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アルゴリズムエンジニアとしてMNTSQに入社しました

Photo by Jakub Kapusnak on Unsplash

2021年2月8日にアルゴリズムエンジニアとしてMNTSQに入社して1ヶ月が経ちました。早い。

主な業務は契約書解析なので自然言語処理エンジニアかもしれませんが、私はこのアルゴリズムエンジニアという肩書き、問題を解くための手段が制限されない感じが結構気に入ってます。

どこから来たのか

前職はSIerで、新卒入社から10年くらいソフトウェアエンジニアをやってました。と言ってもSIではなく炎上プロジェクトの消火活動が主な業務でしたが...。10年のうち直近3年くらいは機械学習を使うことが多く、社内で研究開発したり社外で受託開発したり初学者向け講座で講師したりしてました。その中でビジネス文書を対象とした自然言語処理も扱っていました。

自然言語処理のスペシャリストというわけではないのですが、ありがたいことにこの度MNTSQからオファーをいただき、即答でOKして今に至ります。

なぜMNTSQか

実は初めての転職ということで、自分が何をやりたいのか知るためにいろんな企業にエントリーしました。30代からの自分探しです。結果的にはエンジニア以外になりたいとは思えなくて、面接を繰り返すことで次のような気持ちに落ち着きました。

  • 自社プロダクト作りたい(プロダクトの話)
  • 職務を超えて協力し合える組織がいい(組織文化の話)
  • 面白いアルゴリズムの問題を解きたい(技術の話)

MNTSQはこれらを高い水準で満たしてくれました。

自社プロダクト作りたい

10年もSIerにいたこともあって、自社プロダクトに憧れがありました。時間ではなくバリューに対してフィーをもらう世界です。例えば自分の書いたプログラムがユーザ体験に直結して、それにお金を出してもらえたら...という妄想が膨らむわけです。

MNTSQのプロダクトはまさにこういうプロダクトです。自然言語処理がプロダクトの中核を担っていて、機械学習モデルの精度がユーザ体験に直結します。また、ちょうど私の転職活動中にコマツ、大阪ガスなどの大企業への提供が始まり、バリュー出してる感がありました。

大企業向け契約データベース「MNTSQ for Enterprise」正式版がリリース。 コマツ、大阪ガスなどに提供開始へ
MNTSQ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:板谷 隆平、以下「MNTSQ(読み方:モンテスキュー)」)は、弁護士事務所向けのソフトウェア開発で培った契約書解析アルゴリズムを活用し、大企業向けの契約データベースシステム「MNTSQ for ...
https://www.mntsq.co.jp/news/mntsq-for-enterprise/

ところで最近存在を知ったんですが、Alan Kayが"User Interface: A Personal View"で次のように述べています。

It means that even though humans are the animals that shape tools,
it is in the nature of tools and man that learning to use tools reshapes us.

このshapeとreshapeの使い方がとても気に入ってるのですが、まあそれは置いておいて、要は「人は道具を形作る動物だけど、道具の使い方を学ぶことで人もまた形作られる」と言っているわけです。ここから、人(社会)をreshapeする道具(ソフトウェア)を作りたいと思うようになります。そして、そのソフトウェアが社会にどんな影響を及ぼすのか見てみたいのです。知的好奇心です。エンジニアはバグが見つかるとわーっと集まってきて原因がわかると直す前にさーっといなくなるのです。私は因果関係を知りたいのです。

MNTSQは、未来の社会インフラとなるリーガルテクノロジーをかたちにすることをミッションに掲げているのですが、きっとこれは私が知りたい社会をreshapeするひとつの形です。

職務を超えて協力し合える組織がいい

どんなに素晴らしいプロダクトを作っても使ってもらえないと意味ないです。使ってもらうためにユーザーに届けるために自分ができることは非エンジニア領域でも積極的に協力したいです。

また、事業や顧客への理解が浅いとゴール設定を間違えます。理解のために非エンジニアからフィードバックが欲しいです。

MNTSQでは、こういうことができるというか、むしろ求められます。メンバー全員がゴールと戦略を共有してないと小回りの効かない組織になるので、共有のために相手の時間を奪ってもいいことになってます。入社前から聞いていた話でしたが、実際に職務を超えてフィードバックループが回っているところを見ると胸が熱くなります。

組織文化については次のエントリーも参考になります。

ITエンジニアとして現場で働き続けるという選択肢 | MNTSQ, Ltd.
2020年3月からMNTSQ社にお邪魔している西村 悠樹です。ソフトウェアエンジニアとして働き始めました。入社時に一号社員と言われて驚きましたが、ソフトウェアエンジニアの一号社員でした。 ...
https://www.wantedly.com/companies/mntsq/post_articles/226607

こういう組織文化がきちんとワークするのは、本当にすごいことです。この組織の一員として文化を学べることが、MNTSQにおける最大の福利厚生だと思います。

面白いアルゴリズムの問題を解きたい

どうせ解くなら難しい問題を解きたい、でも原理的に解けない問題は遠慮したいです。機械学習の文脈で言えば、データの観測が困難だったり時間的変化が激しかったりして汎化性能が上がりにくい問題でしょうか。いや、機械学習タスクの多くがそういう問題な気もしますが...。

正直なところ、どういう問題が面白いのかちゃんと言語化できてなかったのですが、先日、Dr.STONEの石神千空がこんなこと言ってたんですね。

聖人様だろうが殺人鬼だろうが誰がやろうが必ず同じ結果が出る
それが科学だ

なるほど、科学は再現するのか。

seed固定して直列化すれば再現しますけどね、そういうことじゃなくて。私が解きたいのは、解くことで因果関係の理解に近づける問題かもしれません。因果関係がわかれば、機械学習の問題も解けたような気分になります。seed変えて精度が上がっても面白くないのです。

MNTSQで扱う契約書のデータってSNSと比較すると時間的変化が緩やかだし、何より構造がわかりやすいので機械学習と非常に相性が良いデータだと思います。ドメイン知識の組み込みもやりやすいので、モデル作ってて楽しいです。

問題の面白さについては次のエントリーが詳しいです。

自然言語処理的に見たリーガルテックの面白さについて | MNTSQ, Ltd.
現在、私は「未来の社会インフラとなるリーガルテクノロジーをかたちにする」ことをミッションに、MNTSQという会社の立ち上げをしております。とはいえ、私はこれまで、一般的なエンジニアと同様、リーガルサービスとは縁遠い人生を歩んできました。契約書を読み込んだ経験もそこまでないですし、大学で法律の授業をとったこともありません。訴訟に巻き込まれたこともありません。 ...
https://www.wantedly.com/companies/mntsq/post_articles/188970

今はMNTSQの成長期です!って書いたら

ってツッコまれました。要は育て甲斐のある会社ってことですね。

精度改善したいモデルが山のようにあるので、これからアルゴリズムエンジニアらしくばんばんモデルをリリースしてユーザー体験に繋げていきたいです。一緒にやってくれる方、募集してます!

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