【interview / writing:ほしゆき】
コーポレートサイトだけでは伝えきれない、reynato.tokyo(以下レナート)の人格を届けていく場として生まれたこのnote。自己紹介記事を公開してから早くも3年が経ちました。
止まることなく東京のクリエイティブ業界を駆け抜け、生まれ変わり続けてきた彼らが今、どのようなチームになっているのか。この3年で変わったこと、今のレナートの強みについてお話を伺いました。
理想の「強いチーム」になった
──鈴木さん、お久しぶりです!レナートの今を伝える3年ぶりのnoteですね。
お久しぶりです!この3年で僕らもあらゆる面で変化してきたので、今回はそれを存分にお伝えできたらと思っています。
──ありがとうございます。早速ですが、鈴木さん自身が感じている最も大きな変化はなんでしょうか?
3年前に言っていた「大きい会社より強い会社でありたい」を実現していることです。まさに当時理想としていた強いチームになりました。一人ひとりの能力がかなり洗練され、チームで仕事している感覚がより強いです。お客様に提供する品質や領域も拡張してきているのが、一番大きな変化ですね。社名の通り、生まれ変わり続けています。
──「生まれ変わる」という意味が社名に込められているんですか?
はい。ラテン語で「生まれ変わる・再生する」を意味するRenatus(レナトス)を語源に、イタリアやスペイン語圏で使われている人名・Renato(レナート)に由来しています。
創業時に「この会社を何度でも生まれ変わらせ、再生させ、どんな時代にも適応させる」と心に決めてこの名前をつけました。
ブランドとしての象徴性を高めるために、スペイン語で「王」を意味するRey(レイ)を重ね、reynatoという綴りにしています。関わったお客様を王座に導く存在でありたい、という思いも込めました。
──そんな由来があったんですね。「導く存在でありたい」という想いで強くなってきた数年間、担う領域やクライアントとの関係性にも変化はありましたか?
ありました。これも大きい変化で、今僕たちは「コンセプト×アートディレクション」を専門領域として旗を掲げています。

以前はWebサイトのリニューアルなど、比較的スポットでお手伝いさせていただくことが多かったですが、今では長期的に並走し、時にマネジメントのような立ち位置で支える機会が増えてきました。
具体的にお伝えするなら、名古屋ダイヤモンドドルフィンズさんのプロジェクト。まずはチームとしてどうありたいか、どう振る舞うべきかというコンセプトから一緒に設計し、それをもとに会場演出や映像、グッズ、ユニフォーム、SNSグラフィックなど、あらゆるタッチポイントに展開しています。単にビジュアルを整えるのではなく、「社会や顧客に対してどういう体験を与えるのか」を一貫して設計することが、僕らの仕事です。
コンセプト×アートディレクションを
専門領域にした理由
──なぜ専門領域をこのふたつに絞ったのでしょうか?
僕らはこれまで、クリエイティブの強さで戦ってきたチームです。最前線で磨いてきた武器であり、お客さまにも喜んでいただいた「アートディレクション」の部分は、今後も外せない。けれど、今求められているのは単に格好いいものを作れる人ではありません。
ブランドが積み重ねてきた歴史・文化・印象・思想といった資産を掘り起こし、本質的なコンセプトを生み出せる存在が必要とされています。
コンセプトの存在意義は大きく分けて2つ。ブランドやプロジェクトの意思決定を一貫させる“基準”になること。そして、ブランド独自の体験をつくる“起点”になることです。
コンセプト開発=言葉を生み出すというイメージが強いかもしれませんが、本質は言葉ではなく体験デザインです。そのブランドでしか成立しないコンセプトを、すべてのタッチポイントで体験として最上位に持ってくる。

そうして生まれた世界観が、顧客にとって特別な物語となります。ここまで到達して、初めて「コンセプト開発」です。言葉でそれっぽいことを言っていても、実際に人の心を動かせなければ意味がありません。
──コンセプト開発するにあたって、独自の視点や強みはありますか?
視点も強みもいくつかありますが、ここで全てを説明すると情報量がかなり多くなるので、コンセプトの本質については別のnoteで話しましょうか。
1つ挙げるなら、クライアントの顧客・ユーザーに憑依した状態で、ブランドやプロダクトと向き合い続けられることですね。
ブランドが生まれた理由、社会的な存在価値、つくり手の思い。リブランディングであれば、積み重ねてきた歴史・文化・印象・思想といった資産も含めて徹底的に知る。そのうえでユーザーの目線を保ったまま、「ブランドのあるべき姿」「最も心を動かす体験」を考え抜き、ブランドと社会の最適な橋渡しをしていきます。
トレンド偏重やマーケット至上主義に振り切るわけでもなく、かといってブランドの思想や歴史に囚われすぎて社会と離れることもない。そのバランスが強みです。僕が思うに、人の心を動かす瞬間や、記憶に残る体験の深さは、常にブランドの背景にある。
深く長く続いてきたものが、新しい時代に呼応しながら姿を変え、愛され続けているのが日本・東京のカルチャーの特性でもありますよね。江戸文字に代表される日本のデフォルメ文化や、国民的キャラクター、原宿のKawaiiカルチャーなども、時代に合わせて少しずつ装いを変えながら、ずっと人々のそばにあり続けている。
日本の魅力がそこにあるように、僕らは時流に合わせて変容しながら、長く愛され続けるブランドをつくっていきたい。レナート“トーキョー”だからこそ。
▲コンセプト開発についてのnoteはこちらです
「憑依力」と「意思決定力」を鍛えた
──クライアントの顧客に“憑依”した状態で…と言っていましたが、どのようにそのスキルを育てているんですか?
まずは様々なものを見て、感じて、知って、体験して、常に自分の感情の幅を日々広げることです。「憑依力」は、コンセプト×アートディレクションにおいて絶対に欠かせないスキル。どんなユーザーの感情にも憑依して、この体験が本当に心を動かすのか?を徹底的に検証、体験まで落とし込めるのが僕らの強みです。
仕事とプライベートを完全に切り分ける社会の風潮もありますが、僕らは重点をバランスに置くのではなく、もっと感情に近い場所に置こうと話しています。社員旅行で行ったことのない場所に皆で行ってみたり、休日に各々どんなことをしてきたかをシェアしたり。
あとは憑依力の高さだけでなく、意思決定の強さを育てるためにも、最近僕が現場を離れていました。
──現場を離れていた?
1年くらい、出社するのを控えてみたんです。とはいえ組織全体の経営判断などCEOとしての役割や、僕自身が主導するプロジェクトには継続的に関わっていたので、完全に居ないわけではなかったですが。できるだけ出社せずに仕事をしていました。
強い会社になるためには、一人ひとりの意思決定力が必要不可欠です。迷ったら僕の意見を聞いて、決定権を移譲できる状態を完全に脱却する必要があったんですよね。ただこれは大前提として、チーム内の強い信頼関係があるからこそ実現できたことです。
──かつてなかったことですよね?経営者として大きな決断だったのでは?
そうですね。でも、あの時期はもう各々に意思決定を始めていたと思っていて。その決定に自信を持ちたいけど僕に聞ける状態だから、一回確認してから進むというか。自分で決めて失敗する、自分で決めて成功する機会やスピードを僕が妨げていると思った時に、踏み切りました。

かなり挑戦でしたが、その結果明らかに一人一人の能力が磨かれていて。僕が驚かされる、想像を超えるアウトプットをみんながバンバン生み出ようになったので、今まで以上に頼もしい、本当に素晴らしいチームになったと思います。
──採用面ではどうですか?久しぶりにオフィスに呼んでいただいて、初めましての方も増えたように感じました。
あ、そうですね!3年前に比べるとチーム編成は結構変わりました。ブランドの世界観を的確に視覚化できるクリエイターや、国内有数のカルチャー発信拠点で広報を担っていたメンバーなど、優秀なメンバーが入ってくれたことでチームの総合力はさらに高まっています。ただ、お客さまとの挑戦をより一層加速させていくために、引き続き採用には力を入れていきます。
僕らは実践ベースのアプローチを大切に、チャレンジの速度や密度で急成長していくスタイルです。コンセプト、アートディレクション、デザイン、プロデュースなど、自分の武器を活かしてレナートで挑戦したい方がいれば、ぜひ気軽にご連絡ください。
「コンセプト×アートディレクション」の旗を掲げて今後も生まれ変わり続けていくので、次はどんなものを生み出していくのか、楽しみにしていただけたらと思います!
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久しぶりに対面した reynato.tokyo の印象は、「会社という組織が、ひとつの生命体である」という感覚をまざまざと感じさせるものでした。他のどんな企業にもない、独特の“生き物のような存在感”。それはおそらく、チームを率いる鈴木謙輔という人物の、触れるとあたたかく、人間味に満ちた言葉から生まれているのだと思います。
彼らは時代の最前線を走る鋭いエネルギーをまとい、一見近寄りがたい印象を与えるかもしれません。けれど実際には、常にまわりの人の感情に寄り添い、理解しようと手を伸ばしている。きっと彼らと出会ったみんな同じなのだと思う、知れば知るほど好きになってしまう魅力を放つチームなのです。
note再始動ということで、これから彼らがどんな未来を描き、どんな進化を遂げていくのか。その行方を見届けられることを嬉しく思いながら、今のレナートが持つ技術と哲学をどんどん紐解いていきたいと思います。
【reynato.tokyo Corporate website】
https://reynato.co.jp/