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全てが初めて尽くし!オンライン総会の舞台裏

リノベるでは、全国の社員が一堂に会する大規模な社員総会を、春と秋の年に2回行っています。今年は新型コロナウィルスの影響を受け、初のオンライン開催となり約7割の社員が自宅から、約3割が自宅最寄りのリノベる。のショールームや各拠点のオフィスから参加しました。全てが初めて尽くしのオンライン総会、指揮したブランド戦略部部長 木内 玲奈に、その舞台裏についてお話を伺いました。

■プロフィール

木内 玲奈 Rena Kiuchi
リノベる株式会社 ピープル&カルチャー本部 ブランド戦略部 部長
コーポラティブ住宅のコーディネーター、UDS、リビタ、リノベーション住宅推進協議会の広報等を経て、2019年リノベる入社。「これからの住宅取得の当たり前をつくり、豊かな未来づくりに貢献していく」を個人ミッションに、リノベる株式会社および一般社団法人 LIVING TECH協会の広報、アウター・インナーブランディング全般をブランド戦略部部長として率いる。

Q.オンラインで開催すると決めたタイミングについて

社員総会は5月に予定されていたのですが、4月8日の緊急事態宣言・外出自粛要請を踏まえ、開催の約1か月前に「宣言が解除されても、されなくてもオンラインで開催しよう」と決定。
当時は、連休後の5月6日には緊急事態宣言が明ける、という見通しが大勢でしたが、社内では常日頃から「オンラインでできること、オンラインの価値を最大化しよう」という会話がされていたので、良いチャンスだし、万が一の心配もなくなる、ということでオンラインでの実施は割とスムーズに決まった感覚です。そこから連休を除いて実質18営業日での準備、更に最初の1週間をツール選定のやり直しで棒に振ってしまったので、実質「13営業日」での準備となりました。(笑)

Q.オンラインという初の試みで意識したことは?

今回の社員総会は、リノベるが10周年を迎えて初めて全社員が一同に会する場ということで、大変特別な会でした。オンライン開催と決まる前から「10周年の節目に、より一体感を持った強いチームとなる。」ことを目的に、「社員一人ひとりが1日を通して一体感を感じ、リノベるの一員であることにワクワクしている状態」をゴールイメージとして設定していました。
オンラインでの開催で、当初より重視していた「一体感」「参加している感」へのハードルが上がってしまったので、そこには一層こだわるように意識しました。また、オンラインでは長時間集中して視聴することは難しくなります。これまでオフラインで集まり、丸1日かけていたコンテンツを、画面越しに飽きずに視聴できるよう、極力時間短縮するということも意識しました。

Q.準備段階で工夫した点

基本的なことなのですが、次の3つを特に意識し、準備を行いました。

① 全社員が戸惑いなく参加できること
② 登壇者がスムーズに登壇できること
③ 飽きずに集中して参加できること

それぞれの具体的な内容をご説明します。

① 全社員が戸惑いなく参加できること

■総会1週間前:簡単・簡潔な「事前準備の案内」

リノベるはGoogle Meetを以前から業務で使用していた為、運営チームのメンバー含め、Zoomにあまり馴染みがない状況でした。また、若い社員が多い印象のリノベるですが、実はベテラン社員も多くオンライン会議に不慣れな人もいることを考慮しました。
具体的には、アカウント登録やセキュリティ対策など、全員に必ず実施してもらいたいことを「〇分でできる事前準備」と称し、簡単・簡潔にスライドにまとめて展開しました。

■総会3営業日前:Zoom初心者向けに「接続確認会」を開催

初めてZoomを使う人向けに「Zoomでつながってみよう!接続確認会」を開催。
ランチ時間に都合の良いタイミングで各人がアクセスできるよう、所要時間1分という気軽な会を設け、約20名が参加しました。

■当日開始30分前:全員必須参加の「ツール利用説明会」を開催

総会を開始する直前に、各種注意事項や、Zoomのビデオ・音声設定の説明、スクリーン上にコメントやスタンプを投稿できる「Comment screen」の使い方の説明の時間を設けました。ループで何度か説明を行い、遅れて入室しても説明を逃さず聞けるように配慮しました。
また、Zoomのミーティングルームにあらかじめ入室してもらうことで「ルームにロックをかけて開始する」というセキュリティ上の狙いもありました。
意外だったのは早い時間からの参加率の高さ!遅れて入室する人もいるだろうと時間に余裕を持っていたのですが、ほとんどの社員がツール利用説明会開始時刻の前に集まりました。

② 登壇者がスムーズに登壇できること

■事前の接続確認&事前リハーサル

今回約40 名の社員に画面越しに登壇・プレゼンしてもらいました。登壇者には事前に自宅など当日の通信環境でテスト接続を実施、簡単な流れの確認などを行いました。特に、長くなりがちな部門発表は、登壇者ごとにスライドの事前確認を行い、時間配分やタイムキーパーの要否を確認するなどもしています。

また、全員と登場の練習を行いました。「〇時〇分頃、〇〇さんの後、司会にお名前を呼ばれたら、ミュートを解除して名乗りながら登場する。」とちょっとしたことなのですが、自分で名乗ってもらうことでZoomの「スポットライト」が自動で当たり、画面に登壇者の顔が映るため、細かいながら大事な確認ポイントでした。また、事前に確認・練習しておくことで、皆さん阿吽の呼吸で登壇してくださり、大変スムーズに進められました!聞いている方も、聞きやすかったのではないでしょうか。

③ 飽きずに集中して参加できること

■時間短縮の工夫

これまで丸一日かけていたオフラインでの総会。オンラインでは時間短縮しながら、情報量をどう保つか、飽きずに視聴してもらうかという点に頭を悩ませました。
結果、動画活用と時間配分の見直しで、これまで懇親会含めず約8時間(昼休憩含む)かけていた会を、約4時間半(休憩3回含む)に短縮しました。

また、進行表は登壇者ごとに1分単位で作成しました。当日は、タイムキーパーがZOOMチャットで登壇者に残り時間を連絡していましたが、話しているとチャットに気づきにくいようで、途中からCommentScreenに残り時間を映すようにしました。これでぐっと進行がスムーズになりました。

BGMや、拍手喝采、ドラムロールなどの音響演出

音の演出は、場の切り替えや盛り上げ、一体感の演出に効果的でした。
特に登壇者は、反応があるから話しやすかったのではと思います。
PAと映像のスイッチングは今回プロに依頼したのですが、大正解でした!

■動画の活用

これまでの総会では、新卒入社や中途入社や昇進者などのメンバーが一人ずつ挨拶する時間を設けていました。今回は該当者に動画を自撮りしてもらい編集。休憩明けのタイミングに流すことで、進行にリズムが出て、参加者の集中力を保つのにも役立ったと考えます。メリハリが生まれると同時にこれも時間短縮につながりました。動画は人柄がわかると好評で、今後も新たなメンバーが増えたときに定番化されることになりました!

■PCとスマホの使い分け

Zoomはスマホからでも使用できますが、長時間集中して視聴してもらうためにZoomは手元のPCでイヤホンをつけて、CommentScreen投稿はスマホと使い分けてもらうようにしました。


Q.こだわったという「一体感」や「参加している感」はどのようにつくっていったのですか?

さまざまなZoomの機能やアプリを活用した企画・演出を行いました。

■登壇者にスタンプや声援を「Comment Screen」

スクリーン上にスタンプやコメントを送れる「Comment Screen」は社員から好評で、若手社員の登壇やアワードの発表などは、温かいスタンプと愛され声援が画面に舞い、特に盛り上がりました。面白いコメントに吹き出しそうになったり、感動の場面では皆と気持ちがシンクロし一層胸が熱くなったり。オンラインながら、熱量の高い場がつくれたと感じています。当初、ふざけたり集中力をそぐ要因にもなるので使用制限も検討したのですが、(若干のハッスルはありましたが‥笑)TPOをわきまえた範囲で盛り上がり、余計な心配でした。社員からは「表彰者にリアルタイムでお祝いコメントが届けられてよかった」、「オフラインでの総会以上にお互いを近くに感じられた」という感想が寄せられました。

■皆の顔を見る時間を意図的に Zoomの「ギャラリービュー」機能

基本は、司会者や登壇者など発言している人がメインに映る「スピーカービュー」表示でしたが、視聴する側もビデオをONの状態にしてもらい、休憩明けのタイミングなど「ギャラリービュー」表示で互いの顔が見える場面を意識して設定しました。

■参加者に質問を出す登壇者も Zoomの「チャット」機能

登壇者が参加者に質問を投げかけ、Zoomのチャットに答えを書き込んでもらうなど、一方的な視聴にならないような工夫も。今後、もっと取り入れていきたいと思いました。

■約40名が画面越しに登場する演出

身近な同僚や直属の上長が登壇すると嬉しく親近感がわくもの。これまでの総会では役員が登壇する場面が多かったのですが、今回は部署ごとの発表や、各種表彰のプレゼンター、受賞者など、一人でも多くの社員が画面越しに登場する機会を設けました。

■オンラインプレゼン&全社員の投票でグランプリを決定! G-Suiteを活用

リノベる。のお客様のそれぞれの住まいづくりのストーリーを共有し、全社員の投票でその場でグランプリを決定する独自の表彰制度「ストーリーアワード」。制限時間内に行われた3組の決勝プレゼンは、リアルタイムに緊張感が伝わり、その後の投票、発表で一体感と参加感がマックスに。関西、関東のチームそれぞれの応援メッセージを企画し、盛り上がりを演出しました。


Q.これから社員総会などオンラインでのイベントを検討している人へのアドバイス

社員総会終了後のアンケートでは、全体構成やツール、事務局の進行、一体感について高い満足度だった一方で、時間の長さや画面・音声のクリアさ、通信環境については改善の余地がある結果となりました。

また、今後オンラインイベントを検討されている方にヒントになりそうな、弊社社員の声をいくつかご紹介します。

「今後の全社総会も、オンラインを併用したらいい!Comment Screenは今後も使って欲しい!リアルタイムに他のみなさんを感じられて面白かった。」

「オンラインだと、オフラインで壇上に投影されている資料を目にする時よりも(Zoomの画面共有機能によって)資料が読みやすくなる。スライド内にもっと情報量があっても良かった。」

「(Zoomのビデオ表示で)顔と一緒に名前と部署名が表示されていて、把握がしやすかった。今後、社内で一緒に仕事する際に役に立つと思った。」

「十分オンラインで総会のようなイベントが成り立つと感じました。自分の会社が、この状況で変化ができる柔軟な企業だと改めて思いました。」

「世界中の人が、半ば強制的にオンライン会議に慣れざるを得なかった今の状況は、新しいサービスを生み出すチャンスだと感じました。」

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今回、オンラインで社員総会を実施してみて、課題や反省点は多々あるものの、「オンラインでもできる!」という実感を全社員で共有できたことが何よりの成果だったと考えています。

そして、特に評価された点、良かった点を振り返ってみると、いずれも、オンライン前提で内容や構成、演出を考え直し工夫したものです。それらは初めてのトライだったこともあり、事前準備を入念にしたものでもありました。
一方で、これまでの総会で行われてきたコンテンツを、そのままのフォーマットでオンライン化したものは、わかりにくさや時間が長く感じる、と言った指摘を頂くことが多かったように感じています。

これまで「オンライン化することで、失われるものが最小限で済むように」という考え方をしていましたが、オンラインの方がよかったと思う部分があったことは、大きな気づきとなりました。当然のことながら、オンライン・オフラインは特性が違う、そして手段に過ぎません。体験価値をどう高めていくかという視点がとても重要ですね。

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余談ですが、リノベるでは今年4月より、代表山下の月例メッセージ動画「Monthly Message Movie」の配信を社員向けに行っています。
これもリモートワークの導入が進む3月後半、10周年を迎える年度の始まりに改めて社員にメッセージを直接届けようと、スマートフォンで撮影したものでミニマムに始めたものなのですが、社内の反響の大きさから現在毎月行うようにしています。

4月、5月は社会情勢が刻一刻と変化し、社員は原則リモートワークといった状況でした。会社の現状共有・方針共有がコンスタントにタイムリーにされたことは、いち社員としても嬉しく前向きになれる機会となりました。映像を通して熱量や表情が伝わったり、簡単に手軽に共有できるのもオンラインのよさですね。

最後に、最近知って「これ全社総会で試したかった!」と思ったオンライン宴会に役立ちそうな海外のサービスを2つご紹介します。まだ、セキュリティ検証前なので、「おススメ!」と言い切れないのですが、こうしたサービスを活用して、懇親会にも挑戦してみたいです。

♦ ウェブ会議システム「Remo(リモ)
参考記事:テーブルを自由に移動できる「Remo飲み会」が楽しい–20人規模のウェブ飲みに挑戦

♦ バーチャルビデオチャット「Spatial chat」
画面上で近付くと、相手の声が大きく聞こえるなど臨場感あふれる体験が可能に

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