コロナ渦以降、私たちはオンラインで過ごす時間が長くなりました。その中で、ネット記事を検索したり、SNSで様々な情報を収集する機会も増えたのではないでしょうか。当社では、2014年のキャリアパークローンチを機に、複数のメディアを運営する会社となり、ユーザーに必要な情報を提供してきました。
今回のインタビューでは、そんな事業の根幹であるメディア運営の神髄に迫りたいと思います。就職領域のメディア(キャリアパーク、キャリアパークエージェント、就活の未来)の運営に携わる就職支援事業部リードマーケティンググループ(以下、LMG)マネージャーの長友駿さんに、メディア運営のリアルを伺いました。
社員紹介
■就職支援事業部 リードマーケティンググループ
マネージャー 長友駿
PORT新卒入社。日南オフィスでキャリアパークのライターとしてキャリアをスタート。その後、当初は東京オフィスで1年間の長期研修という形で東京出張。クライアントサクセスグループ(以下、CSG)で、未経験ながらもマーケティング業務に従事。2〜3年目はSNS運用やランディングページ(以下、LP:広告等でユーザーが最初にアクセスするページ)の作成など、集客周りで幅広く業務を担当。
4〜5年目はCSGのマネージャーとして、日南オフィスの社員を含め20名近くのメンバーをマネジメント。6年目(2021年11月現在)はLMGのマネージャーとして、就職領域メディアの運用および会員獲得業務を中心に従事。
当社では就活情報メディアを複数運営しております。就活生が知りたい情報をWebコンテンツで用意し、次のアクションまでサポートする役割を担っています。就活生の動きに対して、当社の動きを下記の図にまとめました。
図1.就活生の行動プロセスと当社の動き
就職領域メディアに掲載しているコンテンツが出来上がるまでの流れを教えてください。
LMGでは図2のメディアを運用しており、記事コンテンツについては図3のような流れで進めています。
記事は担当ライターが好き勝手に書くのではなく、トレンド(検索されるキーワード)とSEOキーワード(以下、SEO:検索された際に上位に掲載されやすいキーワード)を決めてから記事作成を始めます。キャリアパークを立ち上げて以降6年以上SEOに関するノウハウが蓄積されており、就職領域では他社に対する強みとなっています。
記事だけでなくTwitterやInstaglamなどのSNS運用、LPや動画コンテンツの運用にも取り組み、毎月変化するGoogleアルゴリズムアップデートに対応できるように日々新しいジャンルのコンテンツ作成にもチャレンジしています。
図2.ポート株式会社が運営するキャリア領域の主要メディア概要
図3.記事コンテンツ作成フロー
ポートのコンテンツ戦略とその中で大切にしていることを教えてください。
基本的にSEOライティングによるコンテンツ作成になります。記事コンテンツは、ノウハウ系が多く、就活の未来では5000記事以上が公開されているため、ユーザーの様々な興味に対応できるようにしています。コンテンツ作成においては、特に「ユーザーファースト」という姿勢を大事にしています。「自分が書きたい記事、伝えたい内容」ではなく、「就活生が見たい情報を、いかに分かりやすく伝えるか」にこだわってコンテンツを作成しています。
SEOを意識することも大事ですが、ユーザーの興味に応えて次の一歩を踏み出せることを目指しています。ユーザーファーストであり続けるためには、ユーザー理解が不可欠なので、SNSやアンケートによるユーザーの一次情報はもちろん、定期的にキャリアパークを利用された就活生に対してインタビュー等を実施しています。社内でも学生アルバイトの方がいらっしゃるので、そちらの方々にヒアリングやアンケートを取ることもあります。読者の立場に立って、本当に不安が解消されるか、本当に気になったことが知れるか、そして次の行動を促せるか確かめながら、日々コンテンツを作成しています。
検索キーワード(社会の興味)は季節性の変化がある程度で、毎年大きな変化はありませんが、SEO(Googleや社会からの評価)は変わっていきます。かつて評価されたものが評価されなくなることは避けられないので、既存コンテンツのアップデート(コンテンツのリライト)、新規コンテンツの作成(新規メディアの制作、新規チャネルの開拓)は同時並行で進めています。
図4.LMGが大切にする価値観
コロナの影響でオンラインの時間が増えましたが、そんな社会情勢の中でインターネットメディアが社会から本質的に求められていることは何だと思いますか?
就職領域に限らず、ユーザー1人1人に合った情報にアクセスできる環境を整えることだと思います。以前は大学のキャリアセンターなどを利用して就職活動を行う人も多くいましたが、コロナの影響で、オンラインでの情報収集ニーズが高まり、ウェブコンテンツを利用する頻度が高まったように思います。
ITリテラシーの高低に関わらず、必要な情報にアクセスした上で次の行動に踏み出す後押しをする事がポートが提供するコンテンツの本質的価値だと思うので、そこはブラさないようしていきたいと考えています。
社会課題の解決に向けた日々の業務への向き合い方や今後の展望を教えてください。
社会課題の解決を目指すポートができる取り組みは、ユーザーが知りたいことを検索した際に質の高い情報にアクセスできるようにすることです。残念ながらインターネット上には、SEO対策に偏ったユーザーの意思決定を妨げるコンテンツも存在しています。私たちは社内のキャリアドバイザーなどのプロに監修してもらい、ユーザーが次のアクションに踏み出せるような高品質なコンテンツの作成に取り組んでいます。
ユーザーの役に立つコンテンツを1つでも多く検索上位に掲載される環境作りに貢献することが私たちができる社会課題の解決への道です。この姿勢をブラさず続けていければ、ユーザーに選ばれるメディアになっていくでしょう。
あとがき(取材・執筆 十一智教)
実際にメディア運営をどのように行っているのか、理解が深まるような内容だったのではないでしょうか?
コンテンツの作成やDMの作成などで就活生にアプローチする人、学生さんと面談をしたり電話を掛けるなど就活生と直接対峙する人、企業の新規開拓や既存顧客の営業など企業にアプローチする人、など当社には様々な業務がありますが、どの仕事も最終的には社会課題解決への取り組みに繋がっていると感じました。