山田 倫之/Web事業企画開発本部 企画開発部 次長 兼 サービスデザイン課 課長
大手ゲーム会社出身。20年近くゲームプランナーとして活躍。ディレクター、プロデューサーとしてのキャリアを積んだのち、2021年にクイックへ入社。サービスプランナーとして社内の基幹システムの開発を担当。現在、Web事業企画開発本部 企画開発部 次長 兼 サービスデザイン課 課長として、組織マネジメント、メンバーマネジメントを手掛けている。
「課長など、組織マネジメントの役職に就くか」
「このままプロジェクトメンバーとして専門スキルを磨いていくか」
キャリアを重ねてくるとこのような迷いを感じる方も多いはず。
クイックでは、そのどちらも自分の希望や適性に応じて柔軟に選ぶことができます。
今回は、Web事業企画開発本部で組織運営に関わる山田に、クイックのキャリア選択の柔軟性について語ってもらいました。
前職では一貫してプロジェクトメンバーとして活躍
ーー山田さんのご経歴を教えてください。
新卒からクイックに入社するまでは2社経験しています。約20年、ゲームを制作する会社で勤務しておりました。
メインのキャリアはゲームプランナーです。決められたテーマに沿って、「どのようなゲームにするのか」を考える仕事です。
その後ディレクターという、いわば開発責任者を経て、最後はプロデューサーをしていました。これは、予算管理なども行う売上責任者で、プロモーションなども含め「どう売るか」までを考えるポジションでしたが、いずれも「プロジェクトメンバー」として経験を積んできました。
その後、元同僚からの誘いをきっかけに、「ゲームで人を幸せにしたいと思って今の仕事をしていたけれど、“やりがいのある仕事”を紹介する人材業界の仕事だって人を幸せにできる」と考え、2021年にクイックに入社しました。
ーー課長のような組織運営側の役割を担ったのは、クイックに入ってからなんですね。
そうですね。実は2社目の会社で、組織のマネジメントをやってみないかとお声かけをいただいたことはあったんですよ。個人的にもいつかやってみたいなという気持ちがありました。
でも、その時の会社の組織マネジメントって、部署の所属メンバーを異動させられないように抱え込んだり、会議が荒れないような根回しをしたり…といった社内調整がかなりの比重を占めていたんですよ。
生え抜きの社員がいる中で中途は立場も悪いし、普通にやっても勝てないなと…。そもそも、愛されるゲームを作っていきたいだけなのに、社内調整で疲弊して、ゲーム作りに携われなくなるのは本意ではないのでは?と思いました。
そんな状況で組織運営側になったとしても、本当の意味で組織マネジメントの力がつくのかなと思って、その時はお断りしました。
プロダクト制作でも、組織運営でも、「共通項」は多い
ーークイックに入社後は短期間で課長になったそうですね。
そうですね。入社後は介護向けの基幹システム開発のサービスプランナーとして、プロジェクトをリードする役割を担っていました。入社後1年半ほどたった時、組織をまとめる課長職へのお声かけをいただきました。
元々組織運営に携わってほしい、という話があったのは確かですが、思ったより急だったこともあり、本当にびっくりしました。「早!マジか!」って心の中で思っちゃいました(笑)
個人的には、人材紹介業での経験がない中で急にマネジメントするわけにもいかないから、まぁキャッチアップには3年くらいかける感じかなと思っていましたね。驚きでしたが、せっかくの機会なのでお受けしました。
ーープロダクト制作から組織運営側に移ったことで、どんな気づきがありましたか?
それが、意外と共通項が多いなと感じています。
メンバーの適性を見て、それに合うアプローチをとりながら「完成形」に近づいていくという根幹の部分は、前職でのゲーム制作と、現職の組織作りとで、とてもよく似ているなと思いました。
その「完成形」自体は、ゲームでは「おもしろいゲームをユーザーに届ける」、組織運営では「みんなが生き生きと働ける環境を作る」とそれぞれ異なります。ですが、そこに近づくためのアプローチ方法はとても似通っていました。
また、ゲーム制作の時代に思っていた、「こういうシステム作るのはあの人が得意だな」とか、「あの人があれやりたいって言ってたな」といったメンバーの希望や適性に応じたポジションを考案する視点は、組織運営においても共通していましたね。
だから、ゲームを制作していた時の感覚やノウハウを生かすことができているなと思っています。
ーー「プロダクト制作と全く違うな」というのはなかったんですか?
ありましたよ。一番違うのは、時間軸の考え方ですね。
ゲームなど何かのプロダクトを作っている場合、すぐにアウトプットが出てきます。だから効果測定も短期間で行えます。
組織運営はそうはいきません。例えばとある制度を変えたとしても、一週間で効果が出てくることはないです。
だから、効果の見極めは大事です。効果が出るのが1年後なら、その間パフォーマンスが上がらない状態が続きます。もちろんそのまま「効果が出ない」恐れもあるわけです。
そのような状況で本当にこのままでいいのか?もっといい方法がないのか?というのはいつも考えていますね。トライ&エラーの頻度は高いです。
人生を豊かにするためのキャリア選択をしてもらいたい
ーー山田さんのようなキャリアの変更はよくあることなのでしょうか?
頻繁ではないですが、結構あります。
例えば、私をクイックに入社するきっかけをくれた前職からの同僚は、元々サービスプランナーで入社し、プロダクト制作に携わっていましたが、一度組織運営側に移り、そして再びプロダクト制作に戻ったという経緯があります。
あと、デザインスキルの高いイラストレーターがいるのですが、彼の場合は一度、組織運営側としてデザイナーチームをまとめる役割を担っていただきました。
しかし、本人と話をする中で、やっぱり現場でモノづくりをしたい!という要望を聞き、組織側としてもその方が、「よりご本人の力を最大限に発揮してもらえそう」ということで、今では改めてクリエイティブ制作で活躍いただいています。
上記とは少し違うキャリア変更の事例だと、職種チェンジの例もあります。未経験でマーケターとして入社したメンバーは、業務の中で、本人のご意向や適性を考えたときに、「プランナーの方が向いているのでは」という結論になり、職種チェンジにトライしたところ、今ではリードプランナーとして大活躍してもらっています。
このように、クイックではスキルやキャリアをどんどん積み上げていった時に、①組織のマネジメント、②サービスの企画・プロダクト開発のリード、あと、ここの例では示しませんでしたが、③プレイヤーとして高い専門性を発揮するエキスパートの道もあって、この三軸を、その時の会社や組織の状況、本人の意向の変化などから、その都度最適な選択をすることができます。
ーー 一般的に「キャリアアップ」というと、「プレーヤーから組織運営側に移ること」を想像しますが、クイックではその枠に収まりません。
どうしてそのようなキャリアの選択ができるのでしょう?
クイックでは「役職機能論」という考え方を大事にしているからです。
Web事業企画開発本部の役職には、部長や課長のほか、プロジェクトのリードではプロデューサーやプロダクト・オーナー(PO)などがありますが、それはその役職が偉いというわけではなく、単にその役割(機能)を担っているだけという考え方をしています。
私も、次長であり課長ですが、それはクイックの中でその役割が必要だからその役職を「演じているだけ」という意識で働いています。
上でも下でもないのですから、本人の希望や適性によって課長からPOになることもあるし、数年したらまた戻って課長になることだってあります。
ピーターの法則ってあるじゃないですか。「能力が評価されて出世する組織では、個人が有能である限り昇進を続け、最終的に自身の無能さが露呈する役職に到達してしまう」という法則です。
これは、いわゆる「出世コース」が上に一直線だから起こることだと思うんです。でもクイックは上も下も、横にも行けるのが強み。ピーターの法則が当てはまらない組織を目指しています。
ーーキャリアを柔軟に考えているんですね。
そうです。キャリアとは人生を豊かにするための手段です。例えば、その人の人生の目的地があったとして、その目的に向かうどの道を歩いていくか、これがキャリアだと思っています。
それは平坦な道かもしれないし、急な坂かもしれない、人生の目的地が変わることもあります。キャリアチェンジはその分岐点に当たります。どんな道を歩んでいきたいか、どんな目的で生きていきたいかによって、分岐点ごとに進み方を変えるのもいいと思っています。
クイックでは、そうしたメンバーの人生を豊かにするためのキャリア選択の支援をしていきたいと考えています。
ーー会社としては売り上げや利益が大切なはず。どうしてそんなにもメンバーのことを考えた方針が取れるのでしょうか?
もちろんクイックも会社の売り上げや利益を大きくしたいと思っていますよ(笑)
だからといって、会社都合で不本意なことや苦手な仕事を任せられたら、成果は100点満点中、70点、60点に…もしかしたら、もっと低くなってしまうかもしれない。
だったら適材適所に、やりたい仕事に全力を注いでもらいたいなと考えています。その人が「やりたい!」とか、「得意だ!」と思えることをやってもらえば、100点や120点の成果が期待できますから。
メンバーもやりたいことができて、会社も高い成果を上げられる。こうすることで、会社、メンバーどちらかではなく、両方でメリットがある状態にすることができます。
ーーちなみに、山田さんはプロジェクトに戻って活躍したいなと思うことはありますか?
もちろん、今でも思っています。
実は、課長職へのお声掛けをいただいたときに「私のこれまでのキャリアで積んだノウハウなど、組織づくりとして活用できること全てを出し終えたら、次の人にバトンを渡して、また現場に戻りたいです」と伝えました。
組織運営の経験はしてみたいとは思っていましたが、それはそのポジションに就くことが目的ではなくて、クイックの「事業を大きくしたい」という夢があって、その夢の達成のためにまずは「組織を強くすること」が手段だと思っていたからです。
なので、Web事業企画開発本部や会社を大きくしたい、もっとより良い形にしたい…そういうその先の夢がある人が組織運営に向いていると思います。その意味で、私も自分の役割を終えたらプロジェクトに戻って、またどんどんプロダクトを制作したいなと思っています。
組織にとっても、その時のフェーズや状況に応じて組織運営のメンバーが変わっていくのは、事業や組織が進化をしていくうえで必要だと思っています。
夢や目標に向けて、自分の能力を生かしたいという人に来てほしい
ーー最後に、どのような人にジョインしてもらいたいですか?
自身の今後のキャリアについて、やりたいことはあるけれど、今の会社では実現できないかも?と思っている人は、クイックに入ることを、その「やりたいこと」を実現するためのきっかけの一つにしてほしいと思っています。
私としても、「転職してよかった」「転職して新しい自分が見つかった」と、表面上ではなく心の底から思えるようなフォローをしたいと思っています。
今でもクイックは成長途中。完成していません。だから、もっと組織をよくする必要がある。歩みは止めてはいけない、世の中の流れにもついていかないといけないと思っています。
「事業を大きくしたい」とか、「ユーザーに良いものを届けたい!」という夢や目標があって、それに向けて今まで培った自分の能力を生かしたい!という人は是非来てほしいですね。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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