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出典:『品質保証のプロフェッショナルへ、若手リーダーの決意 | ポールトゥウィン株式会社
掲載日:2025-05-28
大学でのロボット開発からQAエンジニアへ。ポールトゥウィン株式会社のQAソリューション事業部QAサービスグループで活躍する中村は、テスト実施の精度と速さで高い評価を得ています。5月からはリーダーとして新たな一歩を踏み出す中村の仕事への想いを聞きました。
人の役に立ちたい思いとQAの出会い
大学時代、私はロボットメカトロニクス学科に所属していました。そこで取り組んでいたのが、筋電で動くロボットアームの作成です。このプロジェクトは私にとって大きな挑戦でした。
ロボットアームの開発は、大きく3つの課題に分かれていました。まず、既存のロボットアームを改造して、センサーを実装できる素体を作ること。次に、筋肉を動かす際の電気信号を読み取るセンサーの選定と電極の設置位置の決定。そして、センサーからの入力を角度に変換してアームを動かすプログラミングです。
試行錯誤の末、左右移動と上下移動を実現するために3点のセンサーを設置し、ペットボトルを運ぶような基本的な動作ができるようになりました。この開発過程で、テストやデバッグの重要性を身をもって経験することになります。
就職活動では、自分のやりたいことや考え方と同じ方向性のIT系企業を探していました。多くのSE(システムエンジニア)系、開発系の企業を見る中で、当社の説明会に参加したことが転機となり、そこで初めて品質保証(QA:Quality Assurance、以下QAと記載) という職種を知ったのです。
私には「人の役に立ちたい」という思いがありました。QAという仕事は、まさにその思いとも重なるものでした。また、趣味のゲームを通じておもしろい挙動を見つけることが好きだった経験や、大学でのロボット開発でのデバッグ経験が、自然とQAという仕事への興味につながっていきました。
入社を決めた大きな理由の一つは、会社見学での経験です。QAチームとMSP(マネージドサービスプロバイダ)の現場を見学させていただいた際、チーム内の風通しの良さやコミュニケーションの活発さに強く惹かれました。実際の働く姿を見て、この職場なら自分も成長できると確信しました。
当初、当社はゲームデバッグが有名な会社というイメージを持っていましたが、面接などで関わっていくうちに、QAを軸としてさまざまなIT系サービスを展開している企業でもあるのだと理解を深めることができました。また、残業が少ないという環境面や、多様な案件で経験を積めるというキャリア面でも、入社を決める後押しとなりました。
おせっかい焼きの私の性格と、人の役に立つQAという仕事。そして、チームの雰囲気の良さ。これらの要素が重なり、当社への入社を決意したのです。実際に入社後の働き方も、私が思い描いていたイメージ通りでした。
新たな一歩を踏み出して ~入社後の学びと成長~
入社してすぐに2週間の社会人研修があり、その中でとても印象に残っている経験があります。ITウィークというイベントに企業として参加させていただいたことです。さまざまなIT企業のブースを見学して回り、自分の目で業界の最新動向を知ることができただけでなく、名刺交換を通じて会社の営業活動にも貢献する経験ができました。さらに研修期間中にはQAエンジニアとしての基礎も学びました。1週間かけてテスト実施のプロセスについて学び、実践的なスキルを身につけていきました。この時の学びは、今の実務においても大いに役立っています。
研修を終えた後は、QAサービスグループに配属となり、テスト実施を主な業務として担当することになりました。最初は基本的なテスト業務からスタートしましたが、次第に業務の幅を広げていくことができました。とくに最近では、AIを用いたテスト自動化の業務にも携わらせていただけるようになり、技術的なスキルも着実に伸ばすことができています。
実は、私がテスト自動化に関わるようになったきっかけは、お客さまとの日々のコミュニケーションから生まれました。私がコーディングに関する知見も多くはないですがあるということをお客さまとお話しする機会があり、若手である私に成長の機会を与えていただけることになったのです。お客さまの温かいご配慮のおかげで、テスト自動化という新しい分野にチャレンジすることができました。
振り返ってみると、入社後の研修で得た経験は、単なる業務スキルの習得以上の価値がありました。とくにITウィークでの経験は、業界全体を俯瞰的に見る視点を養うことができた貴重な機会でした。また、お客さまとの関係構築の中で新しい挑戦の機会をいただけたことは、私の成長にとって大きな転機となりました。
日々の業務を通じて、テスト実施の基本をしっかりと身につけながら、徐々にテスト自動化という新しい分野にも挑戦できる環境に恵まれています。入社からこれまでの道のりを振り返ると、着実にステップアップを重ねることができていると実感しています。
挑戦と成長を重ねながら築き挙げる信頼
現在はQAソリューション事業部QAサービスグループに所属し、主にテスト実施の業務を担当しています。部署のミッションとして「品質保証のプロフェッショナルとして、クライアントの課題を的確に解決し、信頼性の高いソリューションを提供する」ということを掲げており、私もその一員として日々業務に取り組んでいます。
テスト実施者として、精度と速さの両面で高い評価をいただき、案件先との契約を長期的に継続できることになりました。この評価をいただけた背景には、日々の業務におけるさまざまな工夫があります。テスト実施前に必要な資材を準備し、システムの変更内容などの情報を事前に把握してから作業に取り掛かるようにしています。また、仕様の判断が難しい場合には、すぐに問い合わせを行うことで、手戻りを防ぎ効率的に業務を進められるよう心がけています。
現在では、案件先のチーム規模も拡大し、設計者が作成したテストケースのレビューや自動テストに関する問い合わせ対応なども担当するようになりました。5月からはリーダーとしての役割も任されることになり、新たな挑戦を控えています。前任のリーダーから業務の引継ぎを受けながら、これまでのサブリーダーとしての経験を活かして、チームマネジメントにも取り組んでいく予定です。
しかし、QAとしての業務において、すべてが順調だったわけではありません。テスト段階で発見すべき不具合を見逃し、市場不具合になりかけてしまった経験もあります。幸い、別のメンバーが事前に検知してくれたおかげで大きな問題には至りませんでしたが、この経験は私にとって大きな教訓となりました。
この失敗を機に、テストケースに明記されていない場合でも影響範囲に含まれる部分は確認を行う、過去の事象を踏まえてデグレ対策のテストケースの追加を検討するなど、より慎重な確認プロセスを心がけるようになりました。また、画面表示の確認時には必ず元のデザインと比較検証を行うなど、基本に立ち返った対策も実践しています。
学生時代と比べ、とくに情報を収集・分析する能力が大きく向上したと感じています。不具合報告の際には、過去の類似事象の有無、仕様との整合性など、さまざまな角度から情報を収集し精査する必要があります。日々のテスト実施やケース作成、レビュー業務を通じて、この能力は着実に成長していると実感しています。
テスト設計や自動テストのメンテナンスにおいても、常に元々のテスト観点を意識しながら修正や追加を行うよう心がけています。テストの本質的な目的を見失わないよう、細心の注意を払いながら業務に取り組んでいます。
テスト自動化のスペシャリストをめざして
これからの目標について、私は短期的にはテスト自動化のスキルを磨いていきたいと考えています。現在使用しているコードベースの自動テストツールをマスターすることが、今年の具体的な目標です。案件先で実際に触れている自動テストの構造を学びながら、eラーニングも活用して知識を深めていく予定です。
とくに、Selenium、Cypress、JUnit、Playwrightといったテスト自動化ツールの習得に力を入れていきたいと思います。これらのツールを使いこなすことで、手動テストの工数削減と品質向上の両立を実現できると考えています。
中長期的には、案件先でのリーダー業務を続けながら管理業務のスキルを磨き、さらにテスト自動化の経験も積んでいきたいと考えています。テスト自動化ができる案件リーダーという、ハイブリッドな人材になることが私の目標です。
もちろん、この目標を達成するためにはさまざまな課題があります。とくに時間とリソースの配分が重要になってきます。これを解決するためには、チームメンバー全員でテストを作っていける環境づくりが大切だと考えています。メンバーひとりひとりが担当業務のポイントごとに自動テストをメンテナンスできるようになれば、より効率的な業務遂行が可能になるはずです。
私の所属する会社の魅力は、QAエンジニアとして多様なスキルアップの機会があることです。案件先ごとに使用するツールや求められるレベルが異なるため、常に新しい学びがあります。また、上長に相談しやすい環境があり、自身のめざしたい方向性に合わせた案件にアサインしていただけるのも大きな特徴です。
これから入社を考えている方へメッセージをお伝えするとすれば、環境の変化に柔軟に対応でき、新しいことを積極的に吸収できる方に向いている職場だと思います。とくにQAの仕事では、お客さまとのやり取りが多いため、コミュニケーション能力の高い方が活躍しやすい環境です。
実際の業務経験からも、技術力はもちろんのこと、それ以外のソフトスキルも重要だと実感しています。案件先での評価は、メイン業務以外の能力も大きく影響してきます。QAとしてスキルアップしたい方、人の役に立つことが好きな方、広い視野を持ってコミュニケーションができる方に、ぜひジョインしていただきたいと思います。
私自身、技術力とコミュニケーション能力を兼ね備えた先輩方の姿に刺激を受けています。とくに、仕様変更やスケジュール変更への柔軟な対応力、新しいツール導入の提案など、技術的なリーダーシップを発揮される姿は、大きな目標となっています。これらの点は現在の自分に足りていないと感じるため、積極的に学び、私もチームの品質向上に貢献できる存在になりたいと考えています。