本記事は2017年のものですが、一部デザイナーから謎の熱烈支持をいただくことが多かったため、9課をよく表した記事として公式サイトより転載紹介致します。
株式会社9課は、Webデザイナーにモテない会社です。
自分で書いてて物悲しい気持ちにもなりますが、最近初めてのWebデザイナー採用を始めてみて「あ、そうなんだ」と気付きました。
9課といえば、37signalsの「小さなチーム、大きな仕事」のような組織を理想とし、資金調達は基本NG、入社ガイドを公開しては採用で自らの首を絞めるという、浮いちゃってる系スタートアップでお馴染みです。
そんな弊社ですが、代表が本厄である2017年は敢えて攻める年にしようということで、エンジニアだけでなく、初のWebデザイナー募集をも始めたのですが、これがまぁエンジニア募集に比べてモテないことモテないこと(笑)
せっかくの機会なので「なぜ9課はWebデザイナーにモテないのか?」についてまとめていきたいと思います。
何かが上手く得られない状況というのも、それはそれで新たな発見があって楽しいものなのですよ(^q^)
Webデザイナー採用で知った4つの非モテ理由
わざわざお断りするまでもないですが、ここからはあくまで株式会社9課においてのお話です。
また、ここで言うデザイナーとはWeb系であり、同じデザイナーでもWeb以外だとまた違う印象を持っています。
1.設立1年半、安定とは真逆のスタートアップ
採用を始めてみて最初に感じたのは、Webデザイナーは同じWeb系のエンジニアやディレクター諸々に比べて安定重視型な方が多いなということ。
勿論スキルアップの意欲が低いとかそういうことではありません。
近年はデザイナーにとって楽ではない時代になりつつあるので、もっぱら「成長したい、スキルを磨きたい」といった声を聞きますし、「スタートアップで裁量持って挑戦したい!」という話も結構聞きます。(これは特に若い人)
ただ、よくよく考えを聞いていくとスタートアップと言いつつも誰もが知ってるメガベンチャーだったり、大手の子会社でがっつり資金投入されてるようなところだったり、結構堅いなぁという印象。
エンジニア 「なんか超小さい会社だけど、新しい技術使えそうだし勝手に勉強するからおけ。」
ディレクター「なんか超小さい会社だけど、目指すビジョンに共感したから一緒にやるわ。」
デザイナー 「挑戦はしたいけど、ちゃんと教えてくれて且つフォロー体制もないとちょっと…」
言葉にするとこんな感じで、エンジニアやディレクターに比べて好奇心やら情熱やら野心やらで飛び込んだりはしないw
全てのWebデザイナーがとは言いませんが、社員数や企業規模、教育体制など環境の整い具合を重要視し、冒険は避ける傾向にあると感じました。
そこでいくと9課なんて設立2年程度…メンバー数は少ないわ、IPOにも資金調達にも興味ないわで、明らかにモテとは真逆の立ち位置に属していることが分かりますね!( ^ω^ )ドヤッ
【これだ!9課のモテない募集要項】
設立1年半の何処の馬の骨とも知れぬスタートアップ。
徹底した組織作り&メンバー採用へのこだわりのために資金調達はせず、少人数精鋭で活動している。
個人の裁量は大きくどんどんチャレンジ可能!しかし同時に求められる成長や挑戦の幅も大きい。
オフィスは狭い。
(´~`)< キラキラしてないガチのやつやん…
2.「ワーク・ライフ・バランス」って言葉が嫌い
今回、中途Webデザイナーの採用にあたり他企業の募集要項を色々と眺めていたのですが、正直「ワーク・ライフ・バランス」というキーワードの出現率には驚かされました。(もしくは残業ゼロ推し)
これはエンジニアの採用時には全く見かけなかった言葉です。
9課もスタートアップの癖に基本NO残業・定時帰宅でメリハリを持って仕事することを推奨していますが、そこにはあくまで業務効率を上げること、プライベートも充実化することで新たなアイデアが生まれやすい状態を作ること、そしてそれらによって仕事の質を上げ、結果として人生を豊かにすることといった目的があります。
なのでワーク・ライフ・バランスの名の下に「仕事は仕事」「会社を一歩出たら仕事のことは考えなくていい」というような打ち出しには違和感を感じますし、9課としては絶対やりたくないなぁと。
しかし、他社の様子を見る限り、そうじゃないと多くのWebデザイナーからはモテないってことなのかもしれませんね…。
ちなみに、エンジニアの採用時には「様々なことに挑戦できる」や「やりがいを感じたい人」といった、なんならハードワーク臭のするキーワードが刺さる傾向にありましたので、まさに真逆の感覚で新鮮でした。
ちなみに弊社では2人のお子様を抱えながら時短でバリバリ活躍しているママさんエンジニアもいます。
【これだ!9課のモテない募集要項】
NO残業でメリハリもって仕事をしましょう!
プライベートも充実させることで、そこで得たアイデアを仕事に逆輸入して欲しいです。
とはいえ、プライベートではデザインについて考えたくないという人には向かない会社かもしれません。
(´~`)< なぜ最後に重い一文を加えるのか…
3.一緒に組織を育てて欲しい!とか言う
小規模なスタートアップ、ベンチャーである以上はどこでも求められることだと思いますが、9課は組織理念である「創るを楽しむ」を体現すべく採用にも超絶こだわっているため、参画メンバーには積極的に組織作りへ関わって欲しいと考えています。
目先の仕事や自身のスキルアップだけでなく、より組織全体の質を上げるために自分が担えることは何か?一段上のレイヤーから一緒に考えてくれると嬉しいなぁと思ったり。
だってどうせ働くなら自分も他メンバーも早く成長できる環境で、仕事の質も給与額もプライベート時間も全部高く(多く)したいじゃないですか!
が、こういった組織作りに関心のあるデザイナーって確かにあまり見たことないかもしれません…。
【これだ!9課のモテない募集要項】
まだ出来たての会社だからこそ、一緒に組織を創ってくれるメンバーを募集!
あなたのデザインとやる気で事業の成長スピードを加速させてほしい!
(´~`)< 組織作りとかじゃなくて、デザインに集中したいんだよ…
4.オン・オフ関係なく、アンテナ張ってて当然だと思ってる
さて、3つほどモテない理由について考えてきましたが、おそらく一番はコレだと思いますね…。
ずばり、9課ではオン・オフ関係なくデザインに対する興味・好奇心が超求められます。
意外とこのハードルが高いらしく、案外オフではデザインに興味のない人も多いのかもしれません。
興味無いって言い切っちゃうとあれなのですが、同じクリエイティブ職であるエンジニアに比べるとWebデザイナーでプライベートでもインプット・アウトプットしてる人ってかなり少ないイメージです。
エンジニアの場合、週末になると自宅サーバ弄ってみたり、新しく出た技術について追ってみたり…
「●●●触って遊んでみた」系の呟きを多く見かけますが、私はこの「遊んでみた」っていう感覚に凄く共感しますし、「創るを楽しむ」が理念である9課の在り方に非常に近しいと感じています。
もちろん「プライベートでも常にデザインするべきだ!」とまでは思いません。
ただ、開発という行為が本当に好きで、プライベートでも自然にアンテナ張って楽しんでいるのがエンジニアだとするのなら、やはり9課ではデザイナーも同様であって欲しいなぁと願ってしまうのです。
…そしてこれらを強く叫んだ結果がこの非モテ状態なわけですね。分かります。
【これだ!9課のモテない募集要項】
プライベートでも新しいサービスやアプリのデザインに常にアンテナを張ってる人。
心からデザインが好きで、良いデザインは自然に収集し仕事に活かせる人募集!
"職業デザイナー"には向かない会社だヨ!
(´~`)< オフの時間くらいゆっくりさせてくれよ…
まとめ
という感じで今回は9課がWebデザイナーにモテない悲しい理由を大きく4つ書いてみましたが、
じゃあこれらの結果からウケの良い募集要項に手直しするのか?と聞かれたら、それはNOです。
確かに今回激しく非モテ募集を味わったおかげで「どんな書き方をすれば応募が増えるのか」ということは充分学習できましたが、9課としてはこの学びを元にさらにモテない募集を極めていこうと考えています。
究極に非モテであるということは、どこかに究極にベストマッチングな人がいるということです。(たぶん)
下手にハードルを下げて、お互いを不幸にする「とりあえず採用」なんてしません。
9課はひたすらに巡り合わせを待ち続けますよ…!
(´~`)< この記事書いてる時点でさらに絞られちゃってますしね…
最後に
9課はどんなWebデザイナーを求めているのか?
上記4つの非モテ理由からも見えてくるように、9課で求められている人材は現時点でのスキルというよりも、スタンス面で相性の良いデザイナーとなります。
たぶんですが、本当にデザインが好きであれば能動的に学んでゆけるでしょうし、
9課には自由に挑戦できる環境があるので、例え全くの初心者でも素早く成長出来ると思っています。
(逆に教えてもらうことに期待値がある人は合わないかも…!)
ですので、募集要項としては
◎ デザインが好きで良いデザインを見るとワクワクする
◎ 新しいことを学ぶ・挑戦するのが好き、自分でも何かを作ってみたい
◎ デザイナーの枠に囚われず、様々な仕事に挑戦してみたい
◎ 経験は浅くとも、急成長してやるという情熱がある
ざっくりこんな感じ。
上記モテない理由を見て、むしろ9課に興味を持ってくださったWebデザイナーさん、
クリエイティブが大好きで、どうせなら思いっきり挑戦できる会社に入りたい学生さん、
そしてそんな人が知り合いにいるという方(ここ大事!)、
お気軽に浮いてる系スタートアップの9課へと遊びに来てくださいね〜!