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巨大SNSの歴史

この寄稿について

現在React社ではPoisyという位置情報SNSをローンチしていますが、
これまでのSNSは5年周期ほどで栄枯盛衰を繰り返している分野でした。
巨大なSNSの栄枯盛衰を振り返ることで、何かヒントになればと思います。

メインストリーム

FriendSter

- 概要
- 他メンバーとの交流、交流に伴うオンラインのコンテンツやメディアの共有をするサービス。
- 新たなイベント、バンド、趣味に出会ったり発見したりすることや、
- 他のメンバーのプロフィールや繋がりを通してビデオ、写真、メッセージやコメントの共有することも可能
- 特徴
- よくある出会い系から進化した点が「ネットワーキング」
- ある会員が友達を勧誘して,その友達がまた友達を勧誘して・・・
- という形で,芋づる式に会員を増やしてゆくコミュニティ・サイトの先駆けであった点。
- あと、辿れる友達は友達の友達の友達の友達までだったらしい。
- 招待制を取っていたらしい。
- 歴史
- 2002年?? カナダの創業者がサービスリリース
- これ以前にも小規模SNSは存在していたが、ここから巨大なSNSが主流となる。
- 名称としてはNapsterというP2Pのファイル共有サービスから取って来たらしい。
- 2002年?? サービス開始数ヶ月で会員数が300万人を突破
- 2003年?? Googleから3000万ドルのオファーを断る
- 2004年4月 MySpaceに抜かされる。
- MySpaceリリースからわずか7ヶ月
- 2006年?? 米国ユーザーはほとんどいなくなった。
- 2007年12月 日本語対応
- 当時月間ユニークユーザー(UU)数は2,800万人
- 2008年?? アジア圏を中心にユーザー数は1億1,500万人を突破。
- 2009年9月 サイトを大幅リニューアル
- 2009年12月 マレーシアのMOLに1億ドルで買収
- 2011年6月 ソーシャルゲームサイトにピボットを決定。
- 40以上のゲームが配信
- これまでの写真やコメント、ブログ投稿、プロフィールなどは削除
- ユーザーの繋がりは残したままとした。
- 2011年8月 半月でユーザー数が100万人増加。
- 1日あたり、一ヶ月あたりのアクティブユーザーも50%増加
- 東南アジアからの新ユーザー90%以上を占める
- なぜダメに?
- 一人当たりの友達数が多くなく、やり取りが頻繁に起きるような仕組みが存在してなかった。
- そのため、コアじゃないユーザーの離脱が始まり、それが結局コアユーザーに影響を与えていった。
- 急激なユーザー増加によってシステムトラブルもかなり多かったらしい。
- 参考
- どのようにSNSは死を迎えるか:Friendsterで検証
- Friendster、今こそ話す全ての真相
- 人気者コンテスト「Friendster」が爆発的流行

MySpace

- 概要
- 米の若者文化の中の音楽を中心に、集まるユーザーをはまらせるコミュニティ形成を目指すサービス。
- 元々はdropboxのようなファイルシェアリングサービスで、友達招待すると容量が増えるものだった。
- 特徴
- プロフィール画面のレイアウトや内容のほぼ完全な自由さ
- アーティスト中心の作りで、音楽がメイン
- 歴史
- 2003年9月 サービスリリース
- 2006年8月 アカウント数は1億を突破
- 一時期ある大学は、学内のインターネット帯域の40%がMySpace接続に使われたとしている
- 2006年11月 日本展開開始
- 2008年5月 アカウント数は2億を突破
- ただ、この時期からFacebookとのトップ争いとなる。
- 2011年1月 売り上げ減少に備えるためにマイスペースは従業員の47%を人員整理
- 2011年?? ジャスティン・ティンバーレイクがMySpaceへの資本参加を表明してNew Myspaceに
- デザインが一新された。
- それ以降、一応順調にV字回復を果たしているとのこと。
- なぜダメに?
- 悪意あるユーザーによって出会い系として使われ、事件や訴訟が複数起こってしまった。
- 若者教育に影響を与えるほどのものだったため、規制が激化していってしまった。
- 製品の運営と進化が十分ではなかった。ひどいデザインが何年も何年も続いていた
- FBが大学から市場に参入し、その理由は一般大学生はMyspaceユーザーではなかったから
- 参考
- MyspaceがFacebookに負けた理由を語る

Facebook

- 概要
    - 説明するまでもなく。
- 特徴
    - 当時の会員はハーバード大学のドメインのメイルアドレスを持つ学生に限定
    - 実名登録制
- 歴史
    - 2004年??   創業
    - 2006年9月  一般公開
    - 2008年??   日本語版の公開
        - mixi、Mobage、GreeやTwitterなどがあり、facebookは流行らなかった。
    - 2010年??   サイトのアクセス数がGoogleを抜く
    - 2011年9月  世界中に8億人のユーザーを持つ世界最大のSNSに
    - 2012年2月  Facebookは最初の株式公開
    - 2012年9月  FacebookのMAUは10億人を超えた
    - 2017年4月  FacebookのMAUは20億人を超えた
        - ただし、日本では2,700万人しか実は使ってない。
        - LINEは6,800万人以上が利用している。

サブストリーム

Bebo

- 2005年1月  ローンチ
- 2008年3月  AOLがBeboを8.5億ドルで買収
- 一時期は巨大SNSであったが、今では見る影もない。

Orkut

- 2003年にGoogleが開設
- 2004年1月22日に正式オープン
- 2014年9月30日にサービスを終了
- ブラジル、インドで人気の高いSNS
- 2010年6月の時点では利用者のほとんどをブラジル人ユーザーとインド人ユーザーが占めていた。
- 総ユーザー数は全世界で1億人を超えていた。
- 友達の友達まで見れるSNSであったらしい。
- 当時は招待制だったが、今ではGoogleアカウントがあれば入れるらしい。

考察

歴史を振り返るのは面白い。
確かに昔は、

  • 友達の数が多いのが虚栄心につながり、インセンティブなく友達をどんどん増やすということをやっていた。
  • そして、どのサービスも評論家からしても、ユーザーからしても一種の出会い目的のものだと捉えられていた。
  • 当時のSNSはFriendsterに習ってほとんど全て招待制だったから招待コードを持ってる人に自ら連絡してた。
  • 使い始めてからは友達から辿りながら誰がいるのかを見つけては友達の輪を広げてた
  • だからものすごい滞在時間などが長かった気がする。
  • mixiのコミュニティとかも興味あるコミュニティでどんな人がいるのかをひたすら見ていた気がする。
  • facebookも出会い系だと思われていた。

と言う感じだったなーと。

どのSNSも最初はやはり出会い目的での爆発力がものすごい強い。
特に昔はSNS自体が出会い系という立ち位置と捉えられていた印象がある。

一旦ユーザーを囲えると、ユーザーの定着にはネットワークを広げ、その結びつきの強さを強くすることが最重要KPIとなるが、
その時に一番ミスしてはならないのが結びつきの方法をミスると良からぬ輩を増やしてしまうこと。
特に位置情報系のサービスは事件で閉じているサービスがあまりにも多いので注意したい。

ToDo

  • 出会い目的?でも何でもいいが、爆発力の高いユースケースを考える。
    • この起爆剤の如何によってはサービス自体があらぬ方向性に行く可能性があるので注意する。
  • クローズドの方向性のため、クローズドコミュニティの中で頻繁にやり取りするユースケースを考える。
    • やり取りじゃなくても、友達の友達を見に行くとか、滞在時間を長くする仕組み。
  • 爆発力の高いユースケースでも、頻繁にやり取りするユースケースでも、常にその裏に秘める事件性は注意深く対策を打っておく。

所感

考察にも書いてはいるものの、LINEとかSnapchatは滞在時間長くなくても成り立ってるんだよなーと。
とはいえ、やはりFacebookが国内でLINEよりも全然ユーザー少ないのに強い(広告価値)のは滞在時間。


こうやって調べて見ると、ますますPoisyはSNSじゃないなーと思う次第。
チャットサービスなのか?
そうなると、
LINEは事務連絡、Snapchatはエンタメカメラって分けてしまっていいのか?
多分、Snapchatを使っていない(もしくはフィルターとしてしか使っていない)大学生はLINEを事務連絡兼エンタメチャットツールとして使っているはず。

LINEはスタンプ
Snapchatは面白画像/動画
Poisyは位置情報

って立ち位置で別れるのがもちろん綺麗ではあるけれども、
こんなのはただのポジショントークでしかなくて、
ユーザーからすればそもそもエンタメとしての位置情報を認識してもらえない限りは成り立たない。

難しい。

以上です。

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