中武 聡美(なかたけ さとみ)さんは、2021年入社の新卒メンバー。宮崎県出身で、中学生の頃より、臨床心理士⇒少数民族の伝統継承⇒農業と福祉の連携へと興味の対象は変化したものの、「困っている誰かが一歩を踏み出す手助けになりたい」想いを一貫して抱いてきたといいます。
そんな彼女がなぜ、農業福祉連携の卒論を書き上げた末、リジョブに入社したのか? そして日々どのように仕事に向き合い、まもなく3年目を迎えようとしているのか、話を聞いてみました。
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中武 聡美(ナカタケ サトミ):2021年新卒入社。宮崎大学 地域創生学部 出身。少数民族・障がい者など“取りこぼされがちな人、存在”をサポートする活動に心を寄せる大学時代を経て、「全社であたり前に社会に向き合っている企業」に就職したいとリジョブ入社。法人営業部の広告制作チームの一員として、日々“想いが伝わる広告”づくりに向き合っている。好きな言葉:「僕が死んだって何も残らないから、生きているそのうちは死んでたまるか。」by [Alexandros] Run Away
#「好き」は見つからなくても、「創りたい世界」を目指し続けて
はじめまして、21卒の中武です。世の中には「何が何でもこれを成し遂げたい」という、夢や理想を抱いている人と、そこまでクリアな夢は無いけれど「目指したい方向性」がある人の2通りがあると思いますが、学生時代から「自分は後者だ」と自覚していました。
生まれ育ちは宮崎県。よく県民性として「地元愛が強い」「何とかなると楽観的」と言われますが、私にもぴったり当てはまっていると思います。家族は仲良しでしたが、反面、「介護は嫁の役割」など、暗黙の了解で性別に応じた役割を求められるなど、地方ならではの息苦しい風習もありました。
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※毎年通っていた、[Alexandros]のライブ会場で。歌詞が沁みます!
祖父母の介護疲れで疲弊していく母親の姿や、学生時代の部活でのトラブルなどを通して、漠然と「苦しんでいる人、悩みを抱える人の“一歩を踏み出す”手助けになりたい」と、臨床心理士を志すように。ところが実際に臨床心理士として働く方の話を聞いたり、大学について調べていく中で「職業として臨床心理士を目指す」ことに違和感を持つように。心の悩みを解消した先にある社会課題について、もっと知りたいと思うようになりました。
そこで、当時創設2年目だった、地元の大学の「地域創生学部」を目指すことに方向転換。その学部の「地元が大好きな学生が集まり、これから創り上げる学部で、共にやりたいことを見つけよう」というキャッチフレーズが刺さったんです。
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#「消えゆく文化を残す」ために、どうすればいいか模索した大学2年時
いざ入学してみたら、同級生は熱い想いを持つ人ばかり。「地元の●●という課題を解決したい」「育った町の為に●●を成し遂げたい」など、夢や理想をしっかりと描く友人たちに感化され、私も「人生において、これだというテーマを成し遂げたい」と強く意識するようになりました。
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※大学のサークルで、海のごみ拾い&津波訓練。
そこで心惹かれたのが、伝統芸能の継承など「消えゆく文化をいかにして後世に残していくか?」をテーマに研究しているゼミでした。大学2年時には、ベトナムへ1カ月間滞在し「現地少数民族が自分たちの伝統を残しつつ、生活を営むためにお金を生み出すにはどうすればよいか?」を考え実践するフィールドワークに参加しました。この時、意外にも「発達したサービスや自分たちの外にある資源も上手く取り入れた上で、伝統とどう融合して残していけるのか?」という考え方こそが大事なのだと体感します。
例えば、現地の少数民族の本音は「自国ベトナムの方々に自分たちの文化や工芸品を知ってもらい、購入してもらうことで継続的な収入を得ていきたい」。けれど、本心はそう思っていても、遠回りのようで「外国のNGOを通して文化交流イベントを開催し、伝統に触れる機会や販路を設ける方が実は近道」といった事例を目の当たりにしました。
一人ひとりの力や個々の団体の出来る事には限りがあっても、それぞれの強みを活かして「共創する」ことで、新しい可能性が拡がっていく。そして共創の手段や外から見た強みを現地の人に伝えることもまた、外部から支援する私たちにとって大事な役割なのだと痛感し、帰国しました。
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※ベトナムインターン時に、カトゥー族の方と!
#その後、農業と福祉の連携にフィールドを移して「創りたい世界」が明確に
ベトナムから帰国し、自分は「誰と」「何を」これからの世代に残していきたいのか?と考えた時に、浮かんだのが「農業と福祉」というテーマだったんです。今は法律上、一定以上の規模の企業には「障がい者雇用」が義務化されていますが、いざ障がい者の方が企業で働くといったときに、営業やデスクワークといった従来の業務は障がい者側・企業側それぞれにとって難しいというケースも頻発していると聞き、この課題に向き合いたいと心が動きました。
7割を65歳以上が支えているという日本の「農業」と、通常の企業の仕事への就業が困難な「障がい者の方」を結びつけることができたら、これからの障がい者就労においても、よいモデルケースになるのではないか、と考えたんです。
農業には障がい者の精神面やわらげる力がある、とも言われており、大学3年時にフィールドワークを通し、「人間発達を目標とする社会的農業の事例」を共同研究しました。
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※フィールドワークで通い詰めた農園で。理解しやすく、細かな指示が書かれています。
▼共同論文はこちらから👇
フィールドワークの詳細は果てしないので割愛しますが、農業と福祉分野の連携によって、「障がいの有り無しに関係なく、働きたい人が当たり前に働ける場所をつくりたい」という想いの実現に取り組む就労グループの方々の姿や、人間発達を目標に「社会的弱者」といわれる層が困難を克服していく努力への貢献に意義を見出す人々が少なからず存在する、というところに大きな希望を見出しました。
また、社会課題を解決するには、「当事者として何が出来るのか?」を、支援する側・される側がともに考える姿勢と具体的なアクションに落とすことが大事だと肌で学べたことが、研究を通しての大きな気づきでした。何より、自分の「創りたい世界」が、「社会的に弱い立場と言われる方々の困難を取り除き、持続可能な世の中」だということが明確になりました。
研究後は、そのまま宮崎で就職するか悩みましたが、「一度は県外に出て、フラットに地元を見てみたい」と思い、地元に限定せず就職活動を開始します。
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※授業の空きコマ時間に暇つぶし。大好きな地元の海です!
#就職活動を経て、なぜリジョブに入社を決めたのですか?
学生時代のフィールドワークを通して、NPOやNGOに就業するよりも、スピード感と持続可能性の点から営利事業を行う企業へ就職したいと考えました。ただ、「サステナビリティ推進室」「CSR活動」「障がい者雇用の推進」など、表面的な情報だけでは「全社として社会に目を向けているのか」の判断しようがなく、はじめは途方にくれましたね。
社会や業界の課題に向き合った事業を営んでいること、全社であたり前に社会と向き合っていること。その2軸で企業を探していく中で、九州で開催された企業紹介イベントをきっかけに、リジョブと出会いました。
そして、リジョブが美容・介護といった「やりがいは十分にあるが、労働集約型で働きやすいとは言いづらい業界」に向き合い、業界内に生産性の向上と働き方の多様化をもたらす事業を推進していること。事業とともに途上国の方々の経済的自立支援などのプロジェクトを通して、社会に関わっていること。ボランティアやNPOでの経験を経て、事業の可能性を感じ就職した先輩が多数活躍していることなどに触れるにつれて、この会社をもっと知りたいと思うように。
説明会と面談・面接を通して、のべ7名の方々に会った中で、特に印象的だったのは「社会的弱者とか強者とか、初めから線引きしなくてもいいんじゃないかな? 目の前に困っている人がいたら、それが弱者でも強者でも助けたいと私は思うよ。」という、現在シニアマネージャーを務めるAさんからのひと言でした。
これまで「弱い立場の人を救わなければならない」と考えがちだった私にはとても新鮮で、勝手にバイアスを掛けていたんじゃないか、線引きしないことで結果的に、より広い範囲の人を幸せにできるんじゃないかとハッとしたんです。自分もその考え方を実践できる人になりたいと、入社を決めました。
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#入社後は採用支援チームを経て、法人広告制作チームに異動。仕事のやりがいは?
2021年に新卒入社してから、研修期間を経て企業様の採用支援チーム配属になりました。チーム最大の目的は、リジョブの求人サイトを通した企業様と求職者の「マッチング数(採用決定数)」を増やすことです。企業様の求人管理画面の「試作開発・改修担当」と、直接企業様の採用活動を支援する「オペレーション担当」があり、私は主にオペレーションを担当していました。
サービスを創る「マーケティング」、サービスを広める「営業」に対し、企業様とリジョブを結ぶのが「採用支援」というイメージでしょうか。「採用成果」を上げることがゴールであり、企業様および、社内でも多くの部署と関わる中で、一番学びになったのは「相手に伝えるべきことをきちんと伝え、真摯に交渉する」という姿勢でした。
その後、法人営業部へ異動し、美容業界をけん引する大手企業の求人広告制作を担当するように。営業担当者と連携をしながら広告原稿の改善を行い、企業様の魅力を最大限に引き出すこと、求職者様に正しく伝わる求人を作ることを通して、企業様と求職者様の質の高い結び目を創り続けることを、チーム理念としています。採用支援チーム時代に培った企業様の想いを「聴く力」や交渉力が、広告制作にも役に立っていると感じています。
多くの人にとって「職業・職場を決める」ことは、とても大きな選択だと思います。美容・ヘルスケア業界は、人の手を介して人に優しさや心の豊かさを届ける素晴らしい業界ですし、そこに従事する方々にもまた、心豊かであってほしいと願っています。
私たちの求人サービスを通して、美容・ヘルスケア業界で働く選択肢が質・量ともに増える事で、業界に従事する方がより自分らしく働き続けられる世の中を創っていきたい、取りこぼされる人がない世の中に近づいていきたい、そう思います。自分が関わる求人広告を通して、少しでも業界の底上げにつなげることが出来たら、とても嬉しいですね。
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※チームマネージャーの元美容師:Yさんと。みんなが慕う、頼もしいマネージャーです!
マネージャーのYさんからは「中武さんが来てくれて、チームがより明るくなりました。求人広告制作の背景を含めて深く理解しようという姿勢や、営業メンバーと密にコミュニケーションを取りながらチームを引っ張っていってくれるところに、とても助けられています。」、21卒同期からは「仲間想いで困っている人を見過ごせず行動するところや、ユニオンシップだけでなく最近はキャプテンシップも発揮してみんなをまとめようと精一杯頑張っているところが素敵な同期です。」と、頼りにされている中武さん。社会人ならおそらく、誰もが一度は経験する「部署異動」を糧にして成長し、最近は全社の新プロジェクトにも携わっています。
「リジョブは自分にとって“想いを正直に伝えらえる場”です」という中武さん。だからこそ、リジョブの求人サービスを「こんなサロンを創りたい」「自分の特性や経験を活かしてこんな風に活躍したい」といった、企業側・求職者側それぞれが想いを伝え合い、その想いが結ばれる事業にしていきたいと人一倍思っています。
入社を決めるきっかけとなった、シニアマネージャーAさんからの「“困っている誰かを助けたい”という想いを大事にして、まずは目の前の仕事を通して、関わる人を幸せにしていける力を身に付けて欲しい」というあたたかいエールを胸に、3年目はさらに大きく羽ばたいてください!