reynato.tokyo|レナートトーキョー
reynato.tokyo (レナートトーキョー)は、独自のスタイルに導くブランド戦略や、デジタル領域の強みを生かしたブランド体験をプロデュースする、クリエイティブパートナーです。
https://reynato.co.jp/
ここ数年でAIが身近な存在になり、今は誰もがそれっぽいコンセプトや言葉をつくれる時代と言えます。けれど意思決定の基準として常に機能し、人の心を動かす体験にまで落とし込まれているものは決して多くない。
では実際にブランドの核となり、時代が変わっても機能し続ける唯一無二のコンセプトとは何か、どのように作られるのか?
今回のストーリーでは、代表の鈴木謙輔が「本質的なコンセプト開発」について語ります。
大きく分けて2つあります。1つ目は、ブランドやプロジェクトの意思決定を一貫させる“基準”になること。
2つ目は、そのブランド独自の体験をつくる“起点”になること。つまり、ときめく瞬間を顧客と共有する世界観をつくること。
これらが揃うことで、コンセプトは単なる言葉ではなく、事業・体験・クリエイティブを束ねる 顧客との約束(ブランドプロミス)となり、社内外すべてのステークホルダーに作用します。
私たちは、クライアントの意向、課題、目指す未来、そして現在のブランド状態を丁寧に捉えたうえで、必要な言語化を柔軟に設計しています。その中心に置くのは常に、ブランドの核となるコンセプトです。
ブランドコンセプトを起点に、空間・サービス・コミュニケーション・行動指針などのタッチポイントごとにコンセプトを設定するので、すべての体験がひとつの物語上で繋がっていきます。ブランドへのときめきが、連続して生まれる構造です。
さらに、創業時から強みとしてきたアートディレクションやデザインアウトプットまで一貫して行い、体験として作用する状態まで責任を持って創り上げます。そのコンセプトが 「感じられ、使われ、愛される」 ところまで落とし込む。これが、レナートトーキョーが提供する唯一無二の価値です。
実際に担当させていただいている、バスケットボールチーム『名古屋ダイヤモンドドルフィンズ』さんのプロジェクトでも、チームの文化や歴史的背景と、現状を丁寧に捉えるところから始めました。
名古屋の人たちは、丁寧で内弁慶な一面がありつつ、地元への愛情が深い。「名古屋飛ばし」と揶揄されたり、東京や大阪に比べてイベント開催などの機会が少ないことへの反骨心も感じられるし、築いてきた歴史や独自文化へのプライドもある土地柄だと思います。
今年は国内最大級のIGアリーナへとホームが移るタイミングで、チームとしての進化を問われる重要な時期です。名古屋の気質や彼らが掲げてきたミッションを捉え直し、温かさを大切にしながらも、上を目指すという強い意思を示すために、東でも西でもなく、日本の中心から世界へ飛ぶという意味を込めた「Power from Central / どまん中から、高く飛ぶ。」というコンセプトをつくりました。
さらに、この言葉をチームの振る舞いとして実装するために、「Play like a hero」という行動指針を設計しました。ここでの“ヒーロー”は、ただの憧れの存在ではなく、誰かに手を差し伸べ、支える存在。選手だけでなく、フロントスタッフからアルバイトまで含めて、ドルフィンズに関わるすべての人がヒーローのように振る舞うことを指しています。
「名古屋のシンボルになる」というミッションは今も変わりません。言葉だけで終わらせず本気で実現するために、いちスポーツブランドから世界最高峰のエンターテイメントを提供するスポーツエンターテイメントブランドに舵を切っています。ユニフォームや映像、SNSコンテンツといったクリエイティブにおいて圧倒的なクオリティを追求するのはもちろん、音楽・アート・食など他業種とも手を組みながら、スポーツの枠を超えた「カルチャーの中心」として育てていく。そうした経済圏の再構築にまで踏み込んでいるプロジェクトです。
キャッチーな言葉や美しいビジュアルが揃うと、「進むべき指針になりそう」「他とは違う世界観が描けそう」と想像が膨らみ、一見機能するように思えます。けれど表現に至るまでのブランドへの深い理解や、体験までの設計が欠けていると、ただそれっぽい言葉なだけ。実際に空間・サービス・コミュニケーションへ落とし込んだ時に、
・どこかで見たことがある既視感しか生まれない
・価格のわりに安っぽさを感じてしまう
・顧客のときめきが弱く、関係が深まらない
などの状態に陥り、コンセプトとして機能しません。これを避けるために、前述した2つの役割「意思決定の基準になること」「独自の体験をつくる起点になること」を果たしている必要があるんです。強いコンセプトは、必然的にブランドの核に近い体験に繋がっていく。両方の役割を果たし、かつ最大限の効果を発揮できるものかどうかを追求するのが、コンセプト開発です。
絶対に忘れてはいけないのは「人の心が、実際に動くかどうか」です 。当たり前に聞こえるかもしれませんが、これが最も奥深く、難しいポイント。役割ばかりに気を取られていると、心を動かすエネルギーの創出を見落としかねません。
だからこそ、リサーチ・比較・仮説検証・インサイト抽出を繰り返し、人の行動・選択・感情を変えるレベルに達しているかどうかを徹底的に見極める。その過程で、絶対に欠かせない2つの問いがあります。
【問1. 顧客の「選ぶ理由」になっているか?】
人の心を動かすということは、顧客が持つイメージを変えたり、行動を変えるということ。例えば予算は5,000円と決めていた人が、6,000円を払ってでも買いたいと思う。これは予算以内で収めることよりも、得られる対価に価値があると思うからですよね。
顧客の優先順位を変えるのは、体験に落とし込まれた瞬間の“浪漫”だと私たちは考えています。「それでもこっちを選びたい」という感情を、コンセプトを起点に生み出せているか。
この浪漫とは、機能価値や価格などの条件を超え「めちゃくちゃ素敵だから欲しい!」「応援したい!」と感じる熱を指します。隣に並ぶ商品より高くても、遠くても、手間がかかっても、唯一無二の価値があると思えた時に人は動く。本質的なコンセプトは、選ばれる理由になるはずです。
【問2. チームと未来に対しても作用しているか?】
コンセプトは、顧客の心を動かせばいいだけではありません。
・発表した瞬間にチームがワクワクするか
・新入社員でさえ迷わず判断基準として使えるか
・5年後、10年後の変化に耐える拡張性と進化の余白があるか
社員やチーム=作り手の熱を高め、 将来の拡張性を満たすコンセプトほど、長期的にブランドの資産として機能し続けます。
ここまでコンセプトの重要性を語ってきましたが、結論はとてもシンプルです。体験に落とした瞬間にダサくなったら、すべて無意味。
他のブランドとの既視感が出たら終わり。
チームや顧客の心が動かなければ終わり。
浪漫を感じられなければ終わり。
コンセプトは、言葉ではなく「体験」で決着がつくもの。ブランドが積み重ねてきた歴史・文化・印象・思想といった資産を掘り起こし、まだ言語化されていない「ど真ん中の価値」をまずは見つけ出すこと。そこに時流を読んだ美意識と、抜け感を掛け合わせます。
そのブランドでしか成立しないコンセプトを、すべてのタッチポイントで体験として「最上位」に成立させてようやく、世界観となり顧客にとって特別な物語となります。この一連の作業を総合的に作り込むことが、コンセプト開発の本質であり、レナートトーキョーの仕事です。
私たちは、コンセプト開発を段階的な工程で組み立てていくのではなく、複数の視点を往復しながら組み立てていきます。
具体的には、
・商品・ブランドが本来持っているポテンシャルを深く知る
・ターゲットになりうる顧客を見極める
・その顧客の中でも、どのようなライフスタイルを持ったトライブ(※)なのかをとらえる
・そのトライブが浪漫を感じる体験はどこにあるのかを想像する
クライアントの特性やプロジェクトに合わせて柔軟に変化しますが、基本的に上記の視点は欠かせません。この一連を縦割りのプロセスではなく、行き来します。
※トライブ:共通の趣味、価値観、ライフスタイルを持つ人々の集まり
「自己経験」「想像力」「憑依力」の3つは、コンセプト開発において欠かせません。
主観的な自分の好みで進めるのはNGですが、自分自身の体験や、他者から聞いたエピソード、見聞きした物語などは、ターゲットの感情を想像するための大切なソースになります。そのうえで、顧客に憑依したような感覚で「遠すぎて自分ごとにならない」わけでもなく、「近すぎて面白みに欠ける」わけでもない、浪漫を感じさせる絶妙なポジションに、コンセプトのレベルを設定していきます。
これを実現するには、引き出しの多さとインプットの質が不可欠です。たくさんの人と出会い、場所を訪れ、体験を重ねる意識を常に持つことで、さまざまな角度から世界を見る力が育まれていきます。
優秀なコンセプトは、鋭いアイデアだけでは生まれません。人や場の空気に敏感で、相手の反応や感情を受け取れる感受性の高さが土台になります。これは三日三晩で形成されるものではないので、私たちは毎日ひとつでも新しい考えや感性を知るために、自分たちが日々どんなものに触れたかを積極的に共有し合います。本、アニメ、映画、旅行、食事、友人との会話、道端でふと目にした光景……各々の体験を持ち寄り、チーム全体のソースを増やしていくことも大切です。
コンセプトは、普遍性と拡張性を持つもの。体験各種は、有機的に変容していくもの。
時流を読んで、変わらないスタンスとしてのコンセプトと、変わり続けるスタイルとしての体験をどう設計するかが要です。
時代ごとに変わっていく体験価値、SNSやテクノロジー、社会の空気・温度感など、変化の兆しを掴む感性は、人によって異なります。肌感覚でキャッチするのが得意な人もいれば、文献・記事・政治・経済などの情報を精緻に読み解くのが得意な人もいる。どちらも必要であり、両者の見解が合わさることで「時代の解像度」 が高まります。
近年、ブランディングという言葉は広く使われています。SNSを軸に展開する企業、CIやロゴをつくる企業、採用を起点に広告を仕掛ける企業。どれもブランドに関わる大切な機能を担っています。
しかし私たちは、デザインやコミュニケーションだけをブランディングと捉えるのではなく、長期的なブランドマネジメントまでを含めて、ブランディングだと考えています。グラフィックを調整するなどの保守的な継続ではなく、体験の在り方そのものを更新し続ける、“変容”としての長期的なマネジメントです。
“---ing” は中期施策のことではなく、変容し続ける前提で運用することを意味しているべきだと思っています。
これからの時代に必要なのは、
・コンセプト
・アートディレクション
・体験企画
・そして、変容に対応し続けるマネジメント
これらを長期で伴走する「ブランドパートナー」 の存在だと思います。1社につき1社、専属のブランドパートナーがいる。そんな世界線があってもおかしくない、と本気で考えています。
選ばれるブランドに必要なのは、スタンスを明確にする「コンセプト」。それを、時流に合わせた「体験」としてスタイリングするクリエイティブ/アートディレクションです。レナートトーキョーは、スタンスとスタイルをつくる “ブランドスタイラー” 。私たちのタグラインには、こんな言葉があります。
Brands, be in style.
──ブランドに、時代を掴む独自のスタイルを。
そのために、スタンスを明確にするコンセプトを。
ブランドを強くするのは、奇抜さでも流行でもない。「そのブランドがなぜ存在するのか」 というスタンスと、「その魅力をどう引き出すのか」というスタイルの統合です。選ばれ続け、愛され続け、時代を超えて意味を持ち続けるために、体験として人の心にときめきが生まれる状態まで責任を持ちます。
コンセプト×アートディレクションの精度こそが、ブランドの未来をつくると信じています。
【reynato.tokyo Corporate website】