ニューステクノロジー社員の入社後の挑戦や成長をテーマにした本シリーズ。#4は代表取締役の三浦純揮にインタビュー。数々の挑戦と新しいアイディアを形にしてきた経験から今、代表が考える会社の未来とは…。組織、事業、そして、求める人材について想いを聞いた。
代表取締役 三浦 純揮プロフィール
2010年、株式会社ベクトル(以下、ベクトルに省略)に新卒で入社。2011年より3年間、ベクトル北京支社の立ち上げに参画。2015年に帰国し、ベクトルのグループ会社である株式会社アンティル(以下、アンティルに省略)にて、PR事業に従事。2018年3月より株式会社ニューステクノロジー 代表取締役に就任。現在に至る。
インタビュー全体概要
- Section1. 「挑戦」することは「楽しみ」でしかない
- Section2. 「素直」で「ハングリー」で「ゴキゲン」な人と働きたい
- Section3. これからは個人資産が重要となる時代に
- Section4. まだ誰も見たことのない景色をつくっていく
「挑戦」することは「楽しみ」でしかない
ーベクトルでは、入社してわずか1年半ほどで北京支社立ち上げの責任者に抜擢されたそうですね。立ち上げへの参加はご自身で希望されたのですか?
最終的には会社が決定したことですが、そういったチャレンジができる環境を求めてベクトルに入社したので、僕の中ではチャンスをもらえた自体が嬉しかったです。
もともと入社前から「自分はなぜ働くのか」「これからどうなりたいのか」という目標やビジョンが明確にありました。自分の中で常に意識もしていました。目標やビジョンを達成するために、上司にも普段から自分の希望や考えを伝えるようにしていましたね。
上司から見ると当時の僕は生意気だったかもしれません(笑)
ただ最終的には「だったらチャレンジさせてみよう」と機会を与えてもらえました。
今振り返ってみると、上司に恵まれていたことはもちろんのこと、自分のやりたいことをしっかりと意思表示したからこそ掴んだチャンスなのではないかと思います。
北京支社の立ち上げでは、責任者として売り上げを作るために、右も左もわからない土地でサービスを作り、売れないと分かったらほかのアイディアを考えて形にするという日々が続いていました。
でも僕はそれをやりたくてやっていたので、振り返ってもその日々は楽しい思い出です。正直に言うと苦労したと思うことは一つもなくて、ただただ楽しかったですね。
僕にとって「挑戦」というのは「やりたいことをやること」だから、「楽しみ」でしかないんです。
ニューステクノロジーの立ち上げもそうです。
今ある事業の根源にあるのは「面白そう」「やりたい」という気持ちです。
タクシーサイネージ事業の「THE TOKYO TAXI VISION GROWTH」を始めようと思ったきっかけに関しては、長谷川社長がチャンスが与えてくれたことが始まりではあるのですが、普段利用しているタクシーで自分がつくったメディアを目にすることができたら面白そうだと思っていました。
当時は夢中でクライアントと向き合い、企画書を作成していると終電も逃すこともあり、タクシーを利用することが多かったように思います。タクシーという移動空間に関しては、その時から価値と可能性を感じていましたし、興味がありました。
自分が普段からよく利用していたからこそ、タクシー利用者の視点を理解することで新規事業の創出に繋がったのかもしれません。
自分のやりたいことや興味のあることに対して素直に行動するということは悪いことではないですし、時として世の中にまだない新しいサービスやモノを生み出す可能性もあるのではないかと考えています。
ですので会社としては、社員がやりたいと思ったときに挑戦できる環境がある状態をつくっておきたいと常に意識していますね。
「素直」で「ハングリー」で「ゴキゲン」な人と働きたい
ーニューステクノロジーでは、行動指針として12の「Value」を設定していますね。Valueは、どういう想いを込めてつくられたのですか?
僕も含めて社員がまだ4人しかいなかった頃、会社の今後について考えるために合宿をしたことがありました。その時のメンバーが思う「働くうえで大切にしていること」をホワイトボードに書き出して「これは似ている」「こっちは残そう」といった感じでまとめていったのが今のValueです。
行動指針として掲げていますが、メンバーには特に、何か迷うことがあったときに思い出してほしいです。というのも、Valueとして掲げているような内容は、仕事をするうえでも生きていくうえでも、覚えておくと支えになるような指針だと考えています。
働いていたら、自分自身に満足しない時もある。会社に不満を持つこともあります。でもその状況をどう乗り越えるか、どう生きるかは結局のところ自分しか決められない。そんな状況を打開するときに、Valueをヒントにしてもらえたらと思っています。
新卒や中途採用においては「Valueに共感して、成長意欲がある人材」であることを求めています。具体的にはいろいろありますが、僕としては「素直」で「ハングリー」で「ゴキゲン」かどうかを見ています。
素直さとは、まずはいろいろな刺激を受けてみて、その経験から自分を変えていける力のことです。
特に新卒の方は、スキルや経験がない状態で入社されると思うのですが、そのとき大切なのが素直さだと思います。
この力を備えている人とそうでない人では、同じ時期に入社した社員同士でも10年後、大きな差がつくと考えています。
また、ハングリーであるというのは現状に満足せず、自分が実現したい未来図に向かって進み続けることです。この力は他人から教えられて身につくものではないですよね。
根本的にそういう力が備わっている方、もしくは逆境を乗り越えた経験や高い目標を目指して達成した再現性のある経験持つ方が理想的です。
最後に、自分自身をゴキゲンにしていく力。これは僕自身も強く意識していることです。
生きているとだいたい想定外のことが起きますよね。いつもゴキゲンな人は、その目の前で起きた想定外のことを、どう解釈して行動するか考えられる人だと思います。
たとえば、いろいろあって「今週やる気が出ないな」と思うことは誰しもあります。それを「どうしてやる気が出ないんだろう?」と自分の中で分析して答えや解決策を導き出して、自分のゴキゲンを取り戻せる人であってほしいです。
この考え方は、ベクトルの西江会長や長谷川社長から学びました。これまでお伝えした大事なことの全ては、ベクトルグループのビジョン「vector’s Rock」に全て反映されていて、今でも強く意識しています。ニューステクノロジーに限らず、ベクトルグループ全体に共通して求められるマインドやスキルだと考えています。
新卒の方に一番伝えたいのは、ニューステクノロジーの新卒採用は「一般的な新卒採用」ではないということです。
なぜなら、僕たちのような小さい会社が大きくなっていくためには、常にスピード感を持って事業を成長させる必要があるため、新卒や中途、立場や経験に関係なくスピード感が求められます。
その代わりに、明確に目標や目的がある方には一定以上の権限と裁量のある環境を用意しています。
「入社したらこんな事業を立ち上げたいです」とか「5年後には社長になりたいです」とか、そんな考えを持っている新卒の方だったら一緒に楽しく働けそうだなと思いますね。
中途の方も同じで、今までのスキルを活かして活躍してもらってもいいし、新しいことにチャレンジしても良いです。
自分の価値は会社が決めるものではなく自分で決めるものです。自分の価値を積み上げたり自分で決めた目標を実現したりするために、社員には会社という環境をどんどん利用してほしいですね。
これからは個人資産が重要となる時代に
ー個人が会社の環境を利用してほしいのはどういった理由からでしょうか?
近年、会社と個人の関係性に変化が生じていると感じるからです。
少し前までの日本では、中途採用は今ほど活発ではなかったと思います。それは、時代背景もあり「会社を辞める」という概念が浸透していなかったからではないでしょうか。
個人は、新卒で入社した会社で定年まで働くことを約束する代わりに、会社は退職金を支払うという時代でしたよね。
これは、ビジネスが右肩上がりで成長する時代だったからこそ実現できるのであり、今は定年まで雇用を確約できるような時代ではなくなりつつあると思います。
そんな時代を生きていくために、個人がするべきなのが「個人資産を上げること」です。
たとえば、仮に僕が今会社を辞めることになったとしても、路頭に迷うことはないと思っています。
なぜそう思うかというと、今まで挑戦したきた経験で得たノウハウやスキルが、僕の中に蓄積されているからです。そのノウハウやスキルは、全く違った分野でも活かせる資産だと思っています。
その個人資産を上げていくには、おのずと「挑戦」していくという場面が多くなるのではないかと思います。なので、組織作りとしては「挑戦することを恐れず挑戦したことに対して互いに賞賛しあい、高め合える組織」であることを意識しています。そして「一人ひとりの成長により会社も成長していく」。この形を目指しています。
ー組織を作っていくうえで大切にしていることはありますか?
なるべく自分で仕事を進めることがないようにしています。
僕は「代表取締役」という役職で、基本的には「意思決定をする役割」がメインです。会社は社員によって成り立っていて僕のものではないですよね。
なので社員に「こうしなければいけない、こうあるべきだ」と自分の考えや価値観を押し付けることはありません。たとえば「必ず受けなければならない研修」とか「必ず読まなければいけない本」です。
ニューステクノロジーの社員は、トーンが同じような人材がいないんです。なぜかと言うと、理想とする価値観を強要していないからです。模範的な人や優秀な人のパターンを決めることもない。そういう人を決めた瞬間にそうでない人が活躍するのは難しくなってしまいます。
何より、他人から決められたことは結局続けることは難しいですよね。それは、他人から決められたことは楽しくないからです。
なので、挑戦することを強要することはありませんし、挑戦する内容に決まりもありません。あるメンバーは「毎日自炊する」ということに挑戦していて、あるメンバーは「新規事業を立ち上げる」ということに挑戦する。個々の個性や得意なことを活かしながら、自分の能力やスキルを伸ばしていけば良いと思います。
毎日少しずつでも違うことを、楽しみながら実行してみる。これが、最終的に自分の価値を積み上げることに繋がると考えています。
まだ誰も見たことのない景色をつくっていく
ー事業における今後のビジョンを教えてください。
現時点でもそうですが、今後も一つの事業に留まらず多角的に事業展開していく予定です。
今は一つのサービスで会社が成り立つほど、市場は甘くないですし、消費されるサイクルがどんどん早くなっている。
今会社として求められるのは、一つの事業を成長させていくだけではなく、同時にいくつもの事業を成長させていくことだと僕は考えています。
まさに、ベクトルもそういった事業展開をしています。PRという軸があり、PRを起点にこれまで蓄積したノウハウや経験を活かして、その時代に必要な事業やサービスを早いスピードで生み出しています。近年、成功している会社の多くは、多岐に渡るサービスを提供している印象です。
ニューステクノロジーとして、具体的にどんな事業を展開していくかという話ですが、方向性で言うと「様々なスペース(空間)の価値を上げていく」ということを目指しています。
他社が手がけたものなのですが、じつは今、新宿のビルに設置された街頭ビジョンに、3Ⅾの巨大三毛猫が出現して話題になっているんです。
小さな変化だなと思いつつ、そこにあるのはこれから先「街がエンターテインメント化していく」という事実なのではないかと思います。
ニューステクノロジーとしては、ロケーションに適したメディアを開発・運用することで、空間・場所のDX化を推進し、スペース自体の付加価値を上げていきたい。
街がエンターテインメント化するためにはメディアは必要不可欠です。
これからは、人々を取り巻く様々な空間に新たな価値を生み出し、まだ誰も見たことのない景色をたくさん作っていきたいと思います。
事業展開のビジョンがあるとはいえ、別ジャンルの事業にチャレンジしてもいいと考えています。たとえば、メンバーの中から出たアイディアをもとに新規事業を立ち上げることも視野に入れています。
ただし、そこに「熱量」があるかどうかは非常に重要なポイントです。
新規事業である車窓モビリティサイネージサービス「THE TOKYO MOBILITY GALLERY Canvas」を2021年3月にローンチしたのですが、第一弾の走行プロジェクトとして漫画「ONE PIECE」とのコラボレーション企画を実施しました。100台のタクシーの車窓に1巻〜99巻までの計100の名シーンを映して走行するという企画です。
どうしてこの企画が実現できたかと言うと、僕が「ONE PIECE」が大好きだったからです。だから、先方にどんな企画をやりたいか熱量を持ってプレゼンができた。「絶対にやりたい」「面白い」という熱量は相手に伝わって相手も真剣に考えてくれます。
だから「好き」とか「やりたい」と思う気持ちから生まれる熱量は、すごく重要だと思いますね。
そして、熱量があるアイディアは多くの人に刺さるサービスになり得ると僕は思っています。自分がやりたいことをどんどんぶつけてくれる人と一緒に働きたいと考えています。
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