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情シスの業務って何?未経験視点から考える情シスのあり方

こんにちは。Raraです。
note始めます!と声高らかに宣言してから約半年。めちゃめちゃ更新サボっていました。
先月7月21日、Too様にお声かけいただいて情シスイベント「IT surf seminar 2023」で登壇させていただき、未経験視点から考える情シスのあり方についてお話ししました。

登壇時、Too様のオフィスで撮っていただいた写真

せっかく貴重な機会をいただいたので、登壇内容の一部を抜粋してnoteに残します。

自己紹介

実はちゃんと名乗っていませんでした。改めて自己紹介をします。
Rara改め、株式会社ROXXのコーポレートITを担当している木下ららと申します。

2年半前、当時社員数100人弱だったROXXに情シス未経験としてジョインしたのが、私の情シスキャリアの始まりです。
最初は右も左も分からなかったけど、ガンガン伸びていくHR techのベンチャーで揉みに揉まれ、2年半かけて現在地をなんとなく認識。今はより一層幅広く分からないことだらけ!になっています。
このnoteでは、そんな情シス未経験ならではの気づき、意識、考えなどなどをアウトプットします。具体的な技術には触れませんのであらかじめご了承ください。

この記事を読んでほしい方

  • 情シスって何?状態 × 未経験で不安な方
  • 情シス頑張ってるけど上手くいかない方
  • 情シスと関わりのある上司/経営層の方

情シスの業務についての考え方

そもそも情シスの業務って何?

ご存知の方はスキップしてください。
一般的に、情シスの業務は以下のような形で取り上げられることが多いです。

  1. 社員のヘルプデスク対応
  2. 情報システムの運用・保守管理
  3. IT機器の管理・キッティング
  4. セキュリティ対策
  5. IT戦略立案・実施

情シスが存在する会社にお勤めの方、情シス担当者と関わりのある方であれば、なんとなくイメージがつくのではないでしょうか。

(解説:読み飛ばしてOK)
1. 社員のヘルプデスク対応
日常的にヘルプデスク対応をおこないます。
端末が起動しない!アプリの挙動がおかしい!ネットが途切れる!ツールの使い方が分からない!など、内容は多岐にわたります。

2. 情報システムの運用・保守管理
SaaSの環境整備とかアカウント管理とかちまちまやります。
人事異動の度に裏で頑張る情シスです。
整備済み環境の運用自体はルーチンですが、整っていないととっても大変です。

3. IT機器の管理・キッティング
社員用の業務端末をセットアップしたり掃除したりしている情シス担当者の姿を見た方も多いのでは?Raraはオフィスで“端末の人”みたいな扱いを受けること、よくあります。
MDM(モバイルデバイス管理)やセキュリティツールなどを入れている場合、それらも利用して端末管理をおこないます。

4. セキュリティ対策
離席時はスクリーンロックしてー!名刺置きっぱマジやめて!って叫んでる人、いますよね。ISMSやプライバシーマークなんかのセキュリティ第三者認証の審査対応でてんやわんやするのも情シスです。
「弊社はちゃんと一定のセキュリティ基準を満たしてますよ!」という主張を信じてもらうために、ツールによる制御、ルールの整備、資格取得、周知活動、教育など、バランスを考えつつあらゆる手を使って頑張ります。
※セキュリティ部署と情シスが分かれている素敵な会社は、セキュリティ運用は情シスの管轄外になっているかも。

5. IT戦略立案・実施
IT戦略?なんだそれって感じですね!私にもよく分かりません。どんな案件も包括!何でも入る便利枠だと思っています。
DX推進、業務自動化・機械化、最新技術を活用してみるなどなど、ITに関わる改革・計画・推進は一般的に情シスの業務に含まれます。

“だがしかし、こんなものではない。
こんな箇条書きでは拾いきれない。
範囲が広すぎて定義になってない。”

きっと情シスのみなさまはそう思われるのでは?

情シスの業務は明確に定義すべきではない

と、私は思っています。
散々業務内容を羅列しておいて、おもむろに否定してしまってすみません。(とはいえ否定しているわけではありません。)
上記の一般的な情シスの業務はあくまで一例であり、すべてではありません。情シスの業務はこれ!と言い切れるものではないのです。
単に業務の幅が広いからということもありますが、何より自分が快適に、楽しく、前向きに働くには、業務を定義しない方が良いと思っています。

以下は、実際に業務を定義した場合に陥ってしまう状況です。

しんどい例

情シス業務はこれ!と言い切ってしまうと、想定外の範囲のタスクが発生した際に他責になってしまいがちです。柔軟な対応をしようにも、どうしても後ろ向きな考えになってしまうのです。

“いや、そうは言ったって、こんなのうちの業務じゃないし・・・
何でもかんでも引き受けろってこと・・・?”

そうではありません!
じゃあどうすんねん、というお話をすると、結論、

業務でなく、使命(役割)を定義する

これがおすすめです。
仮に弊社ROXXの情シスの使命(役割)を以下の通り定義したとしましょう。

「社員が快適に働ける環境を整備し、✨安心・安全のROXX✨をつくる」
※Raraが勝手に言っているだけの非公式な使命(役割)です

すると、何が来ても“私に言われても困る”ではなく、“誰かが困っている状況をどうにかせねばらならない”意識で事象を捉えらることができます。だって社員が快適に働ける環境を整備するのが情シスの役割ですからね。
対応すべき人が社内で定義されていないなら、すぐにできることなら自分がやればいいし、適任者に見当がつくなら事情を説明してお願いすればいい。得意そうな人が誰もいないなら、近しい業務の人を巻き込んで一緒に話し合って決めます。
押し付け合いでなく、協力し合いが基本になると、みんなハッピーです。

目的=使命(役割)

全社横断的に多くの社員と関わりのある情シスだからこそ、この考え方は必須だと日頃常々感じています。
理不尽さを感じたり、イライラしてしまったりしたら、いまいちど心を落ち着かせて使命(役割)に立ち返ってみましょう。相手は困っています。信頼され相談されるのはとても素敵なことです。何に困っていて、どうするのが適切なのかを考えます。
場合によってはネットの検索方法を教えてあげたり、依頼者の上司にまるっとお返しするのも手です。

情シスに求められることとは?

柔軟性

情シスの業務は、いわばIT関連の何でも屋さんみたいなものです。
挙げ出したらキリがないうえ、日々変化します。
上述の通り、目的・使命(役割)を明確化した上で、
それを果たすためには何が必要なのか?
必要なことをどう実現できそうか?
どんな手段で、どんなツールや人員が揃えば果たせるのか?
逆に今やっていることで不要なことはないか?
などなど、固定観念に縛られず柔軟に考えられる力が、情シスには重要だと思っています。頭を柔らかくしておきたいですね。

人やツールに頼ること

使えるリソースはフル活用🔥
何て言ったって業務量が多岐&莫大です。これは情シスの業務だな!私がやるべきだな!と思うタスク達をすべて引き受けて実行するのは、相当情シス人員が豊富に揃っていたり、自動化が進みまくっている素敵な会社でないと無理です。
業務委託を含めROXXの従業員が200人を超えた頃、ROXXの情シスメンバーはRaraひとりでした。ひとりになると決まった当初「え、無理じゃね?」と思ったものの、意外と何とかなったのは、できないこと・苦手なことを自分ひとりでどうにかしようとせず、人やツールに頼りまくったからです。
情シス歴浅のメンバークラスが情シス業務をひとりですべて捌くなど、絶対に無理です。確実に身を滅ぼします。
自分の苦手分野を得意としている人に頼ると、逆に自分の得意分野では頼ってもらえるような良好な関係性も構築できます。
頼れるものには全力で頼りましょう。

頑張る

しんどくてもなんとかなるから、使命(役割)をまっとうすべく頑張る✨
決して馬車馬のように働け!と言いたいわけではありません。長時間労働すれば何とかなるという過酷なお話でもありません。
ひとり情シスなんてできるのか・・・?という不安はありましたが、どうやったらできるのか?何とかする方法はあるか?どの状態なら良いのか?解決に向けて考えられたので、意外と何とかなりました。
ROXXにはありがたいことに、Raraの杜撰なメモによるタスク管理を綺麗にタスク管理ツール(asana)に移行し、Slack(コミュニケーションツール)→asana連携でストレスなくタスクをチケット化し、種類別の業務遂行率までグラフ化・モチベ向上化とともに今後のタスク優先度設定に活かせるような仕組みを、ほんの1週間程度で整えてくれるCTOがいました。おかげで現在地と目指すべき目標地点、そこまでの距離を認識でき、何を誰に任せて自分がどういう状態であれば業務を回せるのか、現実的に考えることができました。
まずは現状を整理し、取捨選択し、何をどうしたら何とかなるのか、諦めてしまいたい気持ちを抑えて頑張ることが重要です。※周りに頼りながら
そんなの知らん😭と投げ出したくなることも、きっと誰かが知っています。調べたり聞いたり試したりしていくうちに、どうにかなって自分の知識になります。
頑張りましょう!

ROXXのValueを引用したまとめ

突然ですが、弊社ROXXでは3つのValueを掲げています。

ROXXのValue

これ、よくみたら情シスに求められることそのものですね?!
ROCK = 柔軟性/BAND = 頼る/SHOW = 頑張る
断じて、このnoteは弊社のValueに合わせて計画的に構成したわけではないのですが、奇しくも完全一致してしまいました。
Raraが日々大事だなと思っていたことは、弊社では全社共通で大事にしていることでもあったということです。
根底にある目的・使命(役割)を果たすために、これら3つの要素を意識しながら行動できると、きっと楽しく前向きに働けるのではないでしょうか。
ROXXは本当に良い会社です。採用サイトはこちら

情シス未経験から伝えたいこと

未経験で何も分からず不安なみなさまへ

人に聞きまくったらなんとかなります。これに尽きます。
もちろん、ある程度調べる、資格勉強してみる、まずは自分でできることをやってみるというのは大切です。ですが、勉強が苦手な人もいますよね。私です。
詳細まで細かく調べたり、深掘って勉強したりすると時間を溶かしてしまう私は、人に質問して教えてもらうことで今日までやってきました。社内外問わず、聞いてみるとみなさん丁寧に教えてくださることが多いです。聞いてばかりで技術が身に付かないのでは?と思われるかもしれませんが、技術なんて必要に迫られればきっと自然と身に付くはずです。私は最近必要に迫られてきたので、これから業務の中で勉強します。身に付くはず。必要になった時に頑張れば良いです。
社内の人に聞きにくい・分かる人がいないなら、会社の壁を超えて情シスコミュニティなどに出向き、人脈を広げていろんな人に質問してみましょう。情シス界隈には楽しく親切な方がたくさんいます。

日々、多種難解な業務を捌くみなさまへ

本当にありがとうございます。助かっています。
みなさまが投稿してくださった技術ブログやnoteのおかげで、幾度も日常的に救われてきました。これからも何卒よろしくお願いいたします。

経営層のみなさまへ

情シスに対して、以下のような悩みはありませんか?

  • コストカットしたいのに高額なツールばかり入れたがる
  • 何を言っているのか理解できない
  • どう指示すれば良いのか分からない

共通して、両者の目線が合っていないことが問題だと思っています。
経営陣が目指すところと情シスの目指すところが全く擦り合っていないために起きてしまう問題ではないでしょうか。
指示の目的は何なのか、情シスの使命(役割)は何なのか、認識を合わせた上で、どちらかが納得できないなら話し合って、両者の目指すところを叶えるためにはどうすればよいのか、協力して考えていけると素敵ですね。
同じ会社の仲間として、同じ方向へ共に進んで行ける関係性には魅力を感じます。

さいごに

長文を最後まで読んでいただきありがとうございました。
ほぼ精神論ですが、少しでも誰かの心に響いていると嬉しいです。
ROXXのみなさま、関わりのある会社のみなさま、情シス界隈のみなさま、そして今回貴重な登壇機会をくださったToo様、いつも本当にありがとうございます。
これからも精進してまいりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

ROXX素敵だな〜と思ってくださった方へ
ぜひ一緒にROCK/BAND/SHOWを体現しましょう!

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