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物理学者をめざした僕がヴィリングに入社した理由


 僕は現在、営業事業本部のマーケティンググループでマーケターとして、ヴィリングが運営する幼児・小学生向けのSTEAM教育スクール「ステモン」や、法人向けのフランチャイズビジネスの集客のWebマーケティングを担当しています。
今回は、「物理学者を志望していた私が、なぜヴィリングに入社を決めたか」についてお話していきたいと思います。

将来の夢は物理学者


(家にある物理の専門書たち。中にはかなり年季の入った洋書もあります。)

物理学者になることを志したのは小学校4年生の時でした。
図書館で借りた本に載っていた「Hubble Deep Field」という100億光年彼方の無数の銀河の写真に感動したことがきっかけでした。

中学・高校は大学で物理学科へ進学できるように必死に勉強し、高校卒業後は北海道大学の物理学科へ進学しました。

最終的には物質の研究に興味が移り、「物性物理学」という電子レベルで物質の基礎的な性質を研究する学問をテーマに選びましたが、この研究も大変面白く、大学院2年間は土日も年末年始も関係なく、毎日物理のことを考えていいました。
もちろん、楽しいことばかりではなく、学びや研究の上で苦労したことはたくさんありましたが、物理がとにかく好きでした。


(国際学会での発表シーン。当時はバリバリ英語で発表を行っていました。)

ですが、いざ進路を考える時期になると、選択肢に大いに迷います。
今の延長で博士課程に進むのか、それとも就職するか
就職するにしても、周りと同じように物理の専門性を比較的活かしやすいメーカーにするべきか、それとも全く違う選択肢も見たほうがいいか。

現在の延長で選択肢を考えるのは比較的楽ですが、「それしか考えなくてよいものか?」と思い始めると、物理が好きな自分が何を選択すべきか、よくわからなくなっていきました。
そんな頭を抱えていた修士1年生の冬に、ふと1つの疑問が自分の中で浮かんできました。

そういえば、僕がこんなに物理に夢中になれたのは当たり前なのだろうか?

僕が夢中になれたのは「運」がよかった



(物理学を志すきっかけとなった『宇宙図鑑』)

「将来は宇宙物理学者になるんだ!」
と親や先生、周りの友人たちに宣言して以来、「宇宙の研究をする」という夢を否定する人は1人もいなく、中学・高校時代を通して両親含め、みんなが僕の目標を応援してくれました。

しかし冷静に振り返ると、僕が「宇宙を研究する」ということに夢中になり続けられたのは、その手段が偶然にも「勉強」だったからではないかと思ったのです。

小さい頃は、みんな夢中になれることや将来の夢を思い思い持っていますが、成長するにつれ、夢中になれることを大事にする人や、夢を追いかけ続ける人はだんだん減っていくように思います。

もちろん、成長するにつれて興味関心が変わっていき、目標も当然変わっていきますが、どうも日本の場合、中学、高校と上がるにつれ、学校生活では成績が大事になり、より偏差値や評価の高い学校に行くことの優先度が高まっていく傾向があります。
そして、試験で他者よりも少しでも高い点数を取ることが重要になり、その手段である「試験のための勉強」の重要性も高まります。
「試験のための勉強」よりも、自分の趣味などの好きなことに重きを置いていると、先生や親など、周りからはあまりいい目で見られないこともあります。

僕の場合は偶然にも、「研究者」という目標を達成する手段が「勉強」だったので、親も周りも応援しやすかったのではないか?
仮に僕が芸術やゲームなど、「試験のための勉強」と遠いことに強い興味関心を持っていて、それを目標として追いかけていたら、こうも周りは応援してくれなかったのでは?

そんな可能性が頭を過りました。

つまり、心の底から好きなことであっても「試験のための勉強」に関連が薄いことは、優先度を下げざるを得ない教育環境になっているのではないかと考えたのです。

大人になっても「他者の評価」が気になって仕方がない


では、自分が夢中なことよりも「試験のための勉強」を優先してしまったらどうなるのでしょうか?
そして、そんな人たちはたくさんいるのでしょうか?
実はその最たる例が、就活で何がしたいかわからなくなり、「他者による評価」をメインに「進路を選ぶ」という現象だと思います。

「試験のための勉強」では「他者による評価」と「正解を導き出す力」が最も重要です。
定められた時間内に出題者が用意した正解を、他の人たちよりも素早く正確に導き出すことが、試験で高得点を取る秘訣です。
決められた道を正確に素早く辿る能力が求められていると言っても良いかもしれません。
しかしこれに慣れてしまうと、辿るべき道がなくなったときに太刀打ちできません。

だから、「年収が高い企業ランキング」「理系学生に人気の企業ランキング」のような、進路を選ぶ正解となる指標的なものが就活戦線では乱立します。

でも研究をしている理系学生の人にはよくわかると思うのですが、世の中に「辿るべき正解」というものはほとんどありません。
研究テーマは、誰もやったことないから選びますし、だからこそ、そのテーマをやる意味があります。

子どもの頃から「試験のための勉強」ばかりでなく、自分の好きなことに夢中になれる教育環境にいれば、もっと自分主体の選択がしやすくなり、楽しい人生を送りやすくなるのではないか。

幸運にも何かに夢中になれる環境に自分がいたのであれば、自分以外の人も何か夢中になれることを続けられる教育環境をつくることに貢献したい。

教育業界で働きたいと思った瞬間でした。

受験産業は嫌だ。夢中があふれる社会をつくりたい。



教育業界で働くことを考えると文科省/教員、または民間企業の大きく2つの選択肢がありますが、僕は民間企業を選びました。
なぜなら、日本の教育環境の空気を作っているのは民間企業だと思ったからです。
子どもの教育環境は親から強い影響を受けますし、親自身は塾などの教育企業が発信する情報からかなり影響を受けます。

ですがそうはいっても、塾などの受験産業で働くことは避けたいです。
「試験のための勉強」を優先する雰囲気づくりに強い影響を与えているのは受験産業ですし、受験産業は「試験のための勉強」から利益を得ています。

受験産業ではなく、子どもたちの夢中を支援する事業を行っている教育企業、それがヴィリングでした。

ヴィリングで放課後からの教育改革

STEAM教育をもっと全国にひろげて、「試験のための勉強」メインの教育環境を民間から変えたい。
これが私の入社理由です。

ヴィリングはSTEAM教育スクールの「STEMON」を全国に展開しています。
STEAM教育を用いて自由に自分のアイデアを活かしたものづくりを行い、何かに夢中になる体験をたくさんこども時代に積んでおく。

まさに、子どもたちが何かに夢中になれる教育環境を民間から提供していく事業であり、自分のやりたいこととマッチしていました。

理系学生の皆さんへ


どうしても自分の専門を考えると、「メーカーで研究開発」「アカデミアではたらく」といった、これまで自分が走ってきたレールの延長線上でものごとを考えてしまいますが、そればかりが選択肢ではありません。
大切なことは自分がそのとき気になったことで、今までと進行方向が変わることには何ら不思議はありません。

自分の周りを見ると、理系学生は潜在的に教育に強い興味関心を持っている人がかなり多いと感じています。
ただ、どうしても理系学生が民間教育企業、しかも受験産業以外ではたらくとなると、ヴィリングのような選択肢があることは意外と知られていません。

理系学生だけど、教育関連の仕事がしてみたい学生は、ぜひ一緒にはたらきましょう!

P.S. 僕の仕事内容は別な記事で紹介しますので、こうご期待!

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