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住まいづくりはテクノロジーでどう変わる?設計・施工まで担うリノベるだからこそのプロダクトを。


リノベるのミッションには「産業との約束」というコミットメントがあり、そこには「テクノロジーとアイデアをもって課題を解決」という一文があります。その実現に向けて、いま当社がどんなことに挑戦しようとしているのか――。その取り組みの一部を、新たにプロダクト本部にジョインした照屋遼のインタビューを通してお伝えします。

リノベるが一番「カオス」だった


元々、住宅業界の人間でも、リノベーションについて知識があったわけでもなく臨んだ面接で話を聞いて、180度イメージが変わりました。リノベーションビジネスと「リノベる。」というサービスの現状と課題を聞いて、これは「面白そうだ」と感じました。

数社からオファーをいただいたなかで、最も”面倒臭そう”だったのがリノベるでした。理由は大きく二つ。一つは、テクノロジーによる課題解決が難しい領域であること。行動パターンを正規化しやすい領域であればテクノロジーを当てはめやすいのですが、建築・建設産業、特にリノベーションでは、セールス、設計、施工と非常に多くの部分を人に依存しておりパターン化しづらい。ゆえに他の産業に比べてテクノロジー化が遅れているのだと思うのですが、この課題をどう解いていくか、なかなか面白そうだと感じました。

もう一つは、サービスを担う人材の多様性。リノベるでは、営業、設計、施工管理とさまざまな分野と価値観を持つ人たちが、一つの目的に向かって協働しています。周囲のスタートアップをみるとほとんどがIT畑の人間ばかりで、そこには共通言語が存在しています。しかし、リノベるにはそれがなく良くも悪くも複雑。この課題を解くのも面白そうだと感じました。


ユーザーとの距離が本当に近い

前職でもそうでしたが、テクノロジー畑にいると“ユーザーが遠い”ことに悩まされることが多くあります。例えばeコマースであればそのプラットフォーム上に消費者が存在しますが、消費者は本当のことを教えてはくれない。だから、どうにかデータからヒントを拾って、生の声にふれる機会を作ってとにかく聞いて、そこからなんとか本質を掴まなくてはいけません。

一方でリノベるの場合は、設計者や施工管理者等が活用するBtoBのプロダクトと、その先にいるリノベーションユーザー(お客さま)向けのBtoBtoCのプロダクトと大きく2パターンのプロダクトがありますが、いずれもユーザーとの距離が近いです。ユーザーの姿や使ったときの反応・表情を、自分の目で直に見ることができる。そこは他のITスタートアップと比べても非常にユニークな部分です。作り手としてプロダクトに携わる人間にとっては、醍醐味になるところだと思います。ユーザーがすぐそばにいるので、ちょっと事実関係が分からないというときにも、「じゃあ明日、現場に行ってみようか」となる。このスピード感は魅力ですね。


リノベーションの“大変さ”を”楽しさ”に。新プロダクトsugataが目指す世界とは?

2020年1月末にsugata(スガタ)というプロダクトをローンチしました。自分でドアノブ1つから選べる自由設計は魅力ではありながら、選ぶことを負担に感じる人も多いものです。そうしたリノベーション体験を、「スマートに」「楽しく」しようというのがコンセプトです。

リノベーションでは、プラン段階で多くの写真や事例を見ながら理想のイメージを膨らませ、担当のコーディネーターや設計者とそれを具体化していくことになるのですが、これまでそのプロセスがお客様にとって負担となっているケースもありました。そうした課題を、リノベるの豊富なワンストップリノベーション実績をベースに“型化”し、お客様のお好みに合うテイストをレコメンドすることによって、新たな体験価値に転化しようという考えです。

sugataにアクセスしていただき、最初に自分の好きな空間の写真を選んでいただく。そうすると、好みにあったデザインテイストや部材・パーツの組み合わせが自動的に提案されます。提案された内容はカスタマイズでき、オプションからさらに好みのデザインを選んでいただくと、自然な流れで理想の住まいのイメージが完成。概算のお見積りも、その場で確認することができます。sugataが提案するデザインはリノベるのショールームで再現されていますので、サービスの流れとしては細かな部分など実物を見て確認することも出来ます。

お客様それぞれに最適化したリノベーション体験を提供する

sugataは言うなれば、リノベーション体験を場所と時間の制約から解放するプロダクトです。その意味でも、まずはイメージの実現をお手元の端末でしていただくというところからはじめ、例えば画像を通じたテイスト提案の精度や品質の向上、部材・パーツや、その他オプションの追加や入れ替えにより、無理なく選択肢が広がるようにしていきます。さらにアプリケーション上の表現力やリアル空間との連携を強化することで、より理想の空間をイメージしやすくしていく予定です。

将来的には、これを産業全体を支えるプラットフォームとして、リノベる以外の事業者に向けて展開することも視野に入れています。このような話をすると、リノベるの特長が希薄化してしまうのではと指摘されることもあるのですが、私はそうはならないと確信しています。人と機械のバランスの話になりますが、大前提として、機械には“文脈”を理解し、クリエイティブな提案をするのが苦手です。住まいづくりにおいては、お客様とお話するなかでたとえば将来の家族構成を想像しながら「こんな間取りがいいのでは?」と提案するなど、文脈を捉えた想像や判断が無数に求められます。こうした、お客様の人生の文脈を理解してそれを設計に落とし込むといった仕事は人がやるべきことです。ただし、大まかな条件がある程度絞れれば、そこから先は自動化できる部分もあります。何を人がやるべきで、何をテクノロジーで自動化すべきか、その判断やチューニングこそがこれからの時代の価値であり、リノベるの強みになっていくポイントだと考えています。

システムやツールという技術は、いずれ汎用化されていくものです。たとえばeコマースの世界ではAmazonの強さが圧倒的ですが、Amazonが活用している一つ一つの技術はアクセスできない存在ではありません。市場にはどの技術を“どう使うか”で価値を出し、その結果トッププレイヤーになっている企業が多く存在します。

リノベーション市場も同様です。アクセスできる情報や技術にどんどん差がなくなっていくなかで、その活用の仕方がうまい会社が、最終的にお客様に価値を提供することができる。そしてその価値とは「人とテクノロジーとの協奏で、目の前のお客様に最適な体験を提供できる」ということに尽きると思っています。

建築・建設×テクノロジーをリードする存在に

今後も様々なプロダクトを揃えていく予定です。もちろん、リノベるがやる意味のある分野にフォーカスをしていきます。一つ例をあげると、私たちの特徴であり大きな強みの一つが、リノベーションのコーディネートだけでなく設計・施工までカバーしていることです。リノベーションの“現場”を知る私たちだからこそ見えている「負の解決」に注力していきたいと考えています。例えば一般的なプロジェクト管理ツールのようなものを、車輪の再発明として当社が手がけることはおそらくないでしょう。我々は、より現場の課題解決に注力していきます。

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