サッカークラブの先輩をドリブルで抜いたら「調子乗ってんじゃねえよ」と数人に囲まれ、いつも睨みつけられるようになったり。給食のクイズのときに本気で答えていたら、先生に「お前は廊下に立っておけ」と言われたり。

そんな時、それを象徴するように、世間に「KY」という言葉が流行りだしました。人と違うことをしたら「うぜえよKY。調子のんな」と周りが叩く。

「なんでダメなんだよ!!!本気でやってるだけじゃん!!!」

小学生の頃はそういうやって泣きまくりました。

けれど、何が悪いのか納得のいかなかった自分は、折れることもなく無限に衝突を繰り返し続けました。

「現実世界は自分とずれている」とオンラインゲームに逃げ続けた中高時代


けれど、中学になってもその衝突が何も変わらなかった自分は、次第に、周りに関わることは諦めて、独りの世界に閉じこもるようになりました。

「現実世界は自分とずれていて、ちゃんと応えてくれない」

「いつも、全力で本気でやっている自分が間違っているなら、何が正しいんだろう。校則ばかりを気にする先生か?友達の輪から外れないことばっかりを気にかける同級生か?」

生意気ですが、いっつも心の中でそう思いながら、授業を受けて、友達とつるんで、自転車をこいで帰りました。

今思えば、少しも自分は空気を読んだり、周りと上手く付き合えばよかったのにと思います。

けれど、自分はとにかくそれが下手で、そして、その反動でのめりこんだのがオンラインゲームでした。

オンラインゲームはとにかく実力社会です。人間関係のしがらみもなく、コミュニケーション能力も容姿も関係なく、正しくて強いヤツが勝って崇められるという分かりやすい世界。

なので、学校生活で上手くいかないぼくは特に、オンラインゲームにどんどんのめり込みました。

学校は怒られない程度にサボって、サッカー部はやる気のない部員とは関わらないようにして。そして、家に帰った瞬間から早朝までPCに向かい続けて、あるレースゲームでは世界一のラップタイムを更新して驚かれたりしました。

「自分が本気でやっていることが認められて、しかもそれに周りが応えてくれる」

そういう感覚がとにかく気持ちよくて。そうして気付いたら、中学のはじめから高3の春までその生活を続けていました。

偏差値は40台でたまに50台、定期テストは赤点の連続。遅刻も多いし、ゲームのアップデート日には学校を仮病で休む。中高一貫校だったので高校受験もせず、勉強もしない。

本当に中学生から時が止まっていて、現実世界で伸びていたのは身長と学年だけ。

「オンラインゲームでは強くなっていっているけれど、それはあくまでも自分の人生とは別で、現実世界からは逃げ続けている」

そうやって、逃げの罪悪感と無力感がたまっていって、その板挟みに限界になった時、”今までの人生の罪滅ぼし”と思って受験をしました。

受験は毎日が懺悔の気分だったけれど、「独り」が得意だった自分は、独学受験で大学に合格しました。

大学生活では、社会との距離をもっともっと感じ続けた

大学入学時には、何か変わるはずと思っていました。

「早稲田大学は色んな面白い人がいるって言うし。だから、めちゃくちゃ面白くて楽しい大学生活になるはずだ」

そう思い、今までのことはリセットして、あれだけハマっていたゲームも絶って、全てを変えようと思いました。大学一年生らしく、サークルやバイトも始めました。

けれど、根本的には、自分も周りも何も昔と変わりませんでした。

むしろ、大学ではもっと「空気を読むこと」を求められるから、余計に「本気で自分の思いをぶつけながら打ち込めること」が見つからない無力感がありました。

5つのサークルを入っては辞めてを繰り返して、4つのバイトでも入ってもやめて、結局は、どこでもうまくいかず。

「昔みたいに気休めのウソの付き合いをするくらいなら、どんどんぶつかってやる」

そうやって、独りよがりのコミュニケーションが加速していって、気付いたら大学3年生になっていました。

心機一転何か変わると期待していた分、諦める気持ちがめちゃくちゃ強かった。

「これからどう生きていこう。社会変革にたずさわりたいなんていう友達もいるけど、この社会では、本当に自分が思っていることで変えられることなんて、ほとんどない」

「昼間は完全に自分を殺して、無言と作り笑顔で生きて、夜になったら、家で一人で好きなことをしたり読書をして、自分と周りは完全に別物と思って生きていけば良いんだろうか」

そんな極端なことを思っていました。

まだ腐っていない、受験生との対話。その出会いで休学を決めた。

そういう時に、「独学受験のサポートをしている」というバイトを紹介してもらって、センセイプレイスに関わり始めました。

そこでまず知ったことは、素朴なようですが、「人を応援する」という社会との関わり方です。

ぼくがオンラインで指導していたのは、静岡県や広島県などの遠い地方の受験生で、どの生徒も多かれ少なかれ、それぞれが所属する学校やコミュニティで悩みを抱えていました。

「先生や親にやりたいことを決めろと言われて薬剤師と言っていたけれど、本当はそんなことやりたくない」
「同級生は今、指定校推薦で大学1年生になって色々言ってくるけど、浪人してでもやりたいことがあると言っている。けど、今の立場だと本当は自信がない」

そういった想いを聞いてぼくは、

「この気持ちを折れさせちゃヤバい。少なくとも自分がこの気持ちを折れさせる側に回ったら、今までの自分も全部ウソになる」

そう強く思いました。そうして画面の向こうの生徒に向けて全力でその想いを伝えていきました。生徒が生徒自身の想いを信じながら考えるようになっていった時が、一番嬉しかった。

今まで衝突しかしていなかった自分が、本気でぶつかって、しかもそれがちゃんと応援になっている。

聖母みたいな人が「いい子いい子」しているわけでもなく、互いが本気で思いを伝えあって、本気で相手の言葉に耳を傾けている。

そういう対話を繰り返してぼくは、「自分の想いを殺さなくとも社会に関わるやり方があるのか」という実感を得てきました。

これは当たり前のことのようですが、内心ずっと独りだった自分にとっては、「本当にこういうのってできるんだ」という感覚でした。

そういう経験をしながら、自分にとっては初めて「自分を殺さずにコミュニティに関わってみよう」と思い、大学を休学をしてインターンとして関わり始めました。

センセイプレイスのインターンと伝えたいこと

今では休学の1年間が終わりました。

ずっと「独り」を選んで生きてきた、そういう人生を選んできた自分だからこそできる「共育」への関わり方をしてきました。

生徒の主体性の芽は絶対に摘まない。死んでも折れさせたくない。

そういう気持ちで1年間関わってきて、それで自分も変わったし、「共育」の世界観も少しずつ実現されていったなと思います。

実現に携わったという意味では、僕は主に、

 ・センセイとしての指導
 ・指導内容の仕組み作り(指導書)の作成
 ・研修制度の仕組みづくりと実際のセンセイの研修

に関わりました。

自分が本気で意見して、それで進んでいった仕事がすぐに生徒の悩みや生活に変化を与えるという経験は新鮮でした。

こういう関わり方を知っていくのがなにより楽しいし、必要だと思う。

しかも、それぞれが、それぞれのストーリーを持って、共育に携わっている。それは、他のメンバーの記事を読んでいても分かると思います。

ぼくはそういう環境で、自分の過去を通した想いを、センセイプレイスのミッション『教育から共育へ』という言葉に込めて、今も働いています。

成長し、その姿で相手を励まし、本気の想いをぶつけながら、「共育」を実現していく。

それを目指す1人でも多くのメンバーを、探しています。

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