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オラクルコンサルの新春トークセッション2019~私が現場にこだわる二、三の理由(ワケ)~

2019年1月29日、新春トークセッションということで、オラクルコンサルの大橋勝之さんと、八波博和さんによる「現場へのこだわり」を語る会(https://techplay.jp/event/712682が開催されました。寒空の風が吹きすさぶ中、多くの方にお越し頂きました。

セッション1「キャンディちゃんに叱られる!?~ボーっと生きてたら、意外と知らないOracle DBの滋味と妙味~」

八波さんの歩んできたキャリア

1つ目のセッションでは、クラウド・テクノロジーコンサルティング事業本部 エンタープライズ・アカウント部の八波博和さんにご発表頂きました。
「平成の次の元号になったら、元号は全部で何個目か分かる方?」といったおちゃめな質問で場を和ませます。

現在32歳の八波さんは、これまで異色のキャリアを歩んできました。
学生時代の21歳の時に、劇団ひとりなどが所属する太田プロで放送作家となります。そして24歳で放送作家の仲間と起業。「まぁまぁ稼ぎました」と笑いつつ、「ですが放送作家は斜陽の仕事だったため、方針転換してITの仕事をしたいと思うようになりました」と語ります。そして28歳で日本オラクルに入社。昨年はロイヤルカスタマーのプロジェクト・マネージャーとなり、責任ある立場を任されます。

現場にこだわったからこそ見えたもの

「お客様の『導線』を引いてあげるスキルは重要ですね。情報を整理して支援先のお客様の課題を分析して解決策を提案することで、お客様のチームの生産性が上がったり、意思決定者の決断の精度が上がることに、喜びを感じるようになりました」と熱く語ります。

コンサルと聞くと、一人一人が独立して仕事をするようなイメージを持たれるかもしれませんが、八波さんはチームプレイやメンバー育成も大事だと言います。「アフリカに『早く行きたければひとりで行け。遠くに行きたければみんなで行け』ということわざがあります。」一人の天才を作るよりも、チームとしての能力の総量を向上させることが、重要だと言います。長い間お客様メンバーへのDBA育成支援を行ってきた八波さんならではの考えと言えるでしょう。

OracleDBの素朴なギモンについて

NHKの『チコちゃんに叱られる』という番組ををご存知でしょうか。「いってらっしゃーいってお別れするとき、手を振るのはなぜ?」など、素朴な疑問を解消する番組です。

「今日はそれをもじって『キャンディちゃん(*)に叱られる』ということで、Oracle Databaseの素朴な疑問についてお答えします。どうしてOracle Databaseのトランザクションは、タイムスタンプでなくSCN(System Change Number)で管理するのか、皆さんご存知でしょうか?」と八波さんが問いかけます。

「一つの理由として、たとえばタイムスタンプをトランザクション管理に使用すると、全く同時にコミット処理がされた場合に区別がつかなくなってしまいます。そこでSCNを使用して採番し、同じタイムスタンプでもトランザクションが一意に判別できるようにしているのです。」

またSCNが枯渇しないかという疑問に対しては、「SCNは6バイトで表現しています。1バイトは8bitなので、10進法で考えれば256×256×256×256×256×256通り。つまり281兆通りなので、毎秒10万トランザクションが24時間続いたとしても、89年間枯渇しない計算です。普通毎秒10万トランザクションなんてないので、枯渇の心配はほぼないと言えます。」と語り、オラクル コンサルタントらしく、データベースへの深い理解が垣間見えました。

* キャンディは現在8歳の、日本オラクルの四代目社員犬。オールド・イングリッシュ・シープドッグという犬種で、社員番号は0番。

セッション2「オラクルコンサルの裏側お話ししちゃいます。~私が現場にこだわる二、三の理由(ワケ)~」

コンサル歴21年のベテラン

クラウド・テクノロジーコンサルティング事業本部 エンタープライズ・アカウント部の大橋勝之さんにご発表頂きました。大橋さんは来月で54歳、この道21年のベテランです。

「おじさんコンサルなのでプレゼンに面白みはありませんが…」と謙遜しますが、長年の経験に裏打ちされた貫禄と温和な語り口が印象に残ります。

大橋さんは日本のコンピュータベンダで約11年仕事をした後、サン・マイクロシステムズ社に入社してJavaを担当。その後サン・マイクロシステムズ社が2010年にオラクルに買収され、転籍しました。現在は金融系の顧客を中心に、Javaだけでなくクラウドなどの提案も幅広く行っています。

コンサルタントの仕事はここが面白い!

「まず第一に、お客様と直接会話ができることですね。コンサルタントになる前は社内の人を相手に仕事をしていましたが、様々な人と出会うことで世界が広がるようになりました。またお客様からダイレクトに評価が頂けますし、信頼を獲得していくプロセスが楽しいと思っています。

また、人生や家族という観点で考えても、長期的に続けられる仕事でもあります。年齢を重ねるごとに知識や経験が蓄積されていくので、それを仕事に活かすことができます。技術は新しいものがどんどん出てくるが、これまでの積み上げをベースに、新しいものを吸収していくことで、より深みのある仕事ができるようになります。またOracleには各々がやりたいことをやれる環境がありますし、ワークライフバランスも取りやすいです。」(大橋)

Oracleコンサルの仕事とは?

「とにかく楽しくやって、派手に見せる。コンサルはお祭りの成功を支えるプロデューサーです。『お祭りの企画・提案』→『実行』→『時々花火』→『横展開』という流れで仕事が進みます。

『お祭りの企画・提案』は『プリセールス』と言っています。お客様ごとに状況や課題が異なるので、会話の中で本質的な課題を探ります。お客様の課題を解決するだけでなく、Oracle側から新しいサービス・ソリューションの提案を行うこともあります。そのためのサービス開発やマテリアル準備なども私たちが行います。

『お祭りの実行』は『デリバリ』と言って、実際の技術支援のフェーズです。コンサルとしては一番の腕の見せ所ですね。お客様社内の開発標準を作ったり、先行事例となるプロジェクトが多いので、とてもチャレンジングです。またコンサルと言っても狭い領域のみを担当するのではなく、一人で複数案件を担当することで幅広い分野に携わることができるんですよ。

『時々花火』は『新たな支援に向けた種まき』と位置付けています。デリバリの期間中に、次の支援契約に向けて、『次はあれをやってみたい』とお客様に思わせるようなネタを見せ、お客様の興味を誘導します。

『横展開』は『アップセル / クロスセル』と呼んでいて、継続的に支援ができるようにしていく活動です。デリバリをしていると必然的にお客様と話す機会も増えますし、内部の状況もよく分かるようになるんです。そのように現場で発見した課題に対して解決方法を提案し、新しい支援につなげていきます。」(大橋)

Oracle社内はネタの宝庫

「オラクルはダイバーシティをとても大事にしていて、本当に多種多様な人材がいるんです。企業買収をよく行うので、様々なバックグラウンドの人と関わる機会も多いです。なので、今回はわたしの意見を話しましたが、他のコンサルは異なる意見を持つ人もいると思います。

またワークスタイルも自由で、ウェブ会議のシステムが整備されていたりとリモートワークしやすい環境が整っています。組織も非常にフラットで、年齢関係なく各自が役割を持って仕事を進めていくスタイルなので、若手もシニアも上下関係を気にせず自分のアイデアを出しやすいんですよ。」(大橋)

終わりに

今回は、30代の中堅コンサルタントと50代のシニア・コンサルタントによる「現場へのこだわり」を聞くことができました。異なるバックグラウンドや経験を持ちながら、お客様への真摯さと、技術に対する想いは共通しているように感じました。お二人の今後の活躍に期待です!

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